水産物は1,546億円で16.4%増、サバ、ホタテ好調
小サバ(厚岸漁協エーウロコのスタッフ日記より)
農水産水産省は10日、平成30年1〜6月(上半期)の農林水産物・食品の輸出実績を発表し、4,359億円(15.2%増)と6年連続で過去最高を更新した。
齋藤健農林水産大臣は「平成31年輸出額目標1兆円の達成には、今年と来年で11.3%を超える増加が必要」と述べ、8日に開催された農林水産省と経済産業省との「農林水産物・食品輸出促進合同チーム」の会合で確認された方針を通じて「輸出の一層の拡大に向けた実践的・効果的な取り組みを進める」と強調した。
農林水産物・食品の輸出実績の内訳は、農産物2,628億円(前年同期比15.1%増)、林産物185億円(同7.1%増)、水産物1,546億円(同16.4%増)。国別では、香港984.8億円(同17.3%増)、中国658.3億円(同32.1%増)、米国558.7億円(同5.2%増)、台湾421.2億円(同13.5%増)、韓国304.6億円(6.6%増)。
水産物は、香港421億2千万円(7.9%増)、中国257億7千万円(22.6%増)、米国152億6千万円(1.0%減)が上位3カ国で、中国の伸びがめだった。品目別では、中国向けのホタテ(4万7157㌧・179億2千万円)の数量が対前年比117.9%増(金額同20.3%増)と回復したほか、アフリカ諸国向けのサバが19万4,540㌧、205億1千万円と数量で28.5%、金額で50.0%増加した。
一方、水産物の輸入は112万6千㌧、8,302億9千万円と数量が4.9%減少し、金額は1.5%と微増した。国別では、中国、チリ、米国の上位3カ国は数量が減少した。サケ・マスは11万5千㌧(0.6%増)、1,073億9千万円(7.8%減)、1位のチリが金額で10.2%の減、ノルウェーも3.6%減少した。イカは5万1千㌧(15.5%減)、346億1千万円(5.9%減)と海外での原料不足による単価高騰を反映し、中国などアジア地域からの輸入が減少した。