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夢職で 高貴高齢者の 叫び

          

クマに遭遇した体験談

2014年10月02日 | クマに遭遇体験談

今年は例年になく熊が多く目撃されていると新聞報道がある。山のドングリが不作なのでこれから冬眠の時期にかけて熊が人里へ下りてくることが多くなりそうだとのこと。

新聞には熊に遭遇した場合の対策について専門家の意見も寄せられている。

私は熊に出遭ったことがあるし、遭遇した人たちから直接体験談を聞いたり新聞などでも読んだことがある。

いずれもツキノワグマのことであるが、熊に出遭ったときの参考になればと思いブログに載せることにした。

 

①  私の体験=走って逃げた(那須山・自然研究路)

私がまだ若い頃だったからもう50年も前のことだ。

9月中旬の夕方、山の中の自然研究路を歩いていたときだ。

雑木林が抜け、熊笹の生い茂った所に出たら、笹薮の中から黒い服を着た人が起き上がろうとする姿が見えた。30メートル程先である。黒い登山服が流行したころだったからそう見えたのだ。次に黒いものが四つ這いになった。白い牙のようなものが見えた。イノシシと思った。目を凝らしてみると、牙のようなものは熊が歯をむき出している姿だった。熊を真横から見たのだ。熊は人の気配を間近に感じて起き上がり、歯をむき出して飛びかかろうとしていたのだろうか。横向きだから、まだ私を目で見ていないようだ。

心臓が一度ドキンと高鳴りした。胸をたたかれたような感じだった。次の瞬間、私はきびすを返して走った。全速力で走った。息切れして走れなくなった。熊に追いつかれたらと心配になった。そこで早足で歩きながら、獣のように「ガオ~!! ガオー!!」吠えてみた。熊はどのようにして吠えるのか分からないが、とにかく大声で吠えたてた。熊は私を大きな熊か、ほかの獣と間違えて追ってこないだろうと咄嗟に思いついたのだ。

私は子供の頃、熊に出遭ったら、死んだまねをしろと教わったのだが、あの歯をむき出した姿を見たら、とても死んだふりは出来なかったのだ。

 

②  死んだふりをした男(秋田県の新聞による)

これも50年も前のことだが、新聞に載った話だ。

山で熊に遭遇した男は咄嗟にうつ伏せになって死んだふりをした。熊は男の周りを遠巻きにしながら、ぐるぐる歩き始めた。そして蚊取り線香の渦巻きのようにだんだん近づき、男のそばで立ち止まった。そして、男の頭をペロリと舐めた。

男は驚いて飛び起きた。熊は頭に一度噛みついたが逃げて行った。

死んでいると思っていたのが飛び起きたのだから、熊も驚いたろうなあ。

 

③  視線をそらさず後ずさり(那須塩原市上塩原)

老人は山道で熊に出遭った。熊が杉の木に爪をかけて立ち上がっていた。上を見たら子熊が2匹、木の上に登っていた。老人は親熊から視線をそらさないようにして、ゆっくり後ずさりした。親熊は男と子熊の方を交互に見ていたが、襲ってこなかった。

 

④  視線をそらした

山を登っていたら、草むらから熊が出てきた。熊と若い男の視線が合った。

熊は身動きせず、若者を見ている。若者は視線をそらし、石を拾って、熊のいない方向へ投げた。するとクマは茂みの中へ飛び込んで行った。

 

⑤  石を投げつけた(那須塩原市上塩原)

玄関から外へ出たら、物置小屋の前に熊がいた。そこで石を拾って熊をめがけて投げた。当たらなかったが、熊はドドドドと走って逃げて行った。

数日後、同じ物置小屋の前に子熊が2匹いたので、男はまた小石を投げた。すると、どこに隠れていたのか親熊が猛烈な勢いで襲いかかってきた。男は急いで家に入り戸を閉めた。ガラス戸だったが、親熊は飛び込まず、玄関の前で引き返した。

 

⑥  転んで様子をみた(⑤の家の近く)

小学生の姉妹が、朝登校しようと家を出てから100メートル程の所で、藪の中から熊が出てきた。熊は仁王立ちになって姉妹を脅した。姉は走って逃げたが、妹は転んでしまった。妹はランドセルを背にして転んだまま、じっと動かず、熊の様子をうかがっていた。熊が反対側の藪へ入っていくのを見てから家へ逃げ帰った。

 

⑦  木に登った

山仕事に出かけた男が、熊が栗の木に登り実を食べている所に出会った。

男は恐ろしくなり、近くの杉の木へ登って逃げた。

すると、熊は栗の木からゆっくり降りてきた。立ち去るのかと思ったら。男の登っている杉の木を登り始めたのだ。男は出来るだけ上に登ったが熊はよじ登ってくる。

熊が男を爪で引きずり降ろそうとして杉の幹にそって手を伸ばしてきたとき、持っていた鉈で手の甲をたたき切った。熊は木を滑り落ちていった。そして逃げ去った。

 

⑧  しの竹でつついた(栃木県の新聞による)

中学生が朝早く学校の工作で使うしの竹を採って家へ帰る途中、唸り声を聞いた。見ると石の陰に黒いものがいる。犬と思って中学生も「ウ~」と唸った。黒いものも「ウ~」と唸っている。中学生は面白がってまた唸った。人と黒いものは何度も「ウ~」「ウ~」と互いに唸りあった。

中学生は石に近づき、犬と思った黒い動物をしの竹でつついた。

黒いものは立ち上がった。それは熊だったので家まで走って逃げた。

 

⑨  クルマで撥ね飛ばした(また聞き)

山間部の道路で熊が車道に飛び出してきた。アクセルを踏み込んで熊を撥ねたら即死した。

その熊を売って収入を得た。しかし、クルマの修理代の方が高くついた。


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5 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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どの話も興味深く拝見 (chidori)
2014-10-02 04:57:15
クマに遭遇することはない南国では、とても考えられないお話ばかりですが、生きた心地はしないでしょうね。

それをよく記述されて、こうしてアップされたのはかなりの努力の成果ですね。

ありがとうございました。

この頃はつい写真ばかりに頼って 長文が億劫になりました。案外疲れるものですよね。お疲れ様でした。
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chidoriさんへ (すけつね)
2014-10-02 19:29:16
九州にはクマがいないのですね。
ネットでクマ対策が載っておりますが、実際にクマから逃れた人のお話から、疑問に思うものがあります。
視線をそらさず助かった人がいれば、わざと視線をそらして助かった人もおります。
どれが有効なのか分からなくなりました。
走って逃げては危険、大声を出しても危険では私はクマに襲われていたはずですね。
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クマに遭遇とは (みっく・じゃが)
2014-10-02 22:30:50
すけつねさんはクマより早かったんですね。すごい。
私は北海道の生まれですから、ヒグマとの遭遇は常識です。
といっても1回もありませんが。
冬眠から覚める春になると学校では登下校は集団でと指導します。
そして、空き缶とスプーンの持参です。
これを叩きながら、みんなで歌を歌って登下校しました。
とにかくクマに「人間がここにいるよ」と知らせるということなんだそうです。
クマだって人間に会うのは怖いらしいです。
だから会いたくない・・でも会っちゃった防御のために攻撃する、と聞いています。
もし、何も持っていないときに出会っちゃったら、
その時は大きな声で怒鳴ること、怒ってやることだそうです。
死んだふりは無駄だそうです。

それにしても、すけつねさんの『出会った時の解決策』見事ですね。
「あなたはどれにしますか?」ですね。
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みっく・じゃがさんへ (すけつね)
2014-10-03 09:55:54
北海道に住んでいた子供のころ、クマに出遭ったら死んだふりをするように教わっていました。
死んだふりは、イソップ物語の「クマと旅人」の逸話の影響ではないかなあ?
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逆転効果 (もののはじめのiina)
2018-02-04 12:52:09
iinaも熊に出会ったことはありますが、いつも動物園ですからね・・・。

新世代の熊が、怖い里の認識が薄れて下りてくるとは最近に聞くハナシです。
ニンゲンも、一部の新世代が悪さをしている風潮です。^_^;

カテゴリーに「クマに遭遇体験談(1)」と1個なのが目に止まりました。逆転の気づけ効果でした。

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