ベランダから見える富士山。
寒い朝はきりりと輝く。朝日をあびる富士山と月。
夕暮れどき、美しいシルエット。
三浦から野菜をいただいた。宅配便のお兄さんが「ヨイショ!」と担いできた大きなダンボールに、いっぱいの野菜たち。三浦大根、レディ大根(紫)、青首大根、青梗菜、ほうれん草、青菜、ブロッコリー、それぞれが抱えきれないほどの量。野菜好きの私には嬉しいプレゼント。
2012年第1回めのカンテレクラス。お弾き初めは、フィンランドの曲を数曲。今年は、シベリウスの曲やフィンランド民謡を弾き歌いしたとの希望が生徒さん方にもある。早速、36弦には明るい「春の花」、19弦には「静かなひととき」を長調と短調が入り混じるアレンジに編曲した。どちらもカンテレの優しい音色にぴったりの曲。今年も楽しくカンテレを奏でたい。
通り過ぎて、「エッ?」と振り向く。一緒に歩いていた友人がびっくり、「どうしたの?」
フィンランド語が書いてある。何これ・・・と戻ると、ショップの名前。最近注目の北欧雑貨かしらとショーウインドウごしに覗くと、
お洋服らしい。でも何がフィンランドか全くわからない。それにカジュアルすぎて私向きではないので、店内に入らなかった。そういえばどこかで<olohupne>というお店もあったような・・・。
「うぅ、寒い~、寒すぎる」。今夜は牡蠣鍋であたたまる。
大粒の牡蠣がたっぷり。一人5この牡蠣、だしがしっかり出ていて、とにかく美味しい。いつもはあまり食べない雑炊を食べ過ぎて、お腹いっぱいの帰り道。
N響アワー(NHK教育TV)でシベリウスを聴く。
「ヴァイオリン協奏曲2番」、ヴァイオリン専門のシベリウスのこの曲は、最も難関な曲ともいわれている。ソロの竹沢恭子の演奏はテクニックもすばらしいし、音楽性がある。しっとりした、心にしみるシベリウスを聴かせてくれた。オッリ・ムストネン指揮の「フィンランディア」は、さすが! フィンランド人の魂・シスそのもの。1977年独立60年の日にフィンランドで聴いた、力強いそして勢いのあるフィンランディアを思い出した。
(ヘルシンキのシベリウス公園にて:2011年)
今年はカンテレで、精力的にシベリウスを弾こうと考えている。音の少ない5弦ではアンサンブルにアレンジして、また大型カンテレではカンテレオーケストラにしてと、あれこれ模索中。新年早々のこのシベリウス演奏は、その私に、大いに快刺激になった。
これはなんでしょう?
フィンランドの友人家庭で使っているものを、「ほしい!」と数年前に奪い取るようにもらって帰ってきたもの。
中身はチーズ。これは、冷蔵庫でチーズを美味しく保管する容器。「生きているチーズ」は密封せずに、多少の空気ふれることでさらに美味しく熟成するという考えから生まれた。
上蓋シールは、細かい穴があいている。チーズ好きの友人曰く、「この微妙な穴がポイント」。水滴も気にならず、チーズの呼吸を感じるこの容器は、冷蔵庫のベストプレイスに鎮座している。大のチーズ好きの私、お世話にならない日はないほど愛用している。
カンテレを前に、静かに祈る気持ちで、弾きはじめる。今年のカンテレお弾き初めは大型36弦から。フィンランド民謡・新年の祝い歌。今年でもう35年になるフィンランドとのおつきあい、この歌は最初のお正月に当時95歳のヴィヒトリおじいさんに教えてもらった歌。
持っているカンテレすべてを弾く。26弦は生徒さんに貸し出し中なので、続いて19弦、16弦、11弦×2、10弦×2、5弦×5、そしてピッコロ、ピッコリーノ、アルト、バッソ・・・。貸し出し中のカンテレも何台かあるが、お弾き初めに奏でてあげられないのがちょっと淋しい。
カンテレクラスは11日から。生徒さんたちのお弾き初めは何にしようかしらと、ひとりひとりの顔を思い浮かべながら楽譜をさがす。
沖縄で過ごした年末年始は那覇を拠点に10日間。旅行で国内1か所にこんなに滞在したことは、おそらく人生初めてのこと。せかせかしない沖縄タイムと人柄に憧れる前に退散しないと、これは大変なことになる!
沖縄初体験は2009年秋、それから6回目。今回は、ミュージシャンたちや映画監督、文筆家、料理人など、「創造」に関わるクリエイティブな人たちと交流した時間が多かった。観光というよりは街を歩き、歴史と現在を探索。地図が大好き私は、地図を頼りにカメラをもって東へ西へ北へ南へ。明治初めの地図と重ね合わせながら、街を歩く楽しさ。「ここは海だったのね。遊郭だったのね・・・」。そして沖縄の家庭にも何度かお邪魔して、生活と人の息吹を感じた。
何度も通ったのが本屋さん。全国的に注目されている<那覇ジュンク堂書店>、沖縄コーナーでは、本が揃っていすぎて帰るのを忘れたほど。また新装開店の市場の古本屋さんも、最近新聞で話題になった。地元スーパーでお買い物する。飲食店では「美味しい!」と感動を伝えると、その調理法を教えてくれる。
しっかり充電したリフレッシュ休暇。いつもの生活からの “非日常” は、心と身体と脳に、そして思考と精神にも、新しいパワーを与えてくれた。充分なほどの心地よい想いと、みなぎるエネルギーを得て、仕事にプライベートに頑張ろう。 ほわほわと ゆったり過ごしたあとは、また超多忙に走り回る日々。さらに加速することは間違いないが、ふわっと思い出せる温かい日々は、立ち止まったときに爽やかにさせてくれる。
今年も、さらに楽しく充実した毎日になりそうな予感を胸に、沖縄をあとにする。
初詣の人ごみを通り抜けようと思っていたら、突然、人波が止まった。向こうから獅子舞が、踊りながらやってきた。
凛々しい!
ここは波の上神社。
那覇で初詣といえば、この神社が有名らしい。神社方向から街に向かって歩いていたら、知人に会った。これから初詣にお出かけとか。
瀬長島で飛行機の写真を撮る。ここは那覇空港のすぐキワのところ。
むこうから飛行機が向かってくる。
かっこいい!
だんだん近づいてきて、
真横にきた瞬間。着陸は目の前。
離陸を待つ飛行機も、所狭しと順番待ち。
反対側は海。
向こうに見えるのは慶良間列島。
カウントダウンライブ のあと、北谷から那覇のホテルに戻ったのがもう明け方だったので、とりあえずワインで新年の乾杯。それから起きる時間を決めて「おやすみなさ~い」。
あらためて元旦の朝(ほとんどお昼?)。那覇から北へ30分くらいのところにある、コザへでかける。
デイゴホテルでランチ。私は<お雑煮セット>を注文。
黒豆、きんとん、数の子、伊達巻、ハム、根菜の煮物、おひたし・・・。お雑煮は食べ慣れた東京風。お赤飯はもち米ではなく、普通のご飯をお赤飯仕立てに。「デイゴホテルは美味しい」と聞いていたが、沖縄料理の毎日にこのランチは嬉しい。帰りがけに “デイゴホテルのおかあさん(会長)” に「美味しかったです」と感想を言ったら、「真似事で・・・」と返ってきたが、食材も上等で、丁寧な味に心が感じられた。
そしてホテルの隣りにある、りんけんバンドの照屋林賢さんのご実家へ。林賢さんのお父さんは、沖縄芸能といえば照屋林助という天才的な芸人。8年前に亡くなられたが、今でもファンが多い。私たちは広い居間でお母さんとおしゃべり。
沖縄ではお正月といえば中味汁。豚の内臓(胃、小腸、大腸など)のお吸い物は伝統的な琉球料理で、生臭みなく格調高く、美しく作ることが誇りともいわれているほど。内蔵ときいただけで苦手意識をもってしまい、以前一度口にしたその臭さに、これだけは敬遠していた。「でも家庭の味は?」と好奇心と興味から再度挑戦。「美味しい!」 コツは、中味(内蔵)やわらかくなるまで水から煮て、にごりがなくなるまで何度も丁寧に洗うこと。そして、中味をだしにいれたら決して煮立たせず、だしを含ませるようにすると、透明感のあるお吸い物になるという。
1月1日は<鬼餅・ムーチーの日>。
月桃の葉に包まれたお餅をいただく。一度食べてみたいと思っていたので、食べ方を教わりながら食べる。
林賢さん&知子さんもやってきた。子どもや孫、親戚、弟子、知人、友人・・・と、お客様がたえない。
知子さんお手製のマカロニサラダ。
旅先で味わう、家庭のお正月。気持ちがとてもあたたまる、そしてもちろんお腹ははちきれそうにいっぱい。
あけましておめでとうございます
HYVAA UUTTA VUOTTA
A HAPPY NEW YEAR
2012年は<音楽><フィンランド>をキーワードに、さらに飛躍したいと思います。特にフィンランドの伝統民族楽器カンテレは、演奏活動、指導・教育に加え、新たな分野を確立すべく準備中です。音楽療法も、専門職として様々なプログラムを展開します。そして今年も第2の故郷フィンランドに行きます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします
2012年元旦/沖縄にて