「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

8月期の「DIGセミナー」はダブルヘッダーで実施(その2)

2015-08-02 23:51:04 | DIG
昨日に引き続き、今日は静岡県地震防災センターで「ふじのくにDIGセミナー」。

開催広報の手段に大幅な改善の余地あり、ということで、
毎回、限られた人数での開催となってしまっている。

若干の裏話を言うならば……。
県が例月開催しているDIG・HUG・イメージTENのセミナーは、
県主催ということで、地震防災センターのHPに掲載してあるのだが、
3つのプログラムすべてが毎月行われている訳ではない。
DIGセミナーは、センターがHUGやイメージTENを開催している月(DIGセミナーのない月)も、
地震防災センターをお借りして「自主開催で」行っている。
ただ、自主開催企画まで県HPを拝借してPRするのは筋違いだろう、との思いもあり、
今月のような「自主開催」の月についてはDIGセミナー開催の案内は地震防災センターHPになく、
facebookにセミナーのページを立ち上げて開催案内をしているものの、
一般の方の目にはなかなか開催情報が届きにくい、というのが現状である。

(当然、この部分を何とか変えなくてはならない、ということになるのだが、
先送り先送りで今に至ってしまっている。反省することしきり、だが、「反省だけなら猿でも出来る」か……。)

富士市DIGセミナーでテーブルリーダーを務めて下さっている地域防災指導員の方々のように、
中核となるメンバーを募り、セミナーの中で本気で議論し、
その方なりの「防災の物語」を語れるようになるまでお手伝いして、
で、いずれは、あるべき地域防災をしっかり意識したDIGを拡げて行ってもらいたい、
まずは、そういう希望(というか目標)がある。

「あるべき地域防災の姿とは何か」「本当のDIGとは何か」「今までの防災論議はどこかおかしいのではないか」と、
真剣に考えているが故に迷っている方々が集えるような場所、出会えるような場、
それを実現させなくては、と思う。
まずは、DIGで検索すればひっかかる、まともなサイトを作ることが求められ、
そして、基本となるテキストを作らなければ、ということでもある。

幸いにも、試験とその採点が終われば夏休みとなる。
昨日の拙ブログ更新でも書いたが、この間に、どこまで仕掛けられるか、ということ、なのだろう……。

話を「ふじのくにDIGセミナー」に戻そう。
今日の参加者は10名だった。

議論自体はどこに出しても恥ずかしくない水準のものだとは思っているのだが、
逆に言えば、得てして、「常連さんの間で」マニアックに議論に走り過ぎる傾向は否めない。
その点、今日は、うまい具合にブレーキをかけて下さる方がおられた。

静岡市駿河区で民生委員としてご活躍中ながら、
災害時の民生委員の役割について具体的なイメージを持つことが出来ず、
それゆえ模索の中におられた在住のKさんがその人。

初参加のKさんを基準と考え、Kさんが加われるような議論(話題設定)になっているか、
腑に落ちていないようであれば、専門用語はかみ砕いて説明しあるいは言い換え、
状況によっては細部あるいは背景を補足して、「今、何を議論しているのか」「その意味は何なのか」を
普通の人にもわかってもらえるレベルにする、それらのことが、
セミナー企画者である「旅の坊主」には求められている。

どこまで理解して下さったのか、腑に落ちたのか、そこはわからないが、
いわゆる「理解している者だけが楽しげに議論をしている様」は、避けられたと思う。

会場のある静岡市のみならず、Kさんがさいたま市から、別のKさんは三島市から、
また別のKさんは県東部の清水町から、さらに別のK先生は浜松から、Mさんは豊橋から、
と、遠方であるにもかかわらず、参加して下さる方々がいることに頭が下がる。
これらの方々をテーブルリーダーとして、一般の方々にDIGを介した地域防災のあるべき姿を考えてもらう、
そのためにも、近々始まる夏休みをどう使うか、そこが問われている、とは思っている。

2日連続となると、さすがに体力的にきついものはある。
この夏の間に、ITの力を借りて、多少なりとも効率的なセミナー運営ができるよう、
知恵を絞らなくてはならない。

幸いにも、やるべき課題は見えている。多少の蓄えもある。
涼しくなるころまでには、少しは前進した「DIGセミナー」の姿を見せたいが、
さて、どうだろう……。


コメントを投稿