千里徒然

大阪吹田 暇人写真日記

京都大学 花山天文台に行ってきた

2017-09-08 22:35:00 | 望遠鏡・カメラ

9月末まで「京の夏の旅、文化財特別公開」の催しの一つとして、京都大学の花山天文台が一般公開されている。

https://www.kyokanko.or.jp/natsu2017/natsutabi17_01.html

天気が抜群に良かったので、さぞかし天文台からの眺めも良いだろうと思って、かねてから一度訪れてみたかった花山天文台を見学に訪れた。

地下鉄東西線東山駅から無料のシャトルバスが出ています。

詳しくは上のリンクからどうぞ。

蹴上の浄水場を過ぎたあと、左側の側道に逸れ東山ドライブウェイに入って5分ほど山道を上がっていくと花山天文台入り口があった。

バスを降りてから、舗装されていない道をしばらく歩いていくと、本館のドームが見えてきた。

本館には9mドーム内に目玉の45cm屈折赤道儀が鎮座している。

天文台には幾つか施設があるが、一般公開されているのはこの本館と歴史館の2箇所のみである。

なお、入場料は大人800円となっている。

 

2017-9-8 


昨日、10数年ぶりの太陽フレアの大爆発があったとかで、今日地球に影響がでるのではないかとニュースになっていた。GPSにも影響があるかもということであったので、GPSのログをあとで見てみたけれど、ほぼ正確に通った経路を描いてました。特にさほどの影響はなかったみたいです。 

ただ、この天文台は京大の太陽観測の拠点のようで、研究者の方々にとってはめったにない観測の好機だったみたいです。


天文台の入り口です。ここからはしばらく砂利道を歩いていきます。


本館です。このドームの中に45cm屈折望遠鏡が入っている。

屈折望遠鏡にしては鏡筒が短いです。この屈折望遠鏡は単純な屈折望遠鏡でなく、少し複雑になってました。

花山天文台は1929年に設立され、このドームはその当時のものがそのまま維持されてきているようです。


上の説明図の左側にあるのは、もともとこの赤道儀に載っていた30cm屈折望遠鏡。その後、45cm望遠鏡に入れ替えられることになった際、45cmの焦点距離が長すぎて、そのままではこのドーム内に納まりきらないことから、右側の説明図のように2箇所の平面鏡で光路を2回折り曲げて、まるでニュートン反射望遠鏡のごとく、筒先の方で横から観察するように成っている。構造的にはハシェール・ニュートン式反射のようです。屈折望遠鏡でこのような構造のものがあることを初めて知りました。現在の45cm屈折は1969年から使われているようです。


また、この望遠鏡のもう一つの特徴は赤道儀の駆動を電気じかけではなく、昔ながらの重錘式で行っていること。
こちらも骨董品的価値がありますねえ。右下の図にあるように、このドームの製作は川崎造船所とあります。


よくよく見ると、接眼部が鏡筒の左右に付いてました。これは左側の接眼部。右側の接眼部は最初の望遠鏡の写真に写っている。


接眼部が2箇所あるにせよ、筒先にあることには変わりなく、望遠鏡観察にはこのようなたいそうな梯子段が必要になりますね。


こちらは一般公開されているもうひとつの建物、歴史館です。子午儀などが展示されています。河島英五のアルバム「信望」のジャケット撮影にこの建物が使われたとの案内が壁に掲載されてました。
このレンガの階段に座ってギターを爪弾いている河島英五のジャケット写真(の写し)がありました。40年ほど前の写真ですね。
今の建物は塗り替えられており、40年前の建物のほうが古く見える。


本館のドームの外側のベランダからは周りの風景が一望できました。南側には山科の町並みが、南西の遠方には大阪のビル群も見えました。写真は建物が目立つよう、コントラストを強めてます。双眼鏡を持参していたので、あべのハルカスが見えるのはもちろん、梅田のビル群のなかで梅田スカイビルも識別できました。 

コメント
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