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やかまし村のこどもたち

2010-03-19 20:46:55 | お勧めの・・・

子どもの頃からの愛読書に<やかまし村>シリーズがあり、今でも大切に手元に持っている大好きな本のひとつ。スウェーデンの児童文学家・リンドグレーンの名作で、このほかにも<長くつ下のピッピ>や<名探偵カッレくん>のシリーズをはじめとする数多くの作品があり、半世紀をこえた今でも世界中で愛されている。



やかまし村は小さい村、家は3軒で子どもは6人しかいない。でも6人はいつも一緒の仲良しで、女の子組と男の子組で張りあったり、遊びを探したりとにぎやかに楽しく暮らしている。スウェーデンの田舎の豊かな自然と、いきいきとした子どもたちの暮らしを描いているが、伝統やのびのびした生活に生きる子どもの姿に、小学生の私は多いに共感し、「なんてすてきな世界」と遠い外国に思いを馳せた。<やかまし村>の住人になりたいと思うほどのめりこみ、生活や遊びをお手本にしたほど。もちろん日本語の翻訳がよかったと思うが、大人になって隣国フィンランドに留学し最初にお世話になった家族は、まさに<やかまし村>を想いおこす素朴な田舎町だったから、やっと<やかまし村>の住人になれたような満足感があった。



<やかまし村>は3冊のシリーズで、上記のほかに『やかまし村はいつもにぎやか』がある。


作者のリンドグレーンは私の世代には馴染みがある。小学校時代に放映されたNHKの子ども向けドラマ《名探偵カッチン》は、カッレくんがもとになっている。見逃すまいと走って帰り、釘付けになった人は多いはず。翌日の学校でも「昨日のカッチンは・・・」と話題になっていたことを思い出す。先日も同年代数人とTVの話になり、「カッチンだよね」と盛り上がった。リンドグレーンの作品は、岩波書店から、<リンドグレーン作品集>として22冊刊行されているが、私は子ども時代に制覇している。


(以下、岩波書店のホームページより)
リンドグレーン作品集
1長くつ下のピッピ/ 2ピッピ船にのる/3ピッピ南の島へ/4やかまし村の子どもたち/5やかまし村の春・夏・秋・冬/6やかまし村はいつもにぎやか/7やねの上のカールソン/8名探偵カッレくん/9カッレくんの冒険/10名探偵カッレとスパイ団/11さすらいの孤児ラスムス/12ラスムスくん英雄になる/13ミオよわたしのミオ/14小さいきょうだい/15わたしたちの島で/16親指こぞうニルス・カールソン/17やねの上のカールソンとびまわる/18はるかな国の兄弟/19山賊のむすめローニャ/20おもしろ荘の子どもたち/21川のほとりのおもしろ荘/22やねの上のカールソンだいかつやく

Astrid Lindgren(1907~2002)
 スウェーデンのスモーランド地方に生まれる。1941年の冬、肺炎にかかった娘を喜ばせようと、天真爛漫な赤毛の女の子・ピッピの物語を思いつく、その物語は1945年に『長くつ下のピッピ』として刊行され,またたくまに子どもたちの人気を集めた。
 その後児童書の編集者をつづけながら、「ピッピ」の続編に加え、ロッタちゃん、エーミル、やねの上のカールソンなど愛すべきキャラクターが活躍するさまざまな物語を生みだし、さらに農村の子どもの生活をユーモラスに描いた「やかまし村」シリーズ、少年たちが大活躍する「名探偵カッレくん」シリーズ、空想豊かなファンタジーなど、世界の子どもたちから愛される数多くの作品を残した。その作品は全世界80カ国以上で読みつがれており、総出版部数は1億部に及ぶ。
 1958年「国際アンデルセン賞」を受賞、そのほか国内外で数多くの賞を受賞した。
2002年死去。同年スウェーデン政府によりその功績を記念して「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」が設立された。



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