韓国では、1982年1月5日まで36年間にわたって、深夜12時から朝の4時まで夜間通行禁止令が敷かれ、違反者は例外なく警察に留置された。
知人と酒を呑みに行っても、12時までにちゃんと帰るには、夕方から一気呑みせねばならず、誰もが落ち着き亡く急いで酒を呑んでいた。
人々は夜の街角でせわしなく歩き、他人とぶつかっても何もいわないばかりか、人を手でかき分けて歩いていた。
夜遅くなればバスはなかなか来ず、来ても満員である。
やむなくタクシーを探しても、タクシーを捕まえるのが大仕事だった。
タクシーは基本的に相乗りだった。
70年代、当時の日本人の観光客は中年男性ばかりだった。
買春が目的でソウルまでやってきた男たちは、観光名所の前で下品に笑いながら昨晩の「戦果」を大声で話していた。
周囲の人間が日本語を理解できないと踏んで話していたのだろう。
そんな日本人を多く目にしてきた。
近々、知り合いの25歳の女性が友達3人と韓国旅行に行くという話をしていた。
韓国旅行は10数回目だという。
70年代には若い女性が韓国旅行なんて考えられないことだった。