インクルーシブな社会のために

障害の有無程度に関わらず支え合う社会へ ~ハマジョブネットワーク~

最近の読書

2008年08月18日 | 記事
ここ数ヶ月に読んだ本。

・川本敏郎「こころみ学園 奇蹟のワイン」NHK出版
 栃木県足利の知的障害者施設で作られたワインが、
 やがて九州沖縄サミットに出されるまでになった。
 そんな活動の中心人物・川田昇氏を描く。
 自分もここで開かれる収穫祭には2度遊びに行っている。
 川田氏の破天荒とも思えるやり方に、
 障害者施設とは何ぞやを考えさせられる。

・山下久仁明「おさんぽいってもいいよぉ~」ぶどう社
 自閉症の子どもを持ち、作業所活動などに取り組む父が、
 その子の一生を書いた本。
 山下さんは今、わが子をなくした悲しみと向き合いつつ、
 今は、自作の物語を原作とした映画を作ろうと奔走されており、
 そちらも気になっている。

・川本隆史「哲学塾 共生から」岩波書店
 自分のコスタ思想?を深めるために買った。
 学生時代には魅力がありながら理解できなかった哲学だが、
 現実に裏打ちされた考え方があると、なんとなくわかる気がする。
 これを導入としてもっと哲学や倫理学を深めていければと思うが、
 時間がかかりそうだ。

・山口一男「ダイバーシティ」東洋経済
 アメリカで活動する社会学者が、人や文化の多様性を説く。
 といっても論文ではなく、
 前半は童話、後半はアメリカでの講義のフィクションという面白い形。
 効率を追求すると、人は、違いを分類し、
 違いを容認するシステムを作り上げてしまう。
 だが、違うからといって避けるのではなく、
 違いを認め、相手を認めること。
 そのためには理屈から入るのではなく、
 一緒に遊んだり、楽しんだりすることだ。

・パンジーさわやかチーム+林淑美+河東田博
 「知的しょうがい者がボスになる日」現代書館
 スウェーデンのピープルファーストに倣い、
 大阪の社会福祉法人が当事者活動に取り組む報告。
 支援や援助においては、当事者は客体であり、受身。
 そのことを支援者は常に自覚しなければならない。

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1 コメント

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奇蹟のワイン (グリーン石田周一)
2008-09-01 15:06:13
私もこの本、読みました。
ワインをつくろうと思うと同時にもう設備を買っていた川田先生・・・
破天荒というか、多動ですよね。
グリーンの原点のひとつは、20年位前にこころみの夏の実習に今の利用者の何人かと私とで参加したことにあると思っています。
人が働くとはどういうことか考えさせられました。
数年前にこころみを訪ねたとき、川田先生は「知的障害者だからこそつくれるワインをつくりたい」と言っておられました。
今、グリーンでは知的障害者だからこそつくれるお米がもうすぐ収穫です。
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