1<御城覆輪> ごじょうふくりん
伊勢松坂城の石垣で、文久年間(1861~1864)に発見された
古い品種である。天冴えの白覆輪。
本種が黄覆輪に変化すると、<天恵覆輪>となる。
2<富嶽> ふがく
葉幅広く、よい木姿をしている。
実生散り斑縞品種の総称。
3<満月> まんげつ
がっしりとよくできた株は<富貴殿>とそっくりで
天葉が後冴えか天冴え科の違いと、下葉が黄色か
乳白色かの違いがあるだけで、葉姿はよく似ている。
4<大波青海>おおなみせいかい
まさに、その銘のとおり大型の湾曲葉が重なった姿は、
大型の青海波を連想させる。
播州の産で、性質も強健で、子吹きもよいので、
入門品種として最適といえる。
5<金光錦> きんこうにしき
葉幅広く、雄大な木である。
備前国の産で、その雄大な葉姿から
<大錦> <日本錦>などと呼ばれた時代がある。
本種が覆輪に変化すれば<国輝殿>となる。
6<金甲覆輪> きんかぶとふくりん
母種の<金兜>は直刀型の平葉気味であるが、
覆輪が完成すると姫葉系の葉姿となる。
記録では伊勢国で変化したものとされている。
7<轡虫> くつわむし
豆葉の小型種で、鈴虫剣が特徴である。
同じ芸の<鈴虫>よりも大きくなるので、
<鈴虫>に対しての命名。
9<駿河覆輪> するがふくりん
葉幅広く肉厚で、見応えのある大型種である。
その銘のとおり、駿河国の産。
地の紺性がよく、
天冴えの白覆輪とのコントラストもよい。
入門品種として最適である。
10<鶺鴒> せきれい
奄美フウランの大型豆葉<海王丸>の実生で、
白の糸覆輪が入ったものである。
11<富貴殿> ふうきでん
葉幅広く、ゆったりとした葉姿で風格がある。
富貴蘭を代表する人気品種で、常に銘鑑の
上位中央にその座を保っている。
万延年間(1860~1861)に豊後国で発見された。 、
12<御簾影> みすかげ
葉肉厚く葉幅藻あり、やや立ち葉の雄大な葉姿である。
讃岐国の産との記述が残されている。
しかし、葉姿からは南九州から奄美にかけて自生する
南国タイプのフウランの感じを強く感じる。
13<緑宝> りょくほう
襟合わせがよく、整然とした端正な葉姿で
人気が高い。
=以下追って掲載=
今後も再発しないように気を付けてください。
久々のブログの記事を見せていただきました。
今度の富貴欄展出品作品ですね。
蘭はあまり強い光は向かないイメージを持っていたので
採光で4グループに分かれるのは意外でした。
見た目ではグループの違いは分からないようですね。
当日、興味深い解説を期待しています。
長年続けてきたブログを中断するのは
忍びないので、月が替わったことを契機に
再出発しました。
6月1日付のこのブログが復活第一号です。
24日からスタートする<初夏の展示会>
に出展する予定の富貴蘭です。
富貴蘭の採光について、
強い採光が望ましい品種グループと
蔭作りがよいグループとは明確に区分する
ことが栽培上重要です。
自然界ではたとえば海岸寄りの岸壁に自生
するフウランは直射日光を浴びて
葉姿も締まって小さく、
沖縄や奄美の森林のなかに育つフウランは
葉の長さが20cmにもなる大型のものが
ほとんどです。
私の栽培するフウランー富貴蘭約200鉢を
表記の4グループに分類して、蘭舎のなか
で分別栽培していますが、
おおむね成績は 良いほうです。
まだ足元がふらつきますが、
余り気にしないで、朝の喫茶店行きや、
スーパー西友くらいは散歩のつもりで
歩いています。
展示会の初日(24日)にはアテンドする
予定です。会場でお待ちしています。
お元気になられた様子に嬉しく思います。
無理をすることなく、趣味を楽しんでください。
富貴蘭の採光の種類にびっくりです。
立派に育っている写真に、愛情のかけ方が
ひしひしと伝わって来ます。
24日の展示会、お会い出来るのを楽しみに
しております。
どうぞお身体ご自愛くださいませ。
一日のスケジュールのなかで。
楽しいけれど緊張し疲れるのはブログの編集です。
まず写真の選別、ついで説明記事の漢字と
仮名文字のバランス、文章を箱に見立てて
行の終わりがすべて揃うように工夫するなど、
かなりの時間を要しています。
最後に誤字の有無の点検です。
富貴蘭の採光については、rokuemonさんの
コメントに回答した記事で説明したとおりです。
ところで、 富貴蘭を出展するため、鉢数の
制約のほか、化粧鉢に入れ替えなど手入れをした結果を、
今日付けのブログで紹介しましたので、
ぜひ見てください。