狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

NHKを騙したベートーベン

2014-02-07 07:58:13 | 県知事選

 

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1)長谷川氏は朝日新聞の取材に「追悼文は個人の活動で経営委員とは無関係。野村氏と面識はないが、著述を読んで非常に重要な問題提起をしていると思った」と説明。言論機関である朝日新聞社内で野村氏が拳銃を発砲した行為も「メディアに対するテロや圧力でなく、精神的な意味を見いだすべきだ」と話している。

2)放送法は、経営委員が個人の思想や信条を公にすることを制限していない。NHK経営委員会事務局は「個人の信条に関わることで、コメントする立場にない」としている

 

 NHK幹部の一連の「不適切発言」に続いて、今度は、とんでもない「捏造事件」がNHKを直撃している。

「日本のベートーベン」にゴーストライターがいたという衝撃的ニュースだが、一般の人が騙されるのはともかく、音響・音楽関連の専門家を揃え、自身もN響という日本最高のオーケストラを有するNHKが「日本のベートーベン」の詐欺話の先棒担ぎをしていたとなると、問題は簡単ではない。 

自身もNHKに在職し、番組制作の実情に詳しい経済学者の池田信夫氏が「NHKは本当にだまされたのか」と題する興味深いエントリーをしているので全文紹介する。

 

16:33

NHKは本当にだまされたのか

【動画】佐村河内守さん、作曲は別人だった。NHKスペシャル検証動画


週刊文春の記事によれば、佐村河内守の話は100%嘘だった。ゴーストライターの新垣隆氏がきょうの記者会見で事実関係を認めたので、これは詐欺である。とすると奇怪なのは、こんな明らかな嘘に本当にみんなだまされていたのかということだ。

特に罪が重いのは、NHKスペシャルを1本つくってしまったNHKである。番組1本まるごと嘘というのはNスペ始まって以来で、昔のムスタンを上回るスキャンダルだ。これを提案したのは古賀淳也というフリーのPD(ディレクター)だが、彼はTBSに勤務していた5年前から佐村河内に取材していたという。

新垣氏もいったように、彼の身近な人は彼の耳が聞こえることは知っていたので、古賀氏も当然、全聾が嘘だということは知っていたはずだ。とすると、残る可能性は二つである。
  1. 古賀氏は佐村河内の話がすべて嘘だと知った上で、だますつもりでNHKに持ち込んだ。
  2. 佐村河内の全聾が嘘だとは知っていたが、作曲は彼がしたと思っていた。
1だとすると、古賀氏は佐村河内の共犯者であり、NHKは被害者だ。この場合もカメラマンなどは気づくはずだが、佐村河内が徹底的に演技すれば、だまし通すことは不可能ではない。

ありそうなのは2である。コアの話は信じていたが、全聾は「日本のベートーベン」という演出のつもりだったかもしれない。この場合、NHK側のCP(プロデューサー)がどこまで事情を知っていたかが問題になる。Nスペは放送までに100人近くが試写を見るので、

  (2a)誰も気づかなかったとすれば、NHKの品質管理に重大な欠陥がある。
  (2b)誰かが感づいて見逃したとすれば、彼も共犯者だ。

常識的には、あのクサイ演技に誰も気づかないとは思えないので、2bの疑いが強い。NHKは今、古賀氏を査問しているようだが、査問すべきなのは試写を見た(Nスペ部長を含む)全員である。ちょうど今週のメルマガでも書いたのだが、NHKの取り柄は品質管理が厳重なことだけなので、そこにこういう重大な欠陥があったとすれば、その存在意義が疑われる。

さらに本質的な責任があるのは、佐村河内を絶賛した三枝成彰氏などの音楽家だ。新垣氏は「マーラーのコピーだ」と認めているので音楽的には価値がないのに、プロが変なお墨付きを与えると、あとはチェックがむずかしい。古賀氏もそこでだまされ、全聾ぐらいの小さな嘘は見逃そうと思ったのかも知れない。

情報過剰のネット社会で、こんな幼稚な嘘が18年もばれなかったのは驚異である。畑村洋太郎氏のいうように「ありうることは起こる」のだ。
               
                ☆
 佐村河内氏の耳が聞こえるか否か、つまり聴力の有無はこの問題の重要ポイントであるが、佐村河内氏の弁明を聞くまで軽々に結論付けしにくい。
 
だが、常識で判断しても日本最高の音響関連設備とその道の専門家をそろえたNHKが唯々諾々と、「詐欺師」に騙されるとは考えにくい。
 
仮にNHK側が「日本のベートーベン」のために、「知っていながら知らないそぶり」で「NHKスペシャル」を制作していたとしたら、これこそ国営放送が放送法を根底から踏みにじったことになる。
 
似たような例は民放各局も「赤信号皆で渡れば・・」の馴れ合いで日常茶飯事で見られること。
 
一部報道によるとクラシックの専門家や演奏家の間にはゴーストライターの存在が噂されていたという。
 
民放各社も「日本のベートーベン」の秘密を知りながら、あえてこれを伏せて放映していたとしたら、民法各社にも巨大ブーメランが直撃することになる。
 
 佐村河内と新垣両氏は本人たちの意図せざる結果として、捏造体質を持つテレビの浄化に大きな一石を投じたことになるのかも知れない。

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5 コメント

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沖縄の嘘 (ヒロシ)
2014-02-07 08:18:06
狼魔人様、おはようございます。
嘘をついたのは悪い事です。
しかしバレたら素直に謝っています。

しかし沖縄では戦後どれだけの嘘が生まれているでしょうか。そしてその嘘を告発しようとしても周囲やメディアの同調圧力で「事実」であると言い続けていませんかね。
集団自決の軍命令、毒おにぎり、「自分がうつろな目の少女」だと主張する男性、数え上げればキリがありません。
「南京大虐殺」「慰安婦強制連行」等々の虚偽もあります。
これをきっかけに戦後の嘘を白日の下に晒していって欲しいですね。
返信する
Unknown (東子)
2014-02-07 08:54:09
権威主義の見本のような事件ですね。
最近は、東大のなんちゃら先生がー、とか、識者がー、とか、権威に頼っての記事は胡散臭いと疑ってかかるようになりましたが、音楽にもねぇ……。

広島被ばく2世というキャッチコピーに何かを感じますね。
反戦、平和、被ばく。
まだまだこういう言葉を聞くだけで、すべてを認めてしまう人は多いですから。
返信する
白日の下にさらされる時代 (安仁屋正昭)
2014-02-07 17:06:24
戦後70年を迎えようとするこの一年余り
いよいよGHQによる東京裁判史観からの呪縛が解けて、嘘が白日の下にさらされる時が到来しているのかもしれません
河野氏も朝日もNHKも証人喚問に引っ張りだす時です
教育界の癌、日教組もです
我が国の行く末と子供達の未来がかかっています
待ちに待ったパール博士の言葉が顕現する時です

時が熱狂と偏見とをやわらげた暁には また理性が虚偽からその仮面を剥ぎ取った暁には その時こそ正義の女神はその秤を平衡に保ちながら 過去の賞罰の多くに そのところを変えることを要求するであろう  
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Unknown (宜野湾より)
2014-02-07 23:43:30
野党や文句言う識者や抗議するナントカ市民の会wなどは安倍政権が選んだ人を追い落とすって結論が決まっているから、発言のまともな読解はどうでもよくて牽強付会の出血大サービス、というか、そうしないと死んじゃいそうなんですかねぇ。
かつて民主党とかいう政権があった時には、2006年から民主党と懇意でオザーさんの政策研究会に呼ばれ、小渕優子少子化対策担当大臣(麻生内閣時)を「お嬢様」と落とし福島瑞穂少子化対策担当大臣(鳩山内閣時)を「庶民的」だと持ち上げた漫画家の倉田真由美が脱税・追徴課税にもめげずにNHK経営委員になったじゃないですかーw
「みなさまのNHK」ですからね、時の民意である政権に沿っていて普通じゃないかと。
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Unknown (なつみ)
2014-02-07 23:46:13
曲に魂があるなら、その曲が本来の生みの親である新垣氏の元へ帰りたがったのだと思います。子(曲)を世に送り出し、正当な評価を受けたいと願う親(作曲家)の愛情が、18年も長くの間、ゴーストであり続けることよりさらにその強さを増したと思います。世界のヒノキ舞台デビューで、嘘やペテンという言葉で、大切な曲を汚したくなくなったのでしょう。新垣さんは、よくがんばって本当のことを語ってくれたと思います。
結果はどうあれ、真実は明らかにされるべきです。
曲たちも喜んでいるでしょう。嘘と捏造は、醜いばかりなのが正体です。
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