両班気質の踏襲している韓国社会の闇・・・・・・
「両班」とは、過去の朝鮮王朝の貴族至上主義の社会を支配していた貴族や官僚などの身分階層のことだ。
両班気質の負の面として、労働を蔑視し、下の階級の民を、と蔑むところがある。
韓国社会では、この気質が現在にまで変わらず引き継がれている。
それが大韓航空のナッツリターン事件でも露見したものと見られているが、まだまだ氷山の一角のようなものだ。
そもそもこの事件が表沙汰になったのは、大韓航空の社員だけが利用できる掲示板アプリへの書き込みがリークされたものだった。
それがネットに流出して世間に知られるところとなり、韓国メディアにも一斉に報道されたのである。
それでも会社やオーナー一族を守るためだろうか、事件の真相を隠蔽するように「前社長が指摘したにもかかわらず、乗務員がマニュアルどおりにせず嘘をついた」、「乗務員が飛行機から降ろされたのは機長の判断だ」と、大韓航空から事情を釈明する謝罪文が発表された。
さらに驚くことに、大韓航空側は事件発覚後に社員たちのスマートフォンやSNS使用履歴を調べ、この事件をネットに書き込んだ社員を探したということが韓国メディアによって明かされた。
結果、大韓航空の企業イメージはさらに悪化することになる。
しかし、大韓航空の社員たちはこの事件がマスコミに報道されたことのほうが驚きだというのだから、ナッツリターンとまではいかないレベルの出来事、つまり特権階級意識をかさに着た横暴、差別・侮辱行為が、韓国社会では普遍的なことだったようだ。
この事件をきっかけに、大韓航空オーナー一族の横暴ぶりだけでなく、ほかの財閥の不正や悪行にもスポットライトが当てられ、財閥に対する風当たりが強くなっている。
この事件は、表から見えないさまざまな問題が韓国社会にあることを示した。