東電福島原発の汚染水を海洋に流出して1年経った。この間6万トンの汚染水を流したが、慎重に水質検査をしている中で、今のところ魚介類にほとんど影響がないようだ。
しかし、海洋流出に反対している中国は、依然として日本からホタテを中心に海産物輸入を禁止しており、漁業者は長期の禁止に悩まされている。
矛盾しているのは、中国の漁師は日本の尖閣島付近で操業しており、これに対し中国当局から何の咎めもないようで黙認しているらしい。
また、中国自身も、原発施設から海洋に汚染水を流していることは前から言われており、独特の身勝手さはこの問題でも健在だ。
この問題で、日本政府は中国との接触を続けているようだが、なかなか埒が明かない。やはり中国の民主化、台湾問題などで日中関係がぎくしゃくしていることが根底にあることは間違いない。
ただ、日本側でも、東電に対する福島県民などの不信感が収まっていないことも事実で、中国側もそれを横目に見ての意地悪な対応とも言える。
東電は、先には、福島原発に溜まっているジプリの除去作業に失敗しており、その説明からも事故当時の謙虚さを感じさせない。
汚染水は1年で6万トンを流したが、まだ131万トンも残っており、単純計算で総て海洋に流すには、これから溜まる分を含めて30年も掛かるとのことだ。
その点からも、中国が早期に容認するために、東電の誠意と日本政府の努力が求められる。「関連:2023年9月4日」
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