韓国では受験至上主義である。
とにかく、一流の大学に入らないと人生の先の道がないと考えられる節がある。
たまたま受験で上手くいかなかった人たちが、すなわち「人生の落伍者」だというのは、可愛そうな強迫観念と言えるだろう。
韓国は猛烈な学歴社会なので、最低でも大学卒でないとまともな企業に就職できない。
とりわけソウル大学がエリートコースとなっている。
多くの高校生が必死に勉強し、まずはソウル大学に入り、サムスンなどの一流企業か、海外の大企業に就職するのが親孝行だと思われている。
韓国では大学に行くことによって、人間の根本的価値が高まる。
大学卒出ないと、優れた部分があっても認められず、評価も下がるようだ。
これは、もはや社会の構造や社会環境、あるいは思想に問題があると考えたほうがよいのではないだろうか。
例えば、韓国では俳優であっても、無理をして大学に行きたがる人が多い。
それはやはり社会通念として、俳優として優れていることは重要であるが、されに大学卒でなければ俳優としても二流以下だと思われるような考えが根付いているからであろう。
さらに、韓国では優れた子どもが身内にいたら、親兄弟だけでなく親戚までもが寄ってきて、その子に投資する。
そして、その子が成功したら、今度は皆が寄ってたかってしがみつく。
だから、受験は一家総出の取り組みとなる。
受験生は親戚含めて一家全員の期待と支援を受けるので、何が何でも一流企業に入らなければいけないという重圧・プレッシャーはかなりのものがあるはずだ。