見まく欲り あが待ち恋ひし秋萩は
枝もしみみに花咲きにけり
詠み人知らず
万葉集 10-2124
欲り(ほり)
見たいと待ち望んでいた秋の萩は
枝もたわわに花が咲いてきた
萩というと先日の写真のように、「集合写真」を撮ってしまうことが多いのですけど、今日はちょっと趣向を変えてクローズアップでお見せしましょう。もっともこの詩に限れば、今までの集合写真の方が合ってましたね。
ただし、これは一つの花ではなく、双子になってますね。
万葉集の中では一番多く詠まれている花が萩です。もっとも字は波疑とか波義とかを当てるときと、芽とか芽子を当てたものがあるそうです。
もっとも風車は万葉仮名は苦手なので、原典にはなるべくあたらないようにって心がけておりますけど、、、、、
ちなみに、この詩の元は
「欲見吾待恋之秋芽子者枝毛思美三荷花開二家里」
なんですと。自信を持って宣言いたします、アンチョコがあっても風車には詠み下せない。
最初のグループは音から来た当て字ですが、芽とか芽子は萩は古株から芽を出してくるからそう書かれたのだそうです。ちなみに生(は)え芽(ぎ)というのが始まりのようですね。
萩の字は、だいぶ後に、秋に一番愛される花として、草冠に秋を書いて萩と読ませたのだそうです。
古今、新古今にもたくさん詠まれています。
今後もしばらくはご紹介して行くことがあると思います。
私は白い萩も好きですが余り見かけないですね。
昔の人は風流に季節季節を詠みます事。
風車様も、如何ですか?
風車様の解説がないと私には理解出来ないのです
季節を感じて歌を詠み花を愛でて心を豊かに
するのですね。
いつも幽玄の世界へ有難う。
向島百花園の「萩の花のトンネル」は見事ですね。
家を下ったところにかなり大きな株がいっぱいに花を付けているのがありました。
萩は葉っぱも、しなやかさも好きなんです。
「白露もこぼさぬ萩のうねり哉」ですよね。
でも実生でところ構わず出てきますので、あとあと大変。
一番多く詠まれている花ですね。
それだけ人の気持ちを打つものがあるんでしょうね。
ただ、上のレスにも書きましたけど、実生でばんばん増えすぎますので、人の庭に咲いているのだけを楽し待させてもらっています。