正さん日記

世の中思いにつれて

菅首相、「格差」厭わない竹中氏の起用は、「自助」強調と意識が一致

2020-10-20 15:05:37 | 政治

 菅義偉首相は、首相就任後初の外遊としてベトナム、インドネシアを訪問している。外交はほとんど経験のない首相として初の外交デビューとなった。

 ただ、首相就任後1か月を過ぎたが、まだ一度も国会で所信表明もしていない首相が、国会に先駆けて外遊することに野党は批判している。

 学術会議会員6名の任命拒否について、その説明を渋る首相に対し、国民からの支持率は軒並み低下しているが、それを挽回するための外遊だと指摘されてもいる。

 しかし、訪問国が資格的行き易いベトナムとインドネシアでは、菅首相の真価を見極めることは難しい。

 何となく、中国封じ込めの一端として地ならしをした程度のインパクトにしか思えない。ただ、余程、戦略的に動かないと中国から思わぬしっぺ返しを食らうことも頭に入れておく必要性がある。

 菅首相は、就任1ヵ月の間、民間の有識者など80名以上に会って、勢力的に情報収集に努めているとのことだ。

 それ自体は結構な話で、良いものは菅内閣の政策に取り入れていけば良いと思うが、会う相手が首相の好みに合う人物ばかりで、政府や与党に批判的な人物がどれだけ居るのだろうか。

 安倍晋三前首相がそうだったが、菅氏も安倍氏と変わらず好みの人物にしか会っていないとしたのなら、この菅氏の動きには期待できない。

 そんな中で、菅内閣として新たに「成長戦略会議」(議長=加藤勝信官房長官)を立ち上げ8名のメンバーを発表した。

 その中に、有識者委員として慶応大名誉教授の竹中平蔵パソナ会長や、国際政治学者の三浦瑠麗氏、小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長ら入った。

 中でも、竹中氏はかつて小泉純一郎内閣などで、アメリカ譲りの新自由主義者として、特に非正規労働者の拡大を呼び日本に格差社会を作った人物と思われている。

 その竹中氏がさっそく提起した政策には驚かされる。総ての国民に一律7万円を支給し、その財源は生活保護、年金の廃止からという。

 まさか、生活保護、年金の総てを廃止するということは説明不足だと思うが、これらの財源を活用するという考え方は間違いないだろう。

 竹中氏は現在、大学教授の立場で、人材派遣業「パソナ」の会長をしている。人々の格差は止むを得ないと言っていながら、自らは大企業の会長を務め多分高給を得ていることだろう。

 このような人物を政府の重要なポジションに起用する菅政権の姿は、首相自身がモットーにしている「自助、共助、公助そうして絆」の内、敢えて「自助」を強調するスタンスと一致している。

 

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