社会人コーチ

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井上靖著「孔子」を読みました

2011-10-02 15:36:37 | Weblog
ずいぶん昔に買って積んでいた本の1冊
読んでみました。

井上靖が平成元年に書き上げた小説です
81歳で書き上げられたことになります。

孔子が50歳後半から14年間
高弟といわれる人たち
子路、子貢、願回を伴って
中原の旅をします
その旅を雑用係として伴にした
「えんきょう」(漢字はとても探せません)なる人物がお話をする
というスタイルで書かれています。
「えんきょう」の口を借りて井上靖が語っていることになります。

私は論語をまじめに勉強していませんので
的外れなことを書くかもしれません
その点はどなたかの援助を期待したいと思います。

「天、徳を予に生せり」
天が私に使命を与えられ、徳を与えてくださった
そういう意味なのだろうと思います。
天命を受けた者は徳を賜っている
という自覚で生きる
すごいなあ、と思います。
自分はどうかな?とも思うのです。

孔子は
この世に生まれた人間が
やはり生まれてよかったと思えるような社会になるよう
真剣に努力する人間を養成する
という使命を持っていた
と書かれています。
松下幸之助の政経塾を思い出させます。

「老いのまさに至らんとするを知らず」
天命を果たすことをしなければならない、老いなど気にしている
余裕は無い、といいながら
「命なるかなこの人にしてこの病あり」
病むのも天命だという
この自覚のすごさ

「君子も窮することがありますか」
「君子もとより窮す。小人窮すれば、ここに乱れる」
(乱れるは漢字を変えてあります)
君子はピンチに見舞われても、乱れることが無い、と。
これをすごいですね。
これをきいて、餓えきっていた子路が踊り出すのです、
歓喜で。この反応もすごいですね。

「逝くものはかくの如きか、昼夜をやめず」
月日ってボンボン過ぎてゆくんだぞ!!

「自分を汚さないで生きる」という
言葉を井上靖は書いています。


この小説は三国志と同じくらい楽しめました。
論語を読んでみます。