無理が通れば道理引っ込む。
「道理」と言うのは物事の正しい筋道。
道理にあわない無理なことがいかにも正しいことのように、ごり押しで通れば、真に正しいことは姿を消す。
道理なき国家の結末はお隣の拉致国家を見れば自ずと分かる。
わが国の最近の世相を返り見ると、
理詰めで話が進まない、
道理が道理として聞き入れられない、
そんな状況がまかり通りつつある。
いかに「理」ある議論が見られなくなっていることか。
国会における政治家の答弁然り、あるいはワイドショー司会者の無責任な饒舌然り。
芸能タレントが、その場の雰囲気で発言するのはここでは問うまい。
だが、社会の木鐸を嘯く新聞論説員や学者までもが、論理を無視し感情剥き出しで世論を煽る昨今。
歴史教科書の記述にまで、数を頼んで「無理」を押し通そうとする。
沖縄戦の専門家と称する勢力によって、理詰めの検証が、はたしてどれほど行われて来たか。
いきなり情念に満ちた自分の結論を相手に押し付ける。
そういった手合いが、どれほどこの世にはびこっていることか。
それは最近の「集団自決」に関わる「教科書検定論争」を一瞥すれば例を挙げるに労はない。
ある沖縄戦史の専門家は「軍命に有無は問題ではない」という。
結論は既に決まっている。
日本軍は残虐非道であり、「日本軍の存在」そのものが自決の命令であり強制なのだと。
そして、論理を超越した究極の情念でこの結論を補強する。
「悲惨な体験を語るおじー、おばーの顔に深く刻まれた皺。これがウソをつく顔と言えるか」と。
「理」を無視した声の大きい奴が世に跋扈する。
一方、正論が通用しない風潮の中で、メディアに憤懣を抱えた「サイレント・マジョリティ」が、沖縄には相当数いると思われる。
良識ある読者はそろそろ地元紙の暴走に気がつき始めた。
目覚めた良識派にとっては、「無理が通れば道理引っ込む」は古くて新しい普遍の真理である。
道理が通る世の中だからこそ無理が引っ込む。
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沖縄タイムス 2007年12月5日(水) 朝刊 22面
「集団自決」修正/撤回否定に批判集中
【東京】沖縄戦「集団自決(強制集団死)」に関する教科書検定意見の撤回などを文部科学省に要請した市民団体や支援組織が四日午後、参院議員会館内で報告集会と記者会見を開いた。民主、共産、社民の野党国会議員十五人を含む約百人が参加した。文科省の布村幸彦大臣官房審議官が検定意見の撤回を「考えていない」と否定したことに批判が集中。市民の代表は「私たちの税金で働いている人がこんなことを言うのは許せない」と憤りをあらわにした。
県高教組の松田寛委員長は「(布村審議官は検定意見が)『制度上問題ない』の一点張りだった」と指摘。
その上で「(審議会での審議という)制度を通過すれば(記述が)間違ってもいいという考え方が全く理解できない」と述べ、手続き論に終始する文科省の姿勢を批判した。
教科書全国ネット21の俵義文事務局長は「文科省の姿勢は検定意見を絶対に撤回しないが、沖縄が怒っているので訂正申請でけりをつけようとしている。官僚は絶対に過ちを犯さないという前提がある」と述べ、疑義を呈した。
「沖縄戦教科書検定意見の撤回を求める市民の会―東京―」の阿部ひろみ代表は「審議会で公正な審議がされたという(布村審議官の)考えに本当にびっくりした」と指摘し、教科書調査官の原案を議論がないまま追認した教科用図書検定調査審議会の在り方に警鐘を鳴らした。
◇
この連中が勝手に市民の代表を名乗るのも勘弁して欲しいが、
その「理」なき主張には今更ながら辟易する。
市民の代表:
「私たちの税金で働いている人がこんなことを言うのは許せない」
県高教組の松田寛委員長:
「(審議会での審議という)制度を通過すれば(記述が)間違ってもいいという考え方が全く理解できない」
教科書全国ネット21俵義文事務局長:
「文科省の姿勢は検定意見を絶対に撤回しないが、沖縄が怒っているので訂正申請でけりをつけようとしている。官僚は絶対に過ちを犯さないという前提がある」
「沖縄戦教科書検定意見の撤回を求める市民の会―東京―」
阿部ひろみ代表:
「審議会で公正な審議がされたという(布村審議官の)考えに本当にびっくりした」と指摘し、教科書調査官の原案を議論がないまま追認した教科用図書検定調査審議会の在り方に警鐘を鳴らした。
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左翼には理論がない。
手榴弾を配ったからとか、タテ社会が・・・とか、説得力が全くありません。
いつも読ませていただいています。
応援しています。
保守系の講演会が日曜日にあります。
http://kakutatakaheri.blog73.fc2.com/blog-entry-807.html
応援ありがとうございます。
>手榴弾を配ったからとか、タテ社会が・・・とか
このような推論、想像で歴史を書き換えられたらたまったもんじゃ有りませんね。
◆Takashiさん
お久しぶり。
ご案内の講演会は風邪をこじらして残念ながら参加できません。
ブログで紹介してください。