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たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

1月も、あっという間に往ぬり・・・・、

2024年01月31日 21時32分43秒 | スイミング

「一月往ぬる、二月逃げる、三月去る」等という言葉があるようだ。
まさしく、あっという間に、1月が終わってしまい、
2月も、あっという間に、過ぎ去っていくに違いない。
加齢と共に、
時の過ぎ行く速さが加速しているような錯覚さえ覚え、
愕然としてしまう。
1月31日、
当地、今日は、晴れたり曇ったりの1日だったが、
家籠もったきりで、グテグテ過ごしてしまい、
身体、重ーい、怠ーい、
いかん、いかん、
こんな日こそ、泳いで来るべし・・、
やおら、重い腰を上げ、
19時~20時、スイミングクラブ成人クラスレッスンに出席、
先程、帰ってきたところだ。
若い頃からの持病の腰痛対策、リハビリ的運動と決め込んで
続けているスイミング、 
細くても、長ーく、続けるべし・・・。



1月最後の水曜日、
今日は、ベテランのE指導員が休みで、
ちょっと小太り若手K指導員によるバタフライ中心レッスンだったが、
4種目混合
25m✕6本、50m✕2本、
バタフライ
25m✕4本 等々
連続スイム有りで、最後は、バテバテ。
レッスン終了後、居残って、
疲れを知らない女性陣の後ろにくっついて、
泳いではみたが、足が攣る寸前になり、
クロール、50m✕7本で、離脱、
疲れ果てて帰ってきた。
毎度のこと、泳いで帰ってくれば
心地よい疲労感と、それなりのスッキリ感、
遅い夕食に、自家製梅酒水割り1杯、
いい気分になり・・・・。
今日も、バタンキューで、熟睡出来そうだ。


葉室麟著 「乾山晩秋」

2024年01月31日 14時24分08秒 | 読書記

昨年12月に図書館に予約していた、葉室麟著 「乾山晩秋」(角川書店)の順番が回ってきた旨の連絡が有り、先日借りてきて、読み終えた。毎度のこと、予備知識もなにも無く、ふっと予約したものだったが、本書には、第29回歴史文学賞を受賞した「乾山晩秋」の他、戦国時代から江戸時代に名を馳せた絵師達に焦点を合わせ描いた、「永徳翔天」「等伯慕影」「雪信花匂」「一蝶幻景」の短編時代小説、5篇が収録されている。


「乾山晩秋(けんざんばんしゅう)」(表題作)

▢主な登場人物
尾形深省(おがたしんせい、号=乾山(けんざん)、幼名=権平(ごんべい))
尾形光琳・多代
二条綱平、中川右京大夫、近衛基熙(もとひろ、前関白)
ちえ、与兵衛(与市、与助)、宇津木甚伍、
▢あらすじ
天才絵師の名をほしいままにした兄・尾形光琳が没して以来、深省(乾山)は、追い打ちをかけるように、拝領していた、京の西北、公家二条綱平の鳴滝山荘の窯も廃止となり、陶工としての限界に悩む。在りし日の兄を思い、葛藤しながら、晩年の傑作「花籠図」に、苦悩を昇華させるまでを描いている。
「どうやら、わしは、この年になって兄さんの真似がしたくなってきた。兄さんは、狩野探幽さんに勝とうと思って、江戸に行かはったんや、と思う。・・・・わしにもできることあるかもしれん」。
深省は、江戸で、81歳で没しているが、晩年は、絵筆をとることが多く、後に文人画の先駆けとも言われるようになった。


「永徳翔天(えいとくしょうてん)」

▢主な登場人物
狩野永徳(狩野家当主、幕府御用絵師、狩野源四郎)
狩野元信(源四郎の祖父)、狩野松栄(源四郎の父)、狩野内膳(松栄の弟子)
近衛前久(このえさきひさ、前関白)、土佐光茂、
足利義昭(覚慶)、
織田信長、羽柴秀吉、万見仙千代
前田玄以(京都奉行、半夢斎)、長谷川等伯、
織田信長好みの「天を飛翔する程の力の有る絵」、天下人にふさわしい安土城の壮大な障壁画を完成させた狩野永徳、嫡男光信、次男孝信、狩野派の絶頂期を迎えるが、本能寺の変で、秀吉の時代に、絵師の世界も、長谷川派の台頭、狩野派と長谷川派の激しい鍔迫り合いが続く、


「等伯慕影(とうはくぼえい)」

▢主な登場人物
長谷川等伯(長谷川又四郎春信)・久藏・宗宅・宗也・左近、
狩野正信、元信、松栄、永徳、光信、
豊臣秀吉、千利休、前田玄以、
千鳥(なつ)
▢あらまし
武田信玄像を描いた絵師として知られる長谷川等伯に焦点を当てて描いた作品。病み衰えた72歳の等伯が、徳川幕府に接近せんと、京から江戸に辿り着いた日は粉雪が舞っており、40年前、郷里能登七尾を出た頃からのことを回想する形の物語である。京に上り、ライバルの狩野派を強引に押しのけ、御用絵師に成り上がった等伯。暗い野心と情念を燃やし続けた等伯。しかし、時代が変わり・・・。
「父上、いかがですか」、宗宅がのぞきこんで等伯の手をとった。等伯は意識が薄らいでいった。脳裏には白い闇が広がっている。「雪だ」、等伯は空を見た。真っ白な空に薄墨色の影が浮かんでいた。郷里七尾の松の林だろうか。いや人影だ。「久蔵・・・」。
徳川時代となり、再び狩野派が御用絵師として繁栄したのと対照的に長谷川派の存在は影のように薄れていった。


「雪信花匂(ゆきのぶはなにおい)」

▢主な登場人物
清原雪信(きよはらゆきのぶ、久隅守景の娘、雪)・春信(守清と雪信の娘、春)
久隅守景(くすみもりかげ、鍛冶橋狩野家、狩野探幽の高弟筆頭)・国(くに)・雪(ゆき)・信(のぶ)・彦十郎、
狩野探幽(狩野守信、鍛冶橋狩野家当主、とのさま)、池田幽石、狩野益信、
狩野安信(中橋狩野家当主、狩野惣領家、狩野探幽の末弟)
狩野尚信(木挽町狩野家当主、狩野探幽の次弟)
平野守清(ひらのもりきよ、元摂津尼崎青山藩藩士平野清三郎、伊兵衛)、
駿河屋新右衛門(元狩野探幽の内弟子新藏)
井原西鶴、薫太夫

京島原の遊郭で、天王寺屋五兵衛(俳号=井原西鶴)が、花魁の薫太夫の着物の絵柄に注目、薫太夫が、それを描いた絵師、清原雪信の物語を話すという構成の物語になっている。
狩野三家の妬み、恨みの派閥争いの中で、狩野探幽の姪で美貌の雪(ゆき)が、恋に生き、閨秀画家として歩んだ道が描かれている。狩野幽斎が言う。「絵師とは、命がけで、気ままにするものだ」。


「一蝶幻景(いっちょうげんけい)」

▢主な登場人物
英一蝶(はなぶさいっちょう)
侍医多賀伯庵の三男多賀朝湖(たがちょうご)、幼名=猪三郎、元服名=助之進、俳号=暁雲(ぎょううん)、
絵師、俳人、狩野家宗家から破門された放蕩者、

宝井其角(たからいきかく)、松尾芭蕉、服部嵐雪、
村田屋半兵衛、民部(みんぶ)、

胖幽斎(はんゆうさい)
五代将軍徳川綱吉・信子(正室、御台所)、
桂昌院(お玉、家光の側室、綱吉の生母)
右衛門佐(うえもんのすけ)、お伝の方、大典侍(おおすけ、北の丸殿)
牧野備前守成貞・亜久里・お安、
柳沢出羽守保明(柳沢吉保、側用人、大老)・染子(側室)
日珪、大高源五、富盛助右衛門、吉良上野介、
▢あらすじ
元禄時代の絵師として知られる英一蝶の運命を描いた作品だが、絵師の世界だけに留まらず、著者の視点は、俳諧、大奥の争い、さらに赤穂浪士吉良討ち入りまで、広がっており、「へー!、そうだったのか」、納得してしまう作品だ。
「蝶が群れ翔ぶように元禄の世から一人取り残されたという思いを「一蝶」という名にこめていたのかもしれない」
で、本書の幕を閉じている。


各篇完結した短編5篇ではあるが、登場人物等、微妙に重複したり、時系列で繋がっており、長編時代小説を読んでいるような感覚がする書だった。