毎朝、痺れに痺れた。
準決勝(メキシコ戦)決勝(米国戦)と感動に酔いしれた。
トラウトと大谷の勝負はとりわけ手に汗を握った。
まるでハリウッド映画、新たな大谷伝説。
MLB公式サイトはWBC史上最高の場面に選出した。
これ以上の感動がこれからやって来るか、想像できない。
最高の冥途の土産を侍ジャパン、とりわけ大谷翔平に貰った。
「みんなと別れるのが寂しい」と侍たちがいった。
堪能させてもらった吾もWBCロスになる。

ともに世界一しか考えていないと言い続けた師弟。
日ハム時代からの栗山英樹監督(62)と大谷翔平(28)が夢を実現した。
米国スター軍団との接戦にダルビッシュ有(36)と大谷がリレーを志願した。
6回から大谷はベンチとブルペンを行ったり来たり。
ストッパーとして肩を作らねばならない。
打席も回ってくる。
実際、7回には快足を飛ばしてショート内野安打で塁上に立った。
被弾したダルビッシュからのバトンは最少差の1点。
それを大谷は野球少年のようにやってのけた。
試合前のロッカーで大谷はゲキを飛ばした。
「トラウト、ベッツ、リアルミューらがラインナップにいる。今日1日だけは憧れを捨てよう。憧れを持っている限り、超えることはできない」
誰も二刀流を真似出来ないと唸った米国代表デローサ監督。
「大谷のやっていることはリトルリーグで、みんなやって来たこと。それを最高の舞台でやってのける。彼は野球というスポーツのユニコーンだ。みんなトライするが、彼のレベルに届くのは無理だ」
栗山監督は裏事情をぶっちゃけた。
「僕はひと言も(大谷とダルビッシュが)投げないとは言ってない。報道ではいろいろ言われていた。実はこのスケジュールを最初に見た時に準々から、時差がある中、中4日でいけるか?を最初から凄く考えていた。でも、僕からは一切アプローチはしていない。彼らが勝ちたいと思った時にアプローチがあると思っていた。あるタイミングで2人が、いきます、と伝えてくれた」
終わってしまうのが寂しい
▼大谷翔平「本当に夢見ていた。間違いなく今まででベストの瞬間だ。トラウト選手を最後の打者に出来ないか、と思っていた。四球を出して・・。あの後ゲッツーを狙い、最高の形で迎えることが出来、最高の結果になって良かった。 正直、終わってしまうのがさみしい 。勝ったからといって(世界一の選手になる)目標が達成されたわけではない。一つの通過点にして、もっともっと頑張っていきたい。これからシーズンが始まる。そこに向かって日々努力したい。第1回大会から先輩たちが素晴らしいゲームをした。僕らが見て、ここでやりたい気持ちにさせてもらった。今回優勝して、そういう子たちが増えたら本当に素晴らしい」
最後はいいボールだった
▼マイク・トラウト「野球ファンが望んでいた対戦。この1カ月半で何度も質問をされてきた。他の終わり方があったと思うかい?大谷は凄いボールを持っている。最後はいい球を投げてきた」
トラウト打てねば誰も打てないスライダー
▼ノーラン・アレナド「最後のスライダーはエグい。素晴らしい投球だった。マイク・トラウトが打てなければ、他の誰も打てない」
最後のスライダーがスローモション
▼中村悠平「打者トラウト、投手翔平。後ろはローンデポパークの景色。異様な雰囲気だなと思った。最後、要求したスライダーがスローモーションのようにミットに入った」
今やりたいのは先発
▼ダルビッシュ有「大会NO・1のチームワークが強さだ。みんな明るく、支え合ってプレー出来た。日の丸は特別だと思う。国を背負って戦うので、期待して、野球を見てくれている。意識したのは野球は楽しく、明るくやるスポーツ。ポジティブなイメージを持ってほしい。みんなが体現してくれた。今やりたいこと?先発がしたい。段階を踏んで開幕に行くので、それが全く出来ていない。パドレスのキャンプ地で調整したい」
トラウトVS大谷勝負は映画みたい
▼ポール・ゴールドシュミット「日本の投手陣は素晴らしい仕事をした。トラウトと大谷の勝負は映画の筋書きみたいだ、とジョークをいった。あの場面で打ってほしかったが・・。2人とも野球大使だ。尊敬している。地球上で最高の選手だ。日本の野球は全てが素晴らしい。基本に忠実な野球をするし、とても努力する。僕たちは日本野球をとても尊敬している」
漫画の世界トラウトVS大谷勝負
▼今永昇太「優勝は間違いないという気持ちで見ていた。最後、大谷・トラウトの対戦は、漫画みたいな世界もあるんだ、という気持ちで見ていた。メジャーで活躍するダルビッシュさんや大谷選手は色んなことに興味を持って、練習、準備を丁寧にやっていた。自分がやっているか、出来ているかを見直すと、甘すぎることが多い。凄くいい経験だった。開幕は特に不安はない。米国に通用した部分は正直ない。一巡したらどうなるかという話」
世界一になれてハッピー
▼吉田正尚「1試合1試合、必死に戦った。出場はいろいろと悩んだ。栗山監督と話をして世界一を取りたいと思った。日の丸の重みはもちろん感じていた。このような結果になれてハッピー。監督を胴上げ出来て、ホッとしている」
大谷はマンガみたい
▼岡本和真「本当に鳥肌が立った。目茶苦茶うれしかった。今までにない経験が出来た。大谷選手はマンガみたい」
アメリカは強かった
▼村上宗隆「なかなか実感がわかない。スターぞろいでアメリカは強かった。立ち向かっていけたのでいい試合になった」
感動したムネのサヨナラ打
▼山田哲人「勝つのってこんなに大変なんだと。ムネ(村上)の苦しんだ中でのサヨナラヒットはやってる僕らもすごく感動しました」
ハッピーで最高の大会
▼山本由伸「世界一で終われた。ハッピーで最高の大会だった。中嶋監督に怒られないよう、早めに切り替えたい」
今後につながるいい経験
▼佐々木朗希「最高でした。将来、どんなことが待っているか分からないけれど、今後につながる、いい経験になった」
夢にょうな胴上げ生涯忘れない
▼ラーズ・ヌートバー「9歳の時から侍ジャパンに入りたかった。胴上げは夢のようで、生涯忘れない。ニッポンダイスキ!アリガトウ」
あっという間の1か月
▼源田壮亮「グラウンドに飛び出した時、歓声を頂き力になった。1カ月ちょっと。アッという間でした」
学んだ楽しむ野球
▼山川穂高「最高のチームになれた。技術や考え方も聞けた。純粋に野球を楽しむスタイルを学んだ。自分のものにしたい」
嬉しかったトラウト三振
▼戸郷翔征「トラウトから三振を奪った時は、そのままベンチに帰りたいくらい嬉しかった」
足りないところが分かった
▼大勢「ハイレベルな選手と野球をさせてもらって、足りない部分も分かった。経験を生かして、もっとうまくなりたい」
【大谷翔平WBC二刀流成績】
▼8-1中国(3・9=投手→3番DH)
【投】◎4回(49球)無失点1安打5三振無四球
【打】4打数2安打2打点2四球1得点
四球、遊ゴロ、左中適時二塁打、四球、右前安、中飛
▼13-4韓国(3・10=3番DH)
3打数2安打」1打点1三振2四球2得点
三振、敬遠四球、右越二塁打、右前適時打、四球
▼10-2チェコ(3・11=3番DH)
3打数1安打1打点1四球1得点1盗塁
一ゴロ、三振、右越適時二塁打、四球
▼7-1豪州(3・12=3番DH)
2打数1安打(本1)4打点2四球1三振1得点
右中1号3ラン、敬遠四球、四球、三振
▼準々決勝9-3イタリア(3・16=3番投手DH)
【投】◎4回2/3(71球)2失点4安打5三振1四2死球
【打】4打数1安打1四球1三振2得点
遊直、投内安、四球、遊ゴロ、三振
▼準決勝6-5メキシコ(3・21=3番DH)
4打数2安打1三振1四球1得点
三振、中直、中前安、四球、右中二塁打
▼決勝3-2米国(3・22=3番DH救援)
【投=9回救援】S1回(15球)無失点1三振1四球
【打】3打数1安打1三振1四球
四球、三振、二ゴロ、遊内安
【投手】3試合2勝1S9回2/3 2失点5安打11三振3四2死球
【打者】23打数10安打8打点10四球6三振9得点1盗塁
7試合 打率.435 本1 防御率1・86
※画像はすべてMBSとABCテレビ中継から。