2018年9月12日(水)
新幹線が新たに開通すると、並行する在来線は地元自治体が中心の第三セクターに移管される。九州新幹線では、熊本県八代駅と鹿児島県川内駅間が、熊本県、鹿児島県及びそれぞれの沿線自治体が中心となって「肥薩おれんじ鉄道」一社を発足させ受け皿となった。東北新幹線では、東北本線の岩手県盛岡駅と青森県青森駅間が、岩手県側は岩手県、青森県側は青森県のそれぞれの県と沿線自治体が中心となって別々の会社「青い森鉄道」、「IGRいわて銀河鉄道」を発足させ受け皿となった。
第三セクター鉄道は、税金による支援がされるので乗客の利用推移が話題となることが多いが、環境に配慮することや最近の人手不足に対応するものとして注目を集める鉄道貨物にとって重要な路線であることに関心を向ける人は少ない。第三セクター鉄道は、沿線の住民の足であるとともに、鉄道貨物の輸送を担うことが重要な役割になっっている。
東北縄文の旅2日目は、青森県の第三セクター鉄道「青い森鉄道」にて浅虫温泉から八戸(青森県)へ向かう。陸奥湾が見えたり見えなくなったりする。海が見えなくなったと思い反対側を見ていると、実ったリンゴ木が。鉄道に乗って、美味しいリンゴが食べられる季節を実感するのは九州では経験無い。キョロキョロしているうちに八戸駅に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/3f/65d087ba497e96e65917503135045b3c.jpg)
(浅虫温泉駅ホーム)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/64/d84899b1fd1b6079ab0c5059e3183194.jpg)
(浅虫温泉駅でモーリーが見送り)
八戸市内のJRとバス(市営バス・南部バス)が1日乗り放題のフリーパス「八戸えんじょいカード」を買った。発売箇所はJRの「みどりの窓口」と「びゅうプラザ」のみ。市内のバスも乗り放題だけど販売がJRの窓口のみというのも珍しいと思う。切符がJRの発券機のものというのは旅行者からすると味気ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/84/678e6f8de273482952ffcbf5b2afb329.jpg)
(八戸えんじょいカード)
観光案内所で道順を尋ねて、駅からバスで20分程の市内中心部へ。丁寧に教えていただいた乗換場所から「是川縄文館」(青森県八戸市)を経由するバスに乗る。20分弱で着いた。本数は少ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/27/f93f5965ecc64ddf40dc58364550f77e.jpg)
(是川縄文館)
2階の受付で利用料250円。高齢者割引(65歳以上)は八戸市内在住者のみとのこと。「ボランティアのガイドを受けられますか?」と聞かれたので「え、今から一人でも。」聞いたら「はい。」ということなのでお願いした。
最初に、ボランティアの方から「案内の時間は約1時間です。」「是川縄文館の周囲にある4つの縄文遺跡のうち是川中居遺跡と風張1遺跡を中心に展示してあります。」との説明を受けた。
縄文時代は、[草創期][早期][前期][中期]【後期】【晩期】と区分されている。風張1遺跡は後期(約3,500年前)、是川中居遺跡は晩期(約3,000年前)の遺跡になる。
館内に入る。縄文の紋様を浴びる「縄文への道」は、違う世界の体験を予感させる演出がされている。「縄文くらしシアター」で縄文の暮らしを体感して、「縄文の美」室へ。
入って直ぐは「漆の美」。眼にいきなり飛び込んでくるのは漆の作品の数々。眼をまん丸にして見入るばかり。縄文時代晩期には、こんな作品があったのかとビックリの連続。これらの作品は是川中井遺跡から出土している。
縄文土器は写真で見る機会があるので、それほどの驚きはないけど、漆の作品は写真でも見る機会はあまり無いので、ただただ感心して見入る。縄文と漆にはこれまであまり関心を持って来なかった。というか、そこまでの余裕が無かった。興味津々。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ec/0e6624624fa691267bc6eed9cf37ac74.jpg)
(漆塗りの飾り太刀)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/b4/90223864b76c1dbd79ec1536cb2b921f.jpg)
(木胎漆器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/07/0024a4df898c0cfa4b7d816b66ca5fd0.jpg)
(籃胎漆器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/98/58a3fd1ba362acead18f633fed5a7e85.jpg)
(漆塗り台付土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/b7/6be17283cab2afa4d6057763158eb0db.jpg)
(漆塗りの櫛や腕輪など)
後日、四柳嘉章著『漆の文化史』(岩波新書)を読んだ。
漆塗りは、縄文時代は赤色で弥生時代になると黒色が主になる。漆の工芸技術は縄文時代に揃っていた。などなど縄文時代の漆について興味深いことを学ぶことができる。
隣りのコーナーは「是川の美」。是川中井遺跡から出土したものを中心に展示してある。「是川の美は、均整のとれた形と、精緻な装飾・文様が織りなす優美なデザインにあり、当時の人々の洗練された感性が表現されています。」(『図録』より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/6b/6d64774f075f81cf8684f0eba30f7f8d.jpg)
(土器の数々)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/e6/53771c1dbcbe6fcf81387404e220879c.jpg)
(壺型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/c1/d45c470e63553be087c30fd3c146596d.jpg)
(石皿や深鉢型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/5e/4b9cc93bd12581791a042a0c31413118.jpg)
(香炉型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/bd/11130584108e4eb46e45365e9abe0722.jpg)
(装身具の数々)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/d4/4171b5839b1d980b90a635e07030bdf5.jpg)
(土偶)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/b1/514de0428f9302589e0e931e5b50d215.jpg)
(土偶)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/40/f08e3356eb667bf729cfa2f4c8960292.jpg)
(イモガイ状土製品)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/77/ede449f7a43bb62630d44fd26fcae759.jpg)
(きのこ形土製品)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/8e/9f8cf27e08d67e2bfb9ceaa0516a7576.jpg)
(箆型木製品)
その隣は「風張の美」。「風張の美は、発想豊かな造形と制作技術にあり、この技術力が是川の美へ、一層洗練された形で受け継がれていきます。」(『図録』より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/76/c644fabc6b076b4b29ca818c36f10e3d.jpg)
(土偶)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/0d/b22dc53727d9ebeed54c2d01a1ac11d1.jpg)
(土偶)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/9a/ec40f229befcb6d7658710fa5b63a6bd.jpg)
(深鉢型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/33/bf0185bbd690d0f23f7564b93855d9a4.jpg)
(深鉢型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/a7/f83188d32f7dc5b5e59bda86166c8770.jpg)
(注口土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/98/8e795c3e201e0ebbe90dbf87ff1e1169.jpg)
(土製品)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/8a/eb1060e7913889d072b6e264810a524c.jpg)
(装身具)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/75/950b3a7520420ee6928735dac5047c55.jpg)
(玉)
縄文時代は中期が最も盛んな時代といわれている。後期・晩期は遺跡数も減って停滞した時代ともいわれたりする。しかし、後期の風張1遺跡、晩期是川中居遺跡の出土品を目の前にすると、人口の減少はあったかもしれないけど、当時の人々は生き生きとした生活を送り、技術は洗練されてきていることを感じる。
「縄文の謎」という室では、中井遺跡の調査から明らかになったことがテーマ別に展示してある。漆器の復元もされている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/87/d9829542d08cf304e16009c87cb73110.jpg)
(トチの実の貯蔵穴)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/67/693809a0d6d7ddfb395eb8b18d8b7b39.jpg)
(ヤス軸家柄、握り棒、弓)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/29/090d424fbaf702a44acb3e60ddd7afc1.jpg)
(鉢型土器。ペンガラ、漆の貯蔵用)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/bd/fe57fd56cea785361f1b6d7568f52656.jpg)
(漆器などの複製)
「国宝展示室」には「合掌土偶」が大事に展示してある。といっても、本物はパリへ出張中。本物には国立東京博物館の「縄文展」でお目にかかっている。
座った状態で腕を膝の上に置き、正面で手を合わせている形から「合掌土偶」と名づけられた。土偶は、竪穴住居の出入り口と反対側の窓際から、左足部分が欠けた状態で発見された。左足部分は同じ竪穴住居の2.5m離れた西側の床面から出土している。土偶が住居内から出土するのは珍しい。
両足の付け根と膝、腕の部が割れており、アスファルトでついている。縄文の人たちが修復しながら使っていたと考えられている。頭部などには赤く塗られた痕跡があり、全身が赤く彩色されていたと考えられている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/9e/6716b561586afaec8a75e76f1a24899e.jpg)
(合掌土偶のレプリカ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/65/e3d0033bb2e217e1615ec4d0b15d078d.jpg)
(合掌土偶のレプリカ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/6a/7e5b2406ffa4376877ec3f2cb10e86c8.jpg)
(発掘された説明)
最後に、また、漆器が展示してあった。ほれぼれする。素晴らしい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/ce/b3f26072369a7f9255abb5fb226d90c5.jpg)
(漆塗り壺型土器)
「合掌土偶」の複製が1Fアトリウムに置いてあって自由に扱うことができる。持って驚き。実に持ち易い形に作られている。持つことを意識しながら、この形に作られていることがわかる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/ae/b716a545df3eab1d5ecc953c1bd3cfaf.jpg)
(誰でもさわれる)
約1時間熱心な説明していただいた。ありがとうございました。「是川縄文館」はLED照明で、暗めの照明の中に作品が浮かび上がってくるような展示をしてあり、「美」を前面に押し出している。これまで観てきた博物館とは趣が違う感がする。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/60/76540df86bcb57eb36f85a4649eab159.jpg)
(展示室内)
お昼は館内で縄文カレーとせんべい汁のセット。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/5a/8768f3c5ebfa0cfde68eda1293571408.jpg)
(縄文カレーとせんべい汁のセット)
歩いて数分の、是川縄文館分館「縄文学習館」には縄文時代の竪穴住居の復元もされているが、時間の都合で行かなかった。
バスで八戸市内中心部へ戻りJR本八戸駅へ。JR八戸線で鮫駅まで。駅前から種差遊覧バス「うみねこ号」で三陸復興国立公園「種差海岸」へ行く。ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている「蕪島」はバスの中から眺める。種差海岸では太平洋の強い風と海の波。ブラブラ歩きながら熊本では経験できない体感を味わう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/8b/f1a723373e4e5a60273841df7ab8422b.jpg)
(JR八戸線の列車-鮫駅で)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/d5/3ebeaee9d24f62c6745615c2b240cc34.jpg)
(種差海岸)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/bc/5583d9548752469993fde68225cd5344.jpg)
(種差海岸)
帰りは、JR種差海岸駅から本八戸駅まで列車の旅。朝、八戸駅に下りてから今日一日の交通機関は「八戸えんじょいカード」を利用して済ませた。
八戸市中心部のホテルに宿泊。「八戸えんじょいカード」のガイドブックで飲食店の協賛店を見たら、さば料理のお店があった。で、夕食はさばのコース料理(刺身は無かった)と地元のお酒。東北でこんなに美味しいさば料理を食べれるなんて、満足満足。帰りに「八戸えんじょいカード」を呈示してサービスのさばせんべいをいただいた。
明日は「IGRいわて銀河鉄道」に乗る予定。よし就寝。
参考本
『是川縄文館 常設展示図録』(八戸市埋蔵文化センター是川縄文館編集・発行、2016年改定)
新幹線が新たに開通すると、並行する在来線は地元自治体が中心の第三セクターに移管される。九州新幹線では、熊本県八代駅と鹿児島県川内駅間が、熊本県、鹿児島県及びそれぞれの沿線自治体が中心となって「肥薩おれんじ鉄道」一社を発足させ受け皿となった。東北新幹線では、東北本線の岩手県盛岡駅と青森県青森駅間が、岩手県側は岩手県、青森県側は青森県のそれぞれの県と沿線自治体が中心となって別々の会社「青い森鉄道」、「IGRいわて銀河鉄道」を発足させ受け皿となった。
第三セクター鉄道は、税金による支援がされるので乗客の利用推移が話題となることが多いが、環境に配慮することや最近の人手不足に対応するものとして注目を集める鉄道貨物にとって重要な路線であることに関心を向ける人は少ない。第三セクター鉄道は、沿線の住民の足であるとともに、鉄道貨物の輸送を担うことが重要な役割になっっている。
東北縄文の旅2日目は、青森県の第三セクター鉄道「青い森鉄道」にて浅虫温泉から八戸(青森県)へ向かう。陸奥湾が見えたり見えなくなったりする。海が見えなくなったと思い反対側を見ていると、実ったリンゴ木が。鉄道に乗って、美味しいリンゴが食べられる季節を実感するのは九州では経験無い。キョロキョロしているうちに八戸駅に着いた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/3f/65d087ba497e96e65917503135045b3c.jpg)
(浅虫温泉駅ホーム)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/64/d84899b1fd1b6079ab0c5059e3183194.jpg)
(浅虫温泉駅でモーリーが見送り)
八戸市内のJRとバス(市営バス・南部バス)が1日乗り放題のフリーパス「八戸えんじょいカード」を買った。発売箇所はJRの「みどりの窓口」と「びゅうプラザ」のみ。市内のバスも乗り放題だけど販売がJRの窓口のみというのも珍しいと思う。切符がJRの発券機のものというのは旅行者からすると味気ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/84/678e6f8de273482952ffcbf5b2afb329.jpg)
(八戸えんじょいカード)
観光案内所で道順を尋ねて、駅からバスで20分程の市内中心部へ。丁寧に教えていただいた乗換場所から「是川縄文館」(青森県八戸市)を経由するバスに乗る。20分弱で着いた。本数は少ない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/27/f93f5965ecc64ddf40dc58364550f77e.jpg)
(是川縄文館)
2階の受付で利用料250円。高齢者割引(65歳以上)は八戸市内在住者のみとのこと。「ボランティアのガイドを受けられますか?」と聞かれたので「え、今から一人でも。」聞いたら「はい。」ということなのでお願いした。
最初に、ボランティアの方から「案内の時間は約1時間です。」「是川縄文館の周囲にある4つの縄文遺跡のうち是川中居遺跡と風張1遺跡を中心に展示してあります。」との説明を受けた。
縄文時代は、[草創期][早期][前期][中期]【後期】【晩期】と区分されている。風張1遺跡は後期(約3,500年前)、是川中居遺跡は晩期(約3,000年前)の遺跡になる。
館内に入る。縄文の紋様を浴びる「縄文への道」は、違う世界の体験を予感させる演出がされている。「縄文くらしシアター」で縄文の暮らしを体感して、「縄文の美」室へ。
入って直ぐは「漆の美」。眼にいきなり飛び込んでくるのは漆の作品の数々。眼をまん丸にして見入るばかり。縄文時代晩期には、こんな作品があったのかとビックリの連続。これらの作品は是川中井遺跡から出土している。
縄文土器は写真で見る機会があるので、それほどの驚きはないけど、漆の作品は写真でも見る機会はあまり無いので、ただただ感心して見入る。縄文と漆にはこれまであまり関心を持って来なかった。というか、そこまでの余裕が無かった。興味津々。
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(漆塗りの飾り太刀)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/b4/90223864b76c1dbd79ec1536cb2b921f.jpg)
(木胎漆器)
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(籃胎漆器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/98/58a3fd1ba362acead18f633fed5a7e85.jpg)
(漆塗り台付土器)
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(漆塗りの櫛や腕輪など)
後日、四柳嘉章著『漆の文化史』(岩波新書)を読んだ。
漆塗りは、縄文時代は赤色で弥生時代になると黒色が主になる。漆の工芸技術は縄文時代に揃っていた。などなど縄文時代の漆について興味深いことを学ぶことができる。
隣りのコーナーは「是川の美」。是川中井遺跡から出土したものを中心に展示してある。「是川の美は、均整のとれた形と、精緻な装飾・文様が織りなす優美なデザインにあり、当時の人々の洗練された感性が表現されています。」(『図録』より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/6b/6d64774f075f81cf8684f0eba30f7f8d.jpg)
(土器の数々)
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(壺型土器)
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(石皿や深鉢型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/5e/4b9cc93bd12581791a042a0c31413118.jpg)
(香炉型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/bd/11130584108e4eb46e45365e9abe0722.jpg)
(装身具の数々)
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(土偶)
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(土偶)
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(イモガイ状土製品)
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(きのこ形土製品)
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(箆型木製品)
その隣は「風張の美」。「風張の美は、発想豊かな造形と制作技術にあり、この技術力が是川の美へ、一層洗練された形で受け継がれていきます。」(『図録』より)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/76/c644fabc6b076b4b29ca818c36f10e3d.jpg)
(土偶)
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(土偶)
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(深鉢型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/33/bf0185bbd690d0f23f7564b93855d9a4.jpg)
(深鉢型土器)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/a7/f83188d32f7dc5b5e59bda86166c8770.jpg)
(注口土器)
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(土製品)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/8a/eb1060e7913889d072b6e264810a524c.jpg)
(装身具)
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(玉)
縄文時代は中期が最も盛んな時代といわれている。後期・晩期は遺跡数も減って停滞した時代ともいわれたりする。しかし、後期の風張1遺跡、晩期是川中居遺跡の出土品を目の前にすると、人口の減少はあったかもしれないけど、当時の人々は生き生きとした生活を送り、技術は洗練されてきていることを感じる。
「縄文の謎」という室では、中井遺跡の調査から明らかになったことがテーマ別に展示してある。漆器の復元もされている。
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(トチの実の貯蔵穴)
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(ヤス軸家柄、握り棒、弓)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/29/090d424fbaf702a44acb3e60ddd7afc1.jpg)
(鉢型土器。ペンガラ、漆の貯蔵用)
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(漆器などの複製)
「国宝展示室」には「合掌土偶」が大事に展示してある。といっても、本物はパリへ出張中。本物には国立東京博物館の「縄文展」でお目にかかっている。
座った状態で腕を膝の上に置き、正面で手を合わせている形から「合掌土偶」と名づけられた。土偶は、竪穴住居の出入り口と反対側の窓際から、左足部分が欠けた状態で発見された。左足部分は同じ竪穴住居の2.5m離れた西側の床面から出土している。土偶が住居内から出土するのは珍しい。
両足の付け根と膝、腕の部が割れており、アスファルトでついている。縄文の人たちが修復しながら使っていたと考えられている。頭部などには赤く塗られた痕跡があり、全身が赤く彩色されていたと考えられている。
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(合掌土偶のレプリカ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/65/e3d0033bb2e217e1615ec4d0b15d078d.jpg)
(合掌土偶のレプリカ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/6a/7e5b2406ffa4376877ec3f2cb10e86c8.jpg)
(発掘された説明)
最後に、また、漆器が展示してあった。ほれぼれする。素晴らしい。
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(漆塗り壺型土器)
「合掌土偶」の複製が1Fアトリウムに置いてあって自由に扱うことができる。持って驚き。実に持ち易い形に作られている。持つことを意識しながら、この形に作られていることがわかる。
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(誰でもさわれる)
約1時間熱心な説明していただいた。ありがとうございました。「是川縄文館」はLED照明で、暗めの照明の中に作品が浮かび上がってくるような展示をしてあり、「美」を前面に押し出している。これまで観てきた博物館とは趣が違う感がする。
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(展示室内)
お昼は館内で縄文カレーとせんべい汁のセット。
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(縄文カレーとせんべい汁のセット)
歩いて数分の、是川縄文館分館「縄文学習館」には縄文時代の竪穴住居の復元もされているが、時間の都合で行かなかった。
バスで八戸市内中心部へ戻りJR本八戸駅へ。JR八戸線で鮫駅まで。駅前から種差遊覧バス「うみねこ号」で三陸復興国立公園「種差海岸」へ行く。ウミネコの繁殖地として国の天然記念物に指定されている「蕪島」はバスの中から眺める。種差海岸では太平洋の強い風と海の波。ブラブラ歩きながら熊本では経験できない体感を味わう。
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(JR八戸線の列車-鮫駅で)
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(種差海岸)
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(種差海岸)
帰りは、JR種差海岸駅から本八戸駅まで列車の旅。朝、八戸駅に下りてから今日一日の交通機関は「八戸えんじょいカード」を利用して済ませた。
八戸市中心部のホテルに宿泊。「八戸えんじょいカード」のガイドブックで飲食店の協賛店を見たら、さば料理のお店があった。で、夕食はさばのコース料理(刺身は無かった)と地元のお酒。東北でこんなに美味しいさば料理を食べれるなんて、満足満足。帰りに「八戸えんじょいカード」を呈示してサービスのさばせんべいをいただいた。
明日は「IGRいわて銀河鉄道」に乗る予定。よし就寝。
参考本
『是川縄文館 常設展示図録』(八戸市埋蔵文化センター是川縄文館編集・発行、2016年改定)
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