教育カウンセラーの独り言

今起こっている日本の教育の諸問題と受験競争の低年齢化している実態を見据えます。

100年の歴史に幕 兵庫・姫路の診療所が閉院へ 93歳医師「役割果たせた」

2019年07月15日 17時41分01秒 | 健康・病気
  •  
  • 社会 
  •  

    神戸新聞2019年07月15日11時30分

    100年の歴史に幕 兵庫・姫路の診療所が閉院へ 93歳医師「役割果たせた」

     兵庫県姫路市本町で約100年続いてきた診療所「藤森耳鼻咽喉科」が、8月いっぱいでその歴史に幕を下ろす。施設の老朽化のため、運営母体の医療法人伯鳳会(同県赤穂市)が閉院を決定。現在は経営から離れているが、長く院長を務めてきた耳鼻科医師の藤森春樹さん(93)=姫路市=は「生まれ育ち、長い医師人生を送ってきた場所。寂しい気持ちもあるが、多くの患者さんのお役に立てて良かった」と話す。(井沢泰斗)

     診療所は藤森さんの父真治さんが1915(大正4)年に開院し、約10年後に20床の入院施設を備えた「藤森病院」となった。後に長男が院長、次男が事務長に就き、大学病院で経験を積んだ三男の藤森さんも副院長として加わった。「当時は朝7時半から入院患者の診察を始め、夜の11時まで働いた。他病院から応援をもらうほど、本当に忙しかった」と振り返る。

     手術件数が増えて患者を受け入れきれなくなり、68(昭和43)年にベッド数を60床に増やして建て替え、現在の建物ができた。院内では当時珍しかった看護師養成所を大正時代から運営。後に「藤森看護専門学校」となり、2005年に姫路市医師会看護専門学校に編入されるまで、近隣の医療機関で活躍する人材を多く輩出した。

     藤森さんは長く病院長を務めたが、共に診察や手術にあたっていた長兄とおいが病気で死去。07年には医師不足のため診療所に戻した。大学の後輩でもある副院長と運営を続けたが、17年に心臓の手術を受けたことで現場を離れ、運営も翌年から伯鳳会に委ねた。

     閉院に伴い、向かいで薬を処方してきた「大澤薬局本町店」も8月末で閉店する。15年間勤めた管理薬剤師の鷹谷将之さん(45)は、藤森さんについて「病院の頃は『いつ寝るんだろう』というくらい忙しそうだった。すごい先生と一緒に仕事ができて良かった。閉院は寂しい」と語る。約20年間診療所に通う男性患者(67)=同市=は「藤森さんも今の院長さんも、丁寧で的確に診察してくれた。頼りにしていたので残念」と惜しむ。

     藤森さんは「播磨一円の患者さんを受け入れ、医者としての役割を果たせたと思う。これだけ多くの方に頼ってもらえたのはありがたいこと」とほほ笑んだ。』

  • 藤森春樹先生長い間本当にお疲れ様でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする