新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

エディソンレコードと蓄音機

2019年09月08日 | 日記
    
 エディソンレコードを蓄音機で聴きました。柔らかで品のある音色には往時を偲ばせるものがありました。昭和28年、当時間借りして住んでいた家の隣でお兄さんが毎日かけていたのが私にとってレコードの聴き始めでした。当時の流行歌「お富さん」を何度も何度もかけていました。耳にたこができるとはこのことかと後になって思い出していました。今回、東京藝術大学の文化祭で聞いたのはクラシック音楽でした。美校、音校をひとまわりして最後に入った図書館で、たまたま蓄音機コンサートをしていました。めったに聴けない蓄音機の音色でした。蓄音機もレコードも1920年代のもの、まだエディソンが存命だったころのものでしょう。
 藝祭に行ったのは、「最後の秘境 東京藝大」を読んだ影響からです。藝大生の生態を自分の目で見たいと思ったのでした。かつて多摩美大を見学させてもらったことがあります。淡々と絵を描く学生たちを想像していたのですが、実態はまるで異なっていました。まるで町工場が隣り合わせに並んでいるかのようでした。板金工場があるかと思えば墓石屋がある。ペンキ屋があり印刷屋があるという具合です。校舎のなかに入れば、万華鏡のようなものをつくっていたり桜木町駅前の再開発モデルをつくっていたりする。美大から連想させるものを超えたバリエーションを創作していました。それに比べ、藝祭ではそこまでは観察できませんでした。藝大は藝大で独自のスタンスがあるのだろうと思います。
 入場門近くに設置してあった巨大オブジェを写真に収めました。撤去作業を始めたところでしたが、「最後の秘境・・」から、藝大生の一挙手一投足が芸術を匂わせるような気がして、作業風景を写真に撮りました。





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