栃木県総合文化センターへ歌舞伎鑑賞に出かけた。
中村橋之助改め八代目中村芝翫襲名披露。
「熊谷陣屋」では芝翫が熊谷直実を演じる。
平家物語の一の谷の合戦で、熊谷直実が平家の公達敦盛の首を取ったことをもとにした歌舞伎である。
この歌舞伎は平家物語のあらすじと異なり、「寺子屋」を思わせるところがあるので、勉強不足の俺には理解が難しかった。
けれども、イヤホンガイドを聞きながら、歌舞伎の様式美を楽しむことができた。
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栃木県総合文化センターでは年に一度、松竹大歌舞伎が開かれている。
この文化センターにはエレベーターがない。
階段は急でかなりきつい。
車椅子での入場は別口にあるが、その都度、付き添いの人の連絡でスタッフがドアを開けている。
スタッフが常時いるわけではない。
昨年は歌舞伎に行ったときも、ギックリ腰だったので、階段は困難だから、車椅子用の入り口から入りたいと申し入れたが断られた。
今年もギックリ腰なので、特別の入り口から入りたいが、交渉しても昨年と同様に断られて不快な思いをするだろうから、杖をつきながら無理して階段を使った。
いつもながら、歌舞伎公演では高齢者が大半を占めている。
杖を持っている人が多いのも特徴だ。
トイレに行くには長い階段を下って行かなければならない。
文化センターという名のこの建物は、足腰の弱い高齢者にとって、少しも文化的でない。