昨日、ついに秘密保護法が参議院の特別委員会で可決されましたね。
確かに、人生の半分以上をヨーロッパの政治の中にいた私としては、日本にも国の治安、国益の維持のためにある程度の機密保護は必要なのではとは思います。それがなくって、個々の行政が適当な判断で秘密の枠を作る方が怖い。
しかし、このような物が一旦動きだすと、政治家のお先棒を掲げる行政の担当者はそれを言質にどんどんと拡大解釈して行くのは目に見えていることも事実ですよね。
これは昨日、
知人のブログに掲載されていた写真です。
出典は赤旗の記事ですが、そのトップは;
「東京電力福島第1原発事故の汚染水対策や燃料取り出しなどの実施計画のうち、核物質防護の措置の内容について、原子力規制庁は4日までに、日本共産党の笠井亮衆院議員の求めに応じて資料提出しました。資料は全135ページが完全に黒塗り。いま秘密保護法案をめぐって、「核物質防護」の口実で原発情報が無制限に「特定秘密」に指定されることが心配されていますが、それを先取りするような事態です。」というもの。
やっぱりね~という思いがひしひしと伝わります。
そりゃ、与党の次期総理の候補者の一人である、超有力議員が、この法案の反対運動をつかまえて、保護法違反者みたいなことを言うのですから、行政の立場としては、その先をいって、自分の身の安全を収めたいのでしょうね。
その超有力議員がそこまでを想定しているかどうか(おそらく、賢い人ですから、当然想定の範囲だとは思いますが)、 これからの日本では国が決めるものに対して何も言えない状態になって行くのじゃないかという思いがします。
今回のケースでも、これは軍事でも、国益にかかわるものでもないはず。ほんらい、国民の安全のためにある規制庁が、国民に背を向けているのは、やはりこの法案の影響なのでしょうか? 自分が被爆者であり、核のあり方に敏感になり過ぎているのでしょうか? スリーマイルやチェルノブイリでもこのような規制が掛けられたのでしょうか? どこが、どんな範囲で、どのようにその規制をかけるのか、議会でも問題になっていたことがあいまいなまま議会を通過した。それは与党の思惑通りだったと思えるのは私だけでしょうか?