夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

コクリコ  (ポピー)  与謝野晶子と雛罌粟

2008年05月24日 14時19分13秒 |  気になる詩、言葉


ああ皐月 仏蘭西の野は火の色す
    君も雛罌粟 われも雛罌粟
             与謝野晶子


           (雛罌粟はコクリコってフランス風に呼んでくださいね) 
           


雛罌粟(ヒナゲシ)、虞美人草、コクリコ、アマポーラそしてポピー;
日本でもいろんな名前が知られていますけど、それほど愛されてきたのですね。

ですから、さてタイトルを何にしよう、虞美人草にしようかなとも思ったのですけど、そうすると項羽のお后 虞妃(ぐき)にまで行かなければならなくなる。それはいいけど、項羽と劉邦なんて面白すぎて、話が止まらなくなってしまうと困るからやめました。

それに音的にはアマポーラの方が好きだけど、こちらでは引用したいものを知らない。

ヒナゲシもあまりにも普通すぎるよね~
ってことでコクリコ。




与謝野晶子の詩です。
与謝野鉄幹が一度目の渡仏に失敗し、二度目にフランスに渡ったときに、しばらくして合流した晶子が、車窓からのひなげしの花をみて作ったって言われています。
噂では、晶子は雛罌粟を、最初はヒナゲシって読ませたらしいのですけど、鉄幹がフランス語で言っていたので、コクリコって読ませるようにしたらしいです。

今頃、オランダに行って、車窓から眠い目で外を見ていると、淡い緑のなかにポピーの赤やオレンジの花が咲いている。晶子が目にしたという赤いじゅうたんってほどではないのですけど、緑の中にぽつん、ぽつんと咲いているポピーを見るとなんだか気持ちが素直になるような気がします。
花言葉が「慰め、労わり、思いやり」だそうで、この気持ち私だけのものじゃないのだなって思います。


ところでこのヒナゲシ。大きいですね。どこからみても「雛」って感じはない。
でもつぼみはしっかりとイガに包まれていましたので、あっちのほうではないですよね。ご安心ください。
なんせ茨城の方では市が河川敷に植えたポピーのなかに、あっちの方の芥子が入っていて、大慌てで引っこ抜いて焼却処分にしたってのがごく最近ニュースになっていましたので。
これはいすみ市の土楽の里というJAの産品売り場に植えられていたものです。このちょっと先に遠山の金さんの菩提寺があるのですけど、、これは関係ないか。







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11 コメント

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Unknown (さち)
2008-05-24 20:30:55
南房総でこの花の苗を買ってきてプランターに植えました。なかなか育たないし、諦めていたら最近ぐんぐん育ってきて花を咲かせてくれました。

でもすぐ散ってしまいます。
もう少し長く咲いて楽しませてくれたら嬉しいのですが。

土楽の里は、一度行ったことがあります。
訪ねた所と間違えて教えられ、そこで又道をたずねたので、申し訳ないと思って野菜を買った記憶があります。

与謝野晶子さんの見た、雛罌粟の野はさぞかしきれいだったのでしょうね。
見てみたいものです。
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足の速い (赤い風車)
2008-05-24 21:03:23
足の速い花って結構あるんですよね。
桜ばかりが話に乗りますけど、今咲いているウツギだってあっという間に終わってしまいました。

何時もカメラを持っていて常に準備を怠らないことなんでしょうか?
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先日は(*^o^*) ポッ (オールドローズ)
2008-05-24 21:59:23
こんばんは~~~先日は訪問してくださり ありがとうございました 薔薇たちは満開になりましたが
明日は雨模様ですよね・・
ブログいろいろ覗かせてもらいました・・
又訪問します~(^o^)/~~
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ありがとうございました (赤い風車)
2008-05-24 22:45:04
だるま庵のお勧めで、突然オープンガーデンを拝見させていただきました。たいへん素晴らしく、そしてまた、お茶までご馳走になり、感謝しています。
お話もとても面白く、有意義でした。
お近くですので、またお訪ねするかもしれません。
そのときには何が咲いているでしょうね。
よろしくお願いいたします。

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アマポーラ (Miller)
2008-05-25 09:06:19
ポピーのことをスペイン語でアマポーラと言うのですね~
知りませんでした。
コクリコというのも同じく知りませんでした。

音的には私はポピーが一番好きですね。
ポピーの花も好きですが私のところでは思うように育ってくれませんので諦めました。

真っ赤な紅色のポピーよりもローズピンクのひらひらお嬢様ポピーが好きです。

「車にポピー~♪」
「コクリコの竹は七寸五分じゃ~♪」(あれ???)

朝からアタマの中、うにもずく状態でした(爆)
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あの・・ (Miller)
2008-05-25 09:09:04
ちゃんと「こきりこ」って知ってますからね。。(苦笑)
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そうか (赤い風車)
2008-05-25 10:31:57
Millerさんなら、歌で紹介すればよかったですね。
アマポーラも、ひなげしも歌になってますし、ってジャズじゃないと駄目かな?

虞美人草とコクリコはなにかあったでしょうか?

このポピーとにかく大きくて、ちょっとどはででした。ほんとうにあの薄い花弁はちょっと光を透かし気味で撮ったほうが綺麗だし、色も薄めの色だとなんとなく出来上がりのイメージがしやすいですよね。
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はじめまして (チャグまま)
2010-10-29 01:10:24
コクリコの解説、大変興味深く拝見しました。晶子の歌の解説を見て、モネの「アルジャンテュイユのひなげし」がすぐに浮かびました。まるであの絵の解説のような歌だと思いました。
歌は聞いたことがありましたが、舞台がパリだとは知らなかったので読み過ごしていました。歌にはやはり舞台が大切なんですね~。
私もポピーが大好きで毎年春には植えます。ブログアドレスの中にも入れています。
はかなげな花弁なのに、なかなか長持ちのする花です。

楽しいブログですね。ゆっくり拝見させていただきます。
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はじめまして (赤い風車)
2010-10-29 09:01:54
チャグままさん
ブログ拝見いたしました。
仕事をやっているころ、ヨーロッパと日本の貨幣や度量の計算にずいぶんと悩まされておりましたので、直近の日記、昔を思い出して、とても面白かったです。
よく、お米とか、金、銀などの特定の品物から現代と比較すると、当時と現代のその品物のニーズが違っていたり、社会構造が違っていたりして、間違うこともあるんですよね。
徳川初期の日本の金銀の価値はずいぶん低かったし、、、、、

全般を見渡しながら、今の貨幣では、、、、って難しい問題ですね。
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コクリコの色 (なみ)
2018-11-11 12:18:21
はじめまして。
与謝野晶子が短歌で詠んだコクリコってどんな色だったのか、このごろ気になって調べていてこちらにたどり着きました。
とても赤かったみたいだから赤なのだろうけれど、コクリコ=ポピーと考えるとオレンジもあるし、と思って。

とても興味深く読ませて頂きました。
読者登録させてくださいね。
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