鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

「どろろ」

2007-08-04 01:20:53 | 映画(邦画)
「どろろ」
監督:塩田明彦
出演:妻夫木聡、柴咲コウ、中井貴一ほか

公式ページ
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この映画については、エー? ツマブキにシバサキコウ? と、
キャスト見ただけで半分ヒいていました。
でも、最近すっかり「原作つきは期待せず見ろ」という、自分的解決法を身につけた私。
今回も、全く期待せず見て…

あら…案外…面白い、かも。

舞台・時代設定を、日本に限定しなかったことが、かえって良かったんじゃないかなぁ。
最初見たとき流れる音楽に「…何故ラテンのリズム?」と呆然としてしまいましたが、
後になると、その雰囲気がチープな西部劇みたいでなんかいい感じ。
百鬼丸を助けた医者が、どう考えても錬金術師になってるのには笑った。
うんうん、いくら異世界とはいっても、医者にどうにかできるシロモノではないやね。

ここまできっぱり設定を変えてしまったその度胸には拍手!
これ…そのまま原作を踏襲して作ってたら、オシマイだったんじゃないかと。

=====
父親である醍醐景光が、魔と契約したその代償として、
身体の48箇所を奪われて産まれてきた赤子。
「それ」は実の母の手によって川に流され、呪医師である寿海に拾われる。
寿海の技術により、死者より作られた身体の部品を身にまとい、成長した若者は、
人間の身体をとりもどすため、腕に仕込んだ二振りの刀を武器に、
倒すべき魔物を求めて旅を続けていた。
魔物を切り伏せ、粉砕するその刀の銘は…百鬼丸。

旅の途中で、若者は、男の成りで泥棒稼業を営む少女と出会う。
自分の名を「どろろ」と決め、若者に「百鬼丸」と勝手に名づけたその少女は、
彼の腕に仕込まれた名刀「百鬼丸」を狙い、彼の旅に同行する。
=====

キャストについては…最初はやっぱり違和感あったかなぁ。
俺は男だ!って言い張っても、どこから見ても女じゃん…
うん、でも、柴咲コウは男演技を頑張ってたよ。
…と、いうか、この人こんなに綺麗なのに、どうしてこんな無骨な役ばかりを…

ツマブキくんに関しては…今まで、他の映画の役どころの影響で、彼にはどこか
「コドモ」っぽいイメージを持ってたんだけど…今回は何気にカッコ良かった。
まあ、いつもは好青年でふにゃっと笑ってるような役が多いのに、
百鬼丸はほとんど笑わない根暗な役だしね。余計に新鮮だったな(笑)


さて、私の愛する魔物たちですが(笑)
最初に出てきたナイスバディちゃんは、
カニになったらそれまでのセクスィーさの欠片もなくて残念。
胸元だけ人間のまま残すとか、顔の下半分…唇のあたりだけ美女っぽく残すとか、
そういう姿のほうが薄気味悪くて良かったのに。

巨大赤ん坊。 お願いだからもう少し色調を落としてください。
あの鮮やかな肌色は作り物バレバレです。
部分的に、腐肉のように緑とか紫っぽくするとか、血管を浮かせてみるとか!
あと、まばたきさせるとか、表情を変えるとか、少しうごうご動かしてやると、
俄然リアルっぽくなると思うんですが。

鯖目…杉本哲太はともかく、土屋アンナの声が非常に素敵でした。
なので余計に、正体現してからの「吊ってま~す」というアクションが悲しい。
蛾は一直線に飛ばないでしょう…いくらなんでも…

中盤でひたすら殺される雑魚敵は、能面付き大木のビジュアルが好きです。
カラス天狗はショボい。
それにしても、どうして香港のワイヤーアクションなの?
チープな効果を狙うとしても、これがベストだったとは思えないな。

そんなわけで魔物に関しては、怖いとか不気味というより
「ヲイヲイ」と突っ込み満載の仕上がり。
これは、故意に「あまり怖くしない方向で」やってるのかのう。
とりあえず続編が出るらしいので、次からはもう少し、そのへんお金かけて作ってほすぃ。


ラストの醍醐父は、個人的に、もっと悪党にして欲しかったあぁーーーー。
なんでこんなイイ人になってるの?!
最後の魔物も魔物。そんな口先だけの約束に騙されてるんじゃないよっていう…(汗)

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