前日に、何時もお世話になっている県外の知人から電話を戴き、丸坪山を、再度歩いて細部を確認したいと言うので待ち合わせし同行する。

湯端城付近からの立山連峰と鍬崎山、尖山、常願寺川を望む。

昔から洪水を繰り返している広い川幅と歴史ある街道。


林道から車で入り、古道の一番細い所に着く。

両岸を結ぶ線を引き、目測で土砂の質量を計測する。

薬研堀は、歩く人の姿を一目に付かない様に造られているし、敵を両側から攻撃するに最適な距離感があるという。槍の長さが届く範囲いないの幅があり、深さも準じて作られていると言う。

尾根筋の堀込を歩く。

久し振りに訪れて、深い堀込を写真に収める知人。

尾根筋での地形を記録する。数か所にある広い所は、兵の休憩場所であり、
何処からも見えない所に設置されている。また、掘り込みを造る人々の野営場所ではという。

林道周辺は、紅葉も終わり掛けている。

林道を進み、最後の所に倒木が道を塞ぐ。車でけん引し何とか移動させて
駐車できる所に到着する。約20m登ると丸坪山の頂上にある看板が目に入り、知人も思わずニッコリ。草刈り時には本道を通過していたので初めての訪問となる。

丸坪山の頂上に、不思議な道跡があり案内する。横堀ではと聞く。
私には見当も付かなかったが、知人は周囲を散策し、其れなりに山城の知見を大いに発揮される。

快晴が続き、富山市内が一望され、新湊、氷見、能登まで見える。

有峰から、尾根伝いの深い薬研堀を歩いて来た人々は、この風景に安堵したのではないだろうか・・と、想いを馳せる。戦いの戦国武士達も、この地形を見ながら作戦を考えたのではないかと悠久の時を振り返る。
東小俣の神社を案内し、ここから熊野川沿いにある古道を案内すると、川沿いの道に熊の糞を見かける。臭いの強い銀杏を食べているのには驚く。銀杏は体内で消化されないでそのまま出ている。慌てて写真を撮る。

銀杏、柿の種があった。食べるものが山には無いものと思われる。里も寒くなっているので越冬に向けて熊も栄養を蓄えていると見える。