思えば神社というのは大量の紙を使う所です。
祝詞を書きつける奉書を始めお供え物の下に敷く掻敷としての半紙、そして今日切り置きをした「紙垂(しで)」などです。
大麻用の紙垂。折って束ねると祓具の大麻(下写真)になります
この鈴鹿明神社で使っている紙垂はお祓いをする大麻(おおぬさ)用に3種類、玉串や境内のしめ縄用に4種類、神様をお招きするための神籬(ひもろぎ)用に2種類、御神輿などに入れるための御幣(ごへい)用に2種類、そして必要に応じて他の大きさの紙垂を用意する事もあります。
神道学部の学生時代は“人前でそのお祭りのための紙垂が切れてこそ一人前の神主だ”と先生に紙切り包丁の使い方など教わったものですが、なかなか理想通りにはいかないものです。そうできたら恰好良かろうと思うのですが、きわめて頻繁に使うものですので、今日のような雨の日に切りためて置く、というのが現実です…
しめ縄から下がる紙垂。紙垂の代表的なものです
梅雨入りが近いせいか湿度も高く、最近は紙垂がすぐ崩れてしまいます。しかし紙垂を更新して綺麗な境内を保つのも敬神に通ずる道です。雨が止んだ時すぐに換えられるよう、しっかり準備しておきたいと思います。