今月の5弦カンテレクラスの課題は<鐘のポルカ>。フィンランドの古い民謡を、カンテレの大御所であるMartti Pokelaが5弦用にアレンジした曲は、5弦学習者には必須の1曲である。
楽譜上の音はそうでもないが、そこに隠されたテクニックは並大抵のものではない。ハーモニクス(オクターブ)は1オクターブも2オクターブもある。2オクターブは「でな~い! やりにくい! 音がかたい、綺麗な音じゃない」と悪戦苦闘。人差し指奏法の記号は「エッ、これは右手? 閉じてる方だから左手?」。楽譜にある数字は、カンテレの弦の本数の1~5と指番号(本数)の1~5と紛らわしい。この記号は爪側だっけ? ・・・ とひとつひとつ確認しながら進める。
私はこの曲が大好きで、5弦カンテレを演奏するときは必ず選曲する。ポルカは風に舞うような軽快な音楽。このテクニックは早く弾いてこそ活かされるものだから、ポケラの録音を聴いて、その超人的な演奏にため息が出るほどだった(もちろん今でも!)。自分で納得がいく仕上げに半年はかかり、さらに私の音楽性を加えて作り上げるのに珍しく時間を要した難曲である。
1時間半のレッスンはあっという間に過ぎていく。「むずかしい。でもすごくいい曲だから弾けるようになりたい」の感想に、「この曲はじっくり取り組みましょう」「帰ったら早速復習ね~」。
フィンランドのカンテレ奏者で、5弦も得意とする
ヴィルマ・ティモネン (2006年11月)
ミンナ・ラスキネン (2009年11月)
たちも、東京でのコンサートやワークショップでポケラを取り上げた。<鐘のポルカ>に限らず「ポケラは本当にむずかしい。ポケラは天才」と絶賛していたことを思い出す。
<鐘のポルカ>は5弦カンテレの醍醐味を存分に味わえる曲。「だから5弦がいちばん好き!」とその他に10~36弦をかけ持ちする人が多いクラスだが、こよなく5弦を愛する13年目のクラス。
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5弦カンテレなら 良い曲が生まれる気がします
シンプルほどむずかしいものはないと思います。
そこから奏でられる音楽はステキです!