夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

布団猫

2006年10月20日 09時38分18秒 |   私の小さな恋人たち
私の小さな恋人たちには一匹一匹の思い出話を書いてきた。

甘えるだけ甘えたひょうきん猫(http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/6f3b29a072ea888845d31c0142e73522)、
母親らしい凛とした猫http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/f54f6f1aa587bcd8057203fda384af18)
彼女のことはこちらにも書いていますね。(http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/dd99ce702b0025138ab518ac94ff6e33)、
普段は母親らしさをぜんぜん感じさせなかったのに子猫の危機の時には自分の身を投げ打って子猫を守ろうとした猫(http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/dd99ce702b0025138ab518ac94ff6e33)、
恋人たちは本当に美しい思い出のアルバムを置いていってくれた。

でもそれも一通り回ってしまった。

それでしばらくは、このカテゴリーの話はお留守になっていたけど、Mixiの猫のコミュを見ていて、一つのキーワードで彼女たちを(家には雄がいなかったので)見直してみるのもいいのかと思い直した。
山羊や、犬には申し訳ないけど、そうなるとどうしても猫の話が多くなる。家の中で一番距離が近いところで生活していたからだろうと思う。



その最初は「布団猫」

家では通算10匹ほどの猫がいた。
娘の猫や、大人になってから居つくようになった猫以外は全部が布団に潜り込む癖をもっていた。
Mixiでは寒くなると潜り込む猫が多く報告されていたけど、家の猫は全部が暑くても寒くても布団に潜り込みたがった。
もっとも暑いときには、タオルケットだけのときや、何も掛けていないことが多かったので、その場合は添い寝になるけど。

潜り込むパターンはそれぞれ、お腹の方まで潜り込むのもいた。
この手のは大概しばらくして暑くなってくると、人の顔のところまで出てきて、プハ~って暑さを吐き出してから、出て行くタイプと、今度は顔のところで眠るタイプの二種がいた。
このときに人の首に襟巻きのように巻きつくのもいて、眠りにつくまで、耳を舐めたり、齧ったり、ごろごろと喉を鳴らせて、こちらは寝るどころではなくなってしまった。

人の手を枕にして寝る子もいた。
私は大概右を下にして横になって寝るので、その腕が彼女たちの専用の枕になった。寒いときには背中を私の胸にぐいぐいと押し付けて、、、暖をとっていたのかな。、
以前にも書いていたけど、大人になって家に居つくようになった一匹は、どこかで人への怖さが抜けきれない。だから布団のところまで来ても、布団の隅でねていた。ある日彼女が布団に潜り込み私の腕で寝始めたので、変だな~ だんだん人間になれて、これから布団猫になるのかな~って思いながら、寝始めたら、なんとなく胸のところがぬるぬる。
布団の中でお産を始めちゃったのだ。あわてて押入れにダンボールの箱を用意し、そこでお産をさせたが、後にも先にもこれは本当に稀有な経験だった。

私が寝る用意を始めると、さっさと布団に行き、人の枕の真ん中を占領して、眠る子もいた。寝ようとして、邪魔だからって布団の端に寄せると、必死で私の頭をどかそうとする。そこは私の寝るところだから、場所を頂戴ってこと。領地争いをしていればいつまでも眠れないので、私は枕の端に不安定に頭を乗せて寝ることになる。
それならって、一度枕を二つ置いてみた。そして彼女の寝ているのとは別な枕で寝ようとすると、彼女は、そっちが私の枕って、枕をとりに来る。結局同じことだった。

私は眠りにつき難く、眠りが浅いタイプ。猫が身じろぎしたり、布団から出ていたり、入ってきたりするたびに起こされて、眠りにつけなくなっていた。
それに私にぴったりと身体をつけて寝る彼女たちのために、寝返りを打てないので、朝起きても体の節々が痛いことが頻繁にあった。

布団猫ってことではなく、一緒に眠るってことなら私は、彼女らに昼寝のひと時も奪われていた。(http://blog.goo.ne.jp/t_ashizuka/e/f50e13f2ae5b0a82c4c5e89589d51d7f)

今はもう、眠りを妨げる猫はいない。平穏だけど寂しい夜を送っている。



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