この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

クラウン検定@八海山(検定本番編)

2015-03-06 21:05:22 | テククラ検定

そして検定本番の日がやってきました。予報では曇りで午後から雨になるとのこと。何とか最後まで天気が保ってくれと祈りつつ会場に向かいました。

クラウン受検者は50名。開会式で本番の検定員が紹介されました。事前講習どおり、飯酒盃大祐さんと武田力さん。ところが星直樹さんは所用によりご欠席で、もう一人いた田村正典主任検定員にジャッジが変わるというアナウンス。他の受検生から「え〜っ!?」という声が聞こえました。僕も「えっ??」と言いそうになりましたが、次の瞬間「はっ!」と気付きました。

まず石打丸山でレッスンして下さった飯酒盃大祐さんが実質的な第1ジャッジであること。そして事前講習にてたくさん当たり、しっかり滑りを見て下さった武田力さんが第2ジャッジ。そして事前講習で何故か一度も当たらなかった星さんのご欠席。運命は信じない方ですが「今回の俺は持ってる。」と思い込めるだけの材料は整いました(笑)。


(開会式でのまさかの展開に、なにかツキのようなものを感じました)



1種目目:フリー滑走
検定は前倉ゲレンデの下斜面を半分セパレートして行われました。緊張する一種目目が得意のフリー滑走であることにもある種の運の良さを感じました。雪質は柔らかく、かつかなりの逆風が吹いておりました。スピードが出にくいシチュエーションです。事前の想定どおりすべての種目を小回り板で滑ることにしました。

スタート地点からしばらくはコース幅も狭いので、そこは鬼漕ぎ&クローチング&直カリで加速。十分に引っ張ってやる気マンマンをアピール(笑)。幅が広くなった辺りからターン開始。リズム変化はギルランデを1カ所、小回りを1カ所入れる演技構成。スピードとアクティブさを両立させる演出。加点をもらうつもりで攻めましたが結果は80点。

2種目目:大回りナチュラル
飯酒盃さん伝授の曲げ荷重をしっかりアピール。あとは普段どおり自動化されている運動要素を表現。得意の大回りでも加点を期待しましたがこちらも80点。

3種目目:小回りナチュラル
課題の小回りです。柔らかい雪質のため1種目目のフリー滑走の段階で転倒者が出るほどで、2種目が終わった後のゲレンデはかなり荒れてきました。しかしコース整備は無し。自分の中でいつもの消極的な守りの気持ちが顔を出します。

しかしここからが僕にとっての本当のクラウン検定。ここで守りの滑りをしたらクラウンでは絶対にマルは出ません。こういうときこそ落差があって板がよく動く小回りをすることが求められます。

「無難な守りの滑りをしてバツをもらうくらいだったら、攻めの滑りで失敗してバツをもらった方がマシだ!」

自分にそう言い聞かせて強気で攻めてゆきました。結果は80点。小回り種目でようやく待望のマルをもらいました。

4種目目:不整地小回り
リフト沿いに前日の事前講習で作ったコブレーンです。適度な間隔でやや深めのレーンと間延びした浅めのレーンの2本です。

実は朝一練習で滑ってみたのですが、超硬くて前日の感覚で滑ったらオーバースピードで2回も発射してしまいました。本番当日だというのにイメージが悪くなってしまい、滑らなきゃよかったと思いました(汗)。

検定が始まるとコブを滑っている時間はないですし、今回の流れからいってインスペクション無しかもしれないと思い、リフトの上からコブレーンをじっくり目視。時間が経つにつれてレーンの硬さが取れて柔らかくなっていくのが見て取れました。午後になると滑っている一般スキーヤーもそれほど滑りにくくなさそうです。確かにコブの深さは増していますが前日のスピード感覚で滑って問題なさそうです。

そして案の定、4種目目のコブ滑りはコース整備無し・インスペクション無しの一発勝負となりました。リフトから観察したとおり、難しい深い方のレーンを迷うことなく選択。クラウンのコブは守って滑ったら負け。自分のこれまでの練習を信じて全力でアグレッシブに攻めました。結果は80点。


(コブレーンを滑る受検生と検定員。見ている方も手に汗握ります)



閉会式:
最終種目のコブを滑り終えて、「これは行ったかもしれない」という手応えを感じました。しかし細かい出来映えが気になってまた自信を失う。そんな揺れるオヤジ心(笑)のまま、閉会式を待ちました。

閉会式では飯酒盃大祐さんから検定の講評がありました。大回りではやはり曲げ荷重のポイントが指摘されました。フリーではスピード、小回りでは雪質への対応性、コブでの積極性など、事前に思い描いていた着眼点どおりのコメントがなされました。

そして運命の合格発表。僕のゼッケンは6番。普通は合格者はゼッケン番号順に呼ばれるので、高まる期待に久しぶりに心臓がバクバクしているのを感じます。しかし最初に呼ばれた番号は36番。「えっ?」と声が出そうになりました。うわの空で祝福の拍手。

次に呼ばれたのは33番。再び「えっ??」 成績順に呼ぶ形式か? そう言えば上手い人があの辺にいたっけ? 再び拍手するも完全にうわの空。

その次に呼ばれたのは32番の方。ここにきていや〜な汗が背筋を流れます。

そして最後に呼ばれました。「ゼッケン6番 田村浩之さん」

前に出て合格証を受け取りました。この瞬間を夢に見て4年間努力してきました。ここ八海山会場にてクラウンプライズ獲得できたことは最高に嬉しく誇らしかったです。そしてデモジャッジのお二人と記念撮影。


(武田力さん(左)と飯酒盃大祐さん(右)。的確なご指導ありがとうございました!)



張り出された成績表を見るとなんてことはない、合格者全員が同点の320点。合格者をゼッケンの逆順に呼んでいただけのようです。いや〜、ホントに冷や汗出ました(^^ ;) 参考のため成績表を載せておきます(プライバシー保護のため僕以外はお名前は伏せてあります)。

(成績表その1)
(成績表その2)

最後になりますが、ここまで来られましたのも共に楽しく滑り、共に練習してくれたたくさんのスキー仲間の皆様のお陰です。この場を借りまして深く御礼申し上げますm(_ _)m

以上でクラウン検定の報告を終わります。長々とお付き合い下さりありがとうございました。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様でした。 (山下脩)
2015-03-07 19:00:57
四年間の努力、花は咲きましたね。大変嬉しく思います。それはさておき、珍しい名字の検定員飯酒盃さんは、何とお呼びするのか?お酒好きの僕は、「いいざけもり」と、お呼びしたいですね。
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山下様 (らぱん)
2015-03-07 19:31:06
お祝いの言葉をありがとうございました。

飯酒盃大祐(いさはいだいすけ)さんです。新潟県南魚沼郡に多い名字のようですね。
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おめでとうございます (スキーおやじ)
2015-03-08 17:01:56
日々の努力が、実を結ばれたこと心からお祝い申し上げます。いつも、ブログを読ませていただいて励みととさせていただいてます。当方は、テクニカルをめざしておりますが、暗中模索に状態でありますが、田村様のあとに続いてみたいものです
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スキーおやじ様 (らぱん)
2015-03-08 18:21:00
コメントありがとうございました。テク目指しておられるとのこと、目標があることはとてもよいことですね。

1級からテクまでの距離が長く感じますよね。僕もテク取るのに6年掛かりました。

友人から「1級は自己流でも取れるが、テククラは信頼できる指導者につかないと取れない」という名言(?)を聞いたことがあり、凄く納得した記憶があります。それ以来、積極的にデモキャンを参加したり、自分で企画するようになりました。

あと、技術選に参戦するのも有効ですね。高得点の出る滑りを研究できるチャンスであり、自分のスピードの次元を上げたり、斜度のある斜面での滑りを向上させる良い機会になります。

ご参考にしていただければと思います。
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おめでとうございます (豆犬)
2015-03-15 18:00:01
クラウン合格、おめでとうございます。
コメントはかなり久々ですが、ブログ楽しく読ませて頂き、大変勉強させて頂いております。
準指導員を取り数年。基礎を極めたいのか実践技を磨きたいのか…とダラダラ無駄に過ごし、前向きに着実にスキーに挑まれているお姿(ブログ?)に、尊敬の眼差しです!
これからも深いスキーネタブログ、宜しくお願い致します。
…ハートの板、いいですよね。ワタクシはMTですが、近年お気に入りです…
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豆犬さま (らぱん)
2015-03-17 21:08:05
コメントありがとうございました!

準指受かったのですね。遅まきながらおめでとうございました。

次の目標を作って更なる向上を目指して下さい。僕も頑張ります!
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