水産北海道ブログ

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道外国貿易概況 令和3年8月分 水産物輸出72億円と前年比8割増、中国向けホタテ増加

2021-09-30 11:15:14 | ニュース

 函館税関によると、令和3年8月分の北海道外国貿易概況は、輸出、輸入とも6ヵ月連続のプラスとなった。輸出は魚介類・同調整品(水産物)の伸びが大きく、8月は72億5,800万円と前年同月に比べ82.8%、32億8,700円増加した。主な増加品目はホタテを主体とした「甲殻類・軟体動物」で54億4,800万円にのぼり、中国向け(44億6,100万円)が増加した。水産物の輸入も66億5,900万円と前年同月比50.2%増で、ロシアからの輸入(38億7,500万円)が増加した。

 1月からの累計では、水産物輸出が9万7,997㌧・379億6,100万円と前年同月に比べ数量、金額とも5割増。特にホタテを主体とした「甲殻類・軟体動物」は7万561㌧・263億8,900万円と数量で77.0%、金額で2.3倍となった。数量以上にホタテの単価上昇がめだつ。水産物輸入も累計で6万8,461㌧・418億1,500万円と数量で24.6%、金額で15.2%増加している。サケ・マス、カニの増加がめだつ。


道機船連が密漁取締強化と違法漁具撤去を国に要請 オホーツク海のズワイガニ漁場価値の回復を求める

2021-09-30 11:09:56 | ニュース

 違法漁具の取り外し

 道機船連は9月28日、オホーツク海を中心にロシア人乗船の便宜置籍船による密漁行為の継続と違法設置漁具の問題を重く見て、水産庁道漁業調整事務所に対し、密漁取締強化と違法漁具の引き上げを求める要請を行った。

 要請は、道機船連の原口聖二常務が同調整事務所を訪ね、田原康一所長に風無成一代表理事組合長名の要請書を手渡した。

 それによると、道機船連はロシア報道、関係者からの情報から2000年代後半、ロシア水域(EEZ)で主にカニを対象とした密漁取締が強化されると、密漁グループはロシア水域を波なら日本水域(EEZ)にシフト、日本の港を実質的「母港」にし、オホーツク海を中心にロシア人乗組員の便宜置籍船による日本水域での密漁漁獲物を貿易に見せかけ、日本の港へ製品を陸揚げするなど違法活動を継続していたと理解しており、これによって日本水域での違法漁具が増加、日本人漁業者にとって当該海域の漁場価値が一気に低下したと認識している。

 また、オホーツク海を中心とした日ロ周辺海域は、2014年日ロIUU漁業防止協定が発効し、水産庁の取締活動の効果で、密漁は減少したものの、過去に設置された膨大な放置漁具の完全な撤去には至っていないのが共通の認識と考える。加えて完全に密漁が根絶されていないことから、引き続き新たな違法漁具も設置され、今年2021年に入っても、道機船連所属の沖合底引き網漁船が日本EEZオホーツク海で操業中、カニ漁具を揚網、自船の推進機器に絡める被害に遭うなど、乗組員の生命が危機にさらされ、漁業経営に莫大な被害をもたらす事例が複数回発生している。

 このことから安全操業を確保し、日本EEZ海域の漁場価値を回復させるため、改めて水産庁道漁業調整事務所に対し、ロシア人乗組員が乗船する便宜置籍船の密漁取締強化と、オホーツク海のカニ漁場を中心として違法設置漁具の引き上げに関し、協力要請を行った。なお2017年日本でも「違法漁業防止寄港国措置協定」(PSMA)が発効してことを指摘し、この協定の厳格適用を遭わせて要請した。

 その他、要請では、機船連所属の沖底漁船によるオホーツク海のズワイガニ漁獲量が日ロIUU漁業防止協定発効以後、急速に上昇、2012年のほぼゼロから2016年には800㌧に達した。その後、2019年までに200㌧、2020年には100㌧に満たないレベルまで低下し、再び漁場価値が落ちている一方で、米中の強い需要からズワイガニの国際価格は日本が買い負けするほどの形成を示し、沖底経営にとってズワイガニが国内市場への仕向けによる潜在的戦略資源に位置づけられることを指摘した。

 最近の沖底漁船の漁具被害事例としては、2021年9月6日午前6時、オホーツク海枝幸沖合で枝幸港根拠の「第八龍寶丸」が操業中、違法に設置されたカニ漁具を揚網、自船の推進機器に絡め操業を中断した。同船は8月30日にも同様の被害を受けている。


道南太平洋スケソウTAC協定運営委員会 TAC4万3,600㌧を刺し網で利用、10月から出漁へ

2021-09-30 11:09:11 | ニュース

 10月1日からの解禁を前に、道南太平洋のスケソウ漁業関係者は27日、TAC協定運営委員会を開き、書面で決議した。道のTAC利用指導指針に基づき、配分量4万6,400㌧のうち2,800㌧(6.07%)を日高に配分し、渡島・胆振管内の利用枠を4万3,600㌧とし、12月まで3万3,600㌧、1月以降の留保枠1万㌧を基本とすることになった。

 また、鎌田光夫前南かやべ漁協代表理事組合長の辞任に伴う役員改選の結果、新委員長に三上浩砂原漁協代表理事組合長を選任した。

 道南太平洋のスケソウ刺し網の漁獲実績(10月〜翌年3月)は昨年、渡島・胆振の刺し網が2万372㌧と前年より2千㌧多かったものの、通常シーズンの半分程度の不漁だった。TACの消化率は51%にとどまった。一方、近年漁獲が伸びている日高も3,138㌧と例年の半分にとどまった。

 令和3年度のスケソウTAC配分は、知事管理量が9万2,874㌧。うち太平洋は6万9,100㌧で、道南太平洋に6万3,900㌧(前年より9,100㌧減)、道東太平洋に5,200㌧(同300㌧増)を配分する。道南太平洋のスケソウ漁業(刺し網)は前年より6,400㌧増。渡島・胆振のスケソウTAC利用枠は同じく6,000㌧増で、日高は400㌧増とした。

 操業開始は10月1日で、操業体制は昨年と同様。月別採取量はTACの回復に伴い、10月8千㌧、11月9千㌧を上限に設定し、12月1万6,600㌧、1月以降1万㌧を目安とする。10月の採捕量が8千㌧を超える場合、3千㌧の範囲内で追加配分する。15日から全船が出漁する運び。今シーズンの道南太平洋海域のスケソウ漁の予想は、調査の結果、2016年生まれの5年魚の豊度が高いとされる。正式な予報は道総研函館水試が近々公表する。


2021年9月28日(火)発行/北海道漁協系統通信第6585号

2021-09-30 11:06:08 | 系統通信

北海道秋サケ沿岸漁獲速報(9月20日現在)
492万尾・2割増、139億円・6割増と全海区で前年上回る

網走管内サケ・マス漁獲速報(9月20日)
225万尾・33%増、7,500㌧・36%増、67億円・73%増

日本海北部沿岸スケソウTAC管理計画が決定
地域利用枠3,034㌧を桧山、後志ほかに配分、調整枠1,384㌧

生スルメイカ漁獲動向 過去10年で最低
道内は8月羅臼、9月苫小牧、浦河でまとまる

R3広尾第1回昆布共同値決会 上等級は前年比安で妥結

JCFUがALPS処理水の海洋放出反対
代替案「大深度地中貯留処分」の検討求める

令和3年度北海道功労賞にニッコーの佐藤厚会長

食の祭典『さっぽろオータムフェスト2021』
オンラインストア9月30日開設、水産物のセットも

常呂漁協、小中学校にホタテ265㎏を無償提供

10月、道定置協会が「おとなの秋さけ食育講座」開催

 


2021年9月24日(金)発行/北海道漁協系統通信6584号

2021-09-30 10:41:59 | 系統通信

全漁連が北朝鮮ミサイルEEZ内落下に抗議
操業中のイカ釣ら漁業者の安全確保を政府に強く要請

宗谷管内秋サケ定置網漁等速報(9月上旬)
前年比80%の22万2千尾を漁獲、利礼特採は2.5倍

R3日高第1回昆布共同値決会 1・2等3~7%安で妥結

サンマの漁獲動向と漁況予報(漁業情報サービスセンター)
累計約2,200㌧、10月上旬から道東・落石沖に断続的に来遊

カネシメ髙橋水産、オンラインで年末商品商談会
「カネシメEXPO2021」今年はライブ生配信に初挑戦

全道なみまるクリーンアップ作戦
羽幌、室蘭で漂流物を回収 海洋環境を考える

道栽培公社が臨時総会、坂本組合長が理事に

片川隆市雄武漁協組合長、
漁船海難遺児育英会と道漁村振興協会にそれぞれ5万円を寄付