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たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

冬の花、スイセン(水仙)

2024年01月22日 17時29分12秒 | 川柳・俳句・五七五

当地、今日は、朝の内、雨上がりの好天で、
体感的には、ほんわか春陽気に感じたが、
次第に曇り、午後には、どんより寒々しい冬空に変わった。
ここしばらく、歩いておらず、
いかん!、いかん!、
午後になって、ちょこっと近くを歩いてきた。
スマホの歩数計で、約4,900歩。
あちらこちらで、満開のスイセン(水仙)が見掛けられ・・・。

 

俳句では、水仙は、「冬」の季語とされているようで、
まさに、今頃(1月頃~2月頃)の花。

  水仙や 寒き都の ここかしこ    与謝蕪村
  水仙に 狐あそぶや 宵月夜     与謝蕪村
  其匂ひ 桃より白し 水仙花     松尾芭蕉
  水仙や 白き障子の とも移り    松尾芭蕉
  水仙の 花とりもどす 今朝の雪   加賀千代女
  水仙花 よくよく冬に 生まれつき  加賀千代女
  何も彼も 水仙の水も 新しき    正岡子規
  古寺や 大日如来 水仙花      正岡子規
  水仙の こち向く花の 香をもらう  中村汀女
  水仙や 何より寒き 日がかなし   百合山羽公
  水仙の 芯自らを 囲ひたる     中村草田男

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葉室麟著 「さわらびの譜」

2024年01月22日 16時25分30秒 | 読書記

図書館から借りていた、葉室麟著 「さわらびの譜」(角川書店)を読み終えた。本書は、著者創作の架空の小藩「扇野藩(おうぎのはん)」を題材にして描かれた長編時代小説「扇野藩シリーズ」の第2作目だ。先日、第1作目「散り椿」を読んだばかりだが、第3作目に「はだれ雪」、第4作目に「青嵐の坂」が有り、続けて読んでみたくなっているところだ。

■目次
(一)~(二十七)

■主な登場人物
扇野藩勘定奉行有川将左衛門・吉江・伊也(いや)・初音(はつね)、
弓術師範磯貝十八郎、樋口清四郎、河東大八、猪飼千三郎、武藤小助、
新納(にいろ)左近、
扇野藩藩主千賀谷左京大夫晴家、
首席家老丹生帯刀(にうたてわき)、次席家老渡辺兵部(ひょうぶ)、側用人三浦靱負(ゆきえ)
井口泰藏

■あらすじ・感想等
弓術流派日置流雪荷派(へきりゅうせっかは)を受け継ぎ、かって藩の弓術師範を務めていたことのある扇野藩重臣有川家の長女・伊也は、弓術の天禀(てんびん)有り、藩随一の弓上手、男勝り、若衆髷、男装で、城下では、「弓矢小町」とも評判され、藩の弓術師範大和流磯貝十八郎の道場の四天王の一人樋口清四郎と渡り合うほどの腕前だった。競い合う内、清四郎に惹かれていく伊也だったが、父親将左衛門の思惑が有って、ある時、妹の初音に清四郎との縁談が持ち込まれる。姉の清四郎への想いを知っている妹、伊也、初音姉妹は、互いに揺れる想いを抱きながら、くすぶる藩の派閥抗争に巻き込まれていく。
将左衛門を陥れようとする次席家老渡辺兵部側は、伊也と清四郎のあらぬ噂を種に、藩主晴家に不興を買わせ、将左衛門、清四郎、伊也を窮地に立たせる。伊也は、清四郎の汚名をそそぎたい一心で、藩の非道、御前試合で、清四郎と命を賭けて弓勝負で立ち合うことになるが・・・・。
伊也、初音、清四郎・・、その苦難を打ち払えるか?

有川家に身を寄せる謎の武士、新納左近とはいったい何者?、
藩の行く末が決まる壮絶な千射祈願・・・・、
わが想いは一筋の矢の如し。届け―!
  伊也と清四郎が京へ向かったのは、早蕨の萌え出づるころだった。
で物語が終わっている
高潔な志が清々しい、感動を呼ぶ作品だった

石(いわ)ばしる垂水(たるみ)の上のさわらびの萌え出(い)づる春になりにけるかも (万葉集)


(蛇足)
「さわらび」とは、漢字で書くと「早蕨」
芽がでたばかりの、すっくと立つワラビのことだ。