夢職で 高貴高齢者の 叫び

          

御柱祭

2016年04月09日 | 国内旅行

          御 柱 祭

 

信州諏訪大社の御柱祭に出かけた。数えで7年に1度開かれる祭という。

前回は祭り見物をしようとしたが、ホテルがとれなくて断念。

今回は旅行会社のツアーに参加。

4月3日は下社の木落しをする35度の急坂を車窓見物し、4日は上社の木落しを観覧した。

桟敷席は対岸の河川敷なので、離れすぎている感じだ。

私の隣の席の埼玉県から来たという老人は、元、諏訪大社の近くに住んでいたので、御柱祭に参加したことがあると話した。

この方の話によると、祭には各家から一人が出て、木落しや里曳きなどの作業をするとのことである。

しかし、彼の家では、親が仕事の都合で出られないため、中学生のときに、家の代表として出たことがあるという。

大木を曳くときに、テコで向きを操作する作業や、木遣り歌を歌ったそうである。

昔は木落坂の周囲は木が茂っていたが、観光客のために切り払い、見通しをよくしたとのこと。

この方のおかげで、祭の知識を得ることができ、幸いであった。

 

 


(メドデコから綱を伝って降りる人)

 

 ラッパが鳴り響き、木遣り唄が流れた。

勇ましい掛け声とともに、木落坂の上に御柱が曳かれてきた。

柱の前方と後方に2本ずつ、「メデトコ」というツノのようなものが取り付けられ、人が登っている。 

木遣り唄が聞こえてきた。高く澄んだ声だ。

隣の老人は、木を曳く掛け声や祭りの騒々しい中では、普通の発声では聞き取れないので、かん高い声で唄うとのこと。

唄は御柱を曳くときの合図であるという。

御柱の側に高い梯子が立てられた。

梯子に人が登り、曲芸が披露された。拍手が起きる。

 

ラッパが勇ましい曲を流す。御柱が坂からせり出して止まった。

 

木遣り唄が唄われ、大勢の掛け声とともに、御柱が落とされた。

斜度27度の坂を滑り落ちた。

大勢の人が乗ったメデトコに取り付けられた綱を、巧みにあやつり、倒れないように下っていく。


       

             (坂を滑り落とされた御柱)

 

感動的な木落としを見て、ツアー客集合場所の茅野市民会館へ戻った。

会館前で木遣り唄を披露している人がいた。

短い歌だ。もっとも、木挽きの合図として唄うのだから、短くてよいのだろう。

聴衆は拍手をしながら、アンコール、アンコールと騒ぐ。

これに応えて木遣り唄の名人は唄をくりかえす。

80歳を超えている人のようだが、かん高い元気な歌声が響く。


 (木遣り唄の名人 - - ブログ掲載承諾済み)

 ※ユーチューブをお借りしました。