最近読んだ本。
朝日新聞特別報道チーム『偽装請負』朝日新書、2007.
企業は、被雇用者が安定して仕事が出来るようにする責任を負う。
これは労働者を守るために労働法で規定されている。
しかし、請負会社と請負契約を結び、
その請負会社が雇用している労働者がその企業で働いている場合、
一見責任を問われない。
だから、企業は安価・安易に「首を切る」ことが可能になる。
これが偽装請負だ。
実態としては労働者派遣であっても、「請負」で済ませようとする。
そんな話が、あちこちでおこっているのである。
最近、新聞で、外国人のための研修制度が、
実際には形骸化し、安価な労働力確保の手段になっているとあった。
障害のある人だって、こんな状況に巻き込まれないとは限らない。
従来に比べて、障害者雇用が拡大し、福祉でも就労への道が広がっている今。
「障害がある」からといって、正当な能力が評価されず、
低賃金・低処遇で雇用されたり、
福祉サービス・訓練の名で使われたりしないよう、
住民に最も近い自治体が目を光らせる必要がある。
朝日新聞特別報道チーム『偽装請負』朝日新書、2007.
企業は、被雇用者が安定して仕事が出来るようにする責任を負う。
これは労働者を守るために労働法で規定されている。
しかし、請負会社と請負契約を結び、
その請負会社が雇用している労働者がその企業で働いている場合、
一見責任を問われない。
だから、企業は安価・安易に「首を切る」ことが可能になる。
これが偽装請負だ。
実態としては労働者派遣であっても、「請負」で済ませようとする。
そんな話が、あちこちでおこっているのである。
最近、新聞で、外国人のための研修制度が、
実際には形骸化し、安価な労働力確保の手段になっているとあった。
障害のある人だって、こんな状況に巻き込まれないとは限らない。
従来に比べて、障害者雇用が拡大し、福祉でも就労への道が広がっている今。
「障害がある」からといって、正当な能力が評価されず、
低賃金・低処遇で雇用されたり、
福祉サービス・訓練の名で使われたりしないよう、
住民に最も近い自治体が目を光らせる必要がある。
働かせすぎもよくありませんが、働かせないのもよくない、いずれも、本人の社会的・精神的自立にならないわけです。
本人(と家族)と会社の2者の関係だけでやりとりしていはいけません。支援機関をうまく活用することが重要です。行政としては、その支援体制をいかに作るか、ということになります。
先日、ある工場で・・・「Aくんは この機械を使う事に関してはプロ級だから Aくんがいるときは全部任せているんですよ」と 嬉しいことを言ってくれる工場長。
一般の社員と一緒に働くAくんは 学校ではずっとボーダーだったけれど中学から特殊学級で学びました。
A君はグループホームで暮らしています。
職場でもグループホームでも 会話はほとんどありません。仲良しで何かをするということも無い 単調な生活ですが自立はしています。
あるときA君が とても疲れているようすを見て、保護者の方が勤務の状態をチェックすると・・・
「残業が異常なほど多い」ことがわかりました。低賃金でよく働き 文句も言わない。残業をさせたって もともとの賃金が安いから企業としては助かるのです。
保護者の方は A君の過労が日常化されているのを心配して転職をすすめましたが、今の仕事にプライドを持っていたA君ははじめは困難を示しました。
しかし、過労が続き、このままではいけないと気がつき、現在は転職をして 特例子会社で働いています。
障害がある事を理解され、しっかりと仕事をする事にも評価があり A君はとても明るい表情になりました。
障害のある人は 働ける場所があるだけでもありがたいのだと思います。
けれど「障害者は 安い賃金で使えるから便利だ」ばかりで雇用が拡大されること、文句が言えない障害者に 労働環境が正しく与えられるだろうか?ととても心配しています。