韓国では熾烈な受験戦争が有名だが、青春を受験だけに費やす若者達が可愛そうでならない。
すでに諦めている人たちは別だが、上昇志向のある多くの韓国の学生たちが、一流大学に進学・卒業し、そして一流機企業に勤めなければ人生の敗者だという強迫観念に駆られている。
これが韓国の加熱した受験競争にさらに拍車を掛けているのだ。
韓国はかなりの学歴社会である。
専門学校・短大を含む大学進学率が70%台と教育熱が高く、その受験戦争の厳しさは日本以上だ。
韓国には毎年11月の第2木曜日に行なわれる「大学修学能力試験」、通称「修能」というテストがある。
日本で言えば大学入試センター試験である。
大学に進学するために避けて通れない関門で、その次に面接や小論文に進むシステムになっている。
韓国では、この試験の得点次第で志望大学に行けるかどうかはもちろん、将来まで決まると言われるほどで、まさに一世一代の大勝負だ。
毎年テレビでは、お決まりのように韓国の加熱した大学受験戦争が取り上げられる。
遅刻しそうな受験生を警察官がパトカーや白バイで試験会場まで送り届けたり、試験に臨む先輩に対して後輩たちが熱い応援合戦を繰り広げる姿も毎年恒例の騒動となっている。
警察官が受験生を警察車両で送り届けるなど、韓国以外の国では見られない光景だ。
これだけ受験生を手厚くサポートするということは、受験の結果で今後の人生が大きく左右されるという裏返しだ。
行き過ぎた学歴社会というのも考えものである。