夢職で 高貴高齢者の 叫び

          

豚肉ソテーサラダ仕立て

2017年05月11日 | 俺の料理

 俺の料理はフランス料理だ

  豚肉ソテーサラダ仕立て

 

 男の料理教室で、《豚肉のソテーサラダ仕立て》を習ったので、家で作ってみることにした。

まず、フライパンをガスレンジにかけて、油をひいた。

フライパンが暖まるまでの時間に、豚肉のまわりの筋切りをすれば、効率よく料理が出来ると考えたからだ。 

作業中に、ガスレンジが《ピピピピピピ》 と鳴り出して、ガスが止まった。

からだき防止のため、自動的にガスが止まったのだ。

俺は、ピピピピピピの音に驚いてしまった。

男の料理教室では、豚肉は完全に焼かずに、80%ほどに焼くと良いと教わった。

表側を3分間、裏側を2分間焼くと、80%の焼き方が出来るそうである。

俺はタイマーを見ながら、3分、2分と豚肉を返して焼いた。

それから、アルミ箔に包んで蒸した。

こうすることで、肉の中が柔らかく焼けるそうだ。

蒸している間にソースを作った。

粒マスタード、ハニー、マヨネーズを混ぜて作った。

味見をしたらよく出来ている。

ソースを皿にひいて、カットした豚肉を並べた。

これに、ベビーリーフを添えた。

黒コショウ、レモン、エキストラバージンオリーブオイルなどの調味料をかけた。

パルメザンチーズはスーパーで探したが見つからなかったので、かけなかった。

俺にもフランス料理が出来たのでうれしかった。

おれは《豚肉ソテーサラダ仕立て》 というフランス料理をテーブルに置いた。

 女房は瀬戸物の茶碗にご飯、うるし塗りのお椀に味噌汁をよそった。

茶碗やお椀は、フランス料理に合わないうつわだ。

ご飯と言わずに、ライスと言ってお皿に、味噌汁は、ミソスープと言って深皿に入れれば、すべてがフランス料理になるのだが、うつわのことは我慢することにしよう。

ナイフ、フォーク、スプーンはない。

女房が用意したのは、お箸だけだ。

これもムードがないけど、我慢だ、我慢だ。

 さあ、食べることにしよう。

その前に乾杯だ。

アルコールはフランス流にワインでやろう。

「乾杯!」とグラスを合わせる。

料理の色合いが良くないような気がするが、豚肉を一つ、口に入れた。

   固い!   まずい! 

 俺は科学者のように、冷静に原因を追究する。

第一の原因は、ピピピピピピの警告音がなったとき、俺は驚いて、豚肉に塩コショウをするのを忘れてしまったのだ。

だから、まぬけな味になってしまったのだ。

第二の原因は、料理教室の先生が、80%の焼き方は、表側を3分、裏側は2分と教えてくれたのは、公民館のガスレンジの場合のことなのだ。

我が家のレンジは火力が強いから、焼きすぎて固くなってしまったのだ。

一生懸命がんばって作ったフランス料理だ。

失敗してしまった。 残念だ。

 

 俺はワインを飲む。

ワインは悲しい酒になった。

俺はまた、グラスにワインをそそいだ。

  女房は「飲みすぎるから、止めなさい!止めなさい」との、ご意見だ。

 しかし、

  ♪ ワイン飲まずに居られるものですか。♪♪♪

  ♪ ちょっとやそっとのご意見なんぞで、ワイン止められましょうか。♪♪♪