本道沿岸に来遊する秋サケの漁獲は、285万尾・66億円と数量で前年比6割、金額で5割にとどまっている。20℃を超える沿岸の高水温が続き、価格も中国による輸入停止などを受け下方修正に向かっている。
道連合海区漁業調整委員会のまとめによると、9月20日現在の秋サケ沿岸漁獲速報は、285万4,165尾で前年比63.4%。前年より約165万尾少ない。金額は66億2,376万円で同50.9%とほぼ半額にとどまり、約64億円少ない。1尾当たり単価も2,321円と2割安で推移している。道漁連の日報では、9月20日現在で約6千㌧と前年の59%。水温が下がってきた9月最終週からの挽回で序盤の遅れが取り戻せるか注目される。
系統群別でみると、前年を上回っているのは、えりも以東の36万5,009尾・105.8%のみで、他は前年を下回っており、えりも以西(22.3%)、日本海(32.7%)の落ち込みがめだつ。地区別ではえりも以東東部が18万8,404尾で158.4%と伸ばしているが、他地区は前年を下回っている。オホーツク東部は46万1,440尾で96.1%と前年並みで、根室の北部、南部、えりも以東西部も8割前後の水準だが、1〜2割程度の地区もあり、浜に不漁感が漂う。