水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

網走管内サケ・マス漁獲状況(10月20日現在) 秋サケ586万尾・4%増、重量2万㌧届かずマイナスに

2020-10-23 11:24:25 | ニュース

 網走管内(雄武〜ウトロ漁協)のサケ・マス漁獲状況は、10月20日までに秋サケが約586万尾と伸び悩み、前年同期比ではわずか4%増にとどまっている。この10日間の漁獲は37万尾で、9月下旬をピークに漁切れ状態が続いている。平均目回りは3.3㎏以下といぜん小さめ、そのため重量では2万㌧まで届かず、前年同期に比べ2%マイナス。価格は700円強で高止まりしている。

 網走海区漁業調整委員会によると、秋サケの10月10日現在の漁獲状況は、5,856,583尾で前年同期に比べ4.1%増。重量は19,111㌧(同97.9%)、金額は135億1,072万円(同122.7%)となっている。平均目回りは3.26㎏で前年同期(3.45㎏)を6%下回っている。逆に平均㎏単価は707円で前年同期(567円)を25%も上回っている。

 網走管内の旬別漁獲尾数は9月下旬の216万尾から10月上旬の162万尾、10月中旬の37万尾と急速に落ちており、このまま推移すれば、昨年並みの不漁となりそうだ。


サンマ漁の水揚げが10月中旬から増加 全国で1日1,000㌧以上 21日までに6,500㌧

2020-10-23 11:23:18 | ニュース

 道東太平洋のサンマ棒受け網漁は、10月中旬から漁獲が増加し、19日、20日には道東、東北の主要港に1,300㌧超が水揚げされた。

1日1,000㌧以上は今期初で、平均㎏単価も500円を切った。

道内では花咲に2800㌧、厚岸に740㌧、釧路に130㌧とまとまった。10月上旬まで1,000円以上していた平均単価は㎏400円台に落ち着いている。

 漁業情報サービスセンターによると、サンマの全国水揚げ量は、8月に170㌧、9月に1,010㌧と記録的な不漁が続いていたが、10月は上旬に1,470㌧、中旬に4,200㌧と増加し、21日も820㌧とまとまった。平均㎏単価は上旬が790円、中旬が540円、21日が440円と下降し、徐々に買いやすいレベルに戻りつつある。

記録的な不漁で4万㌧に終わった昨年も9月までの数量は4千㌧程度、10月に1万6千㌧、11月に1万7千㌧、12月に3千㌧を水揚げしている。今年も10月下旬から11月にかけて道東沖の漁場に来遊のヤマがくるのか注目される。

 同センターが19日発表したサンマ中短期漁況予報によると、10月下旬は低位水準で推移する。11月上旬は低位水準で減少する。11月中旬以降は、魚群の来遊はない。道東海域よりも南側を南下する魚群もあり、道東近海に来遊する群は極めて少ない。

 10月下旬は、落石~厚岸沖の沿岸から離れた沖合に散発的に漁場が形成される。11月上旬は落石~厚岸沖の沿岸から離れた沖合と襟裳岬沖に散発的に漁場が形成されるとしている。


2020年10月20日(火)発行/北海道漁協系統通信第6516号

2020-10-21 15:33:49 | 系統通信

第61回全道漁協みな貯金運動・中間報告
信連貯金、漁協貯金ともに前年の実績上回る
コロナに負けず「マリンちゃん定期」50億4千万円

留萌管内漁協組合長会が道に支援要請
ヒラメ種苗放流事業に漁業者の負担軽減を陳情

令和2年秋サケ沿岸漁獲速報(10月10日)
1,275万尾と前年比11%増、金額269億円と26%増
親魚確保対策でえりも以東が15日から垣網200m撤去

網走管内サケ・マス漁獲状況(10月10日現在)
サケ549万尾・前年比14%増、124億円と39%増

令和2年度 第2回釧路成昆布値決会
特長前回と同価格、厚葉1~2等前年同で妥結

JF共済9月末新規実績
チョコー(推進保障金額)新規143億円と計画の50%達成
くらしも124億円で54%達成、保有増加など順調に推移

道水産土木協会が積算基準改定に関する研修会
働き方改革・コロナ対策など今年度開始の取り組み説明

「成城石井×dancyu Deliフェア2020」
道漁連とほたて・昆布漁業振興協会が今年も協賛


第61回全道漁協みな貯金運動・中間報告 信連貯金、漁協貯金ともに前年の貯金日上回る コロナに負けず「マリンちゃん定期」50億4千万円

2020-10-20 09:52:09 | ニュース

 マリンバンク信漁連(深山和彦会長)は19日、第61回全道漁協みな貯金運動の貯金日(10月16日)時点での貯金残高(確報)および「マリンちゃん定期」の獲得実績をまとめた。

 信連貯金残高は6,870億円で、昨年の貯金日を88億円上回り、運動期間中の純増も376億円と昨年を上回った。心配された漁協貯金残高も5,638億円と前年同期を64億円上回り、純増は345億円と健闘した。

 今年のみな貯金運動は、かつて経験のないコロナ禍と、主要魚種の不振により厳しい環境での展開となり、9月末の全道水揚げは前年同期を195億円、15%も下回った。このような中、「みな貯金運動」が浜の難局を乗り越える原動力となってきた歴史を振り返り、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」をスローガンに、漁協に「心」と「力」を集める運動を進めた。

 「海の子応援マリンちゃん定期」(目標100億円)は50億4千万円と前年同期を7,200万円上回った。多くの組合で戸別訪問を控えながらも、窓口や電話のセールスやDMなどを活用し、管内・漁協独自企画とともに推進を図った結果、全道目標の達成率は5割を超え、年内の目標達成に全力をあげる。

 今回の貯金運動では、各種会議を感染防止に努めながら開催し、8地区で地区委員会、35漁協でマリンバンク推進委員会、3漁協でふれあいの集いも開かれた。また、26漁協が戸別訪問に取り組むなど地道な運動を続けた。

 運動の成果について、深山会長は「全道に根付く協同組合精神の強さを実感した。漁業生産が落ち込む中でも積極的に貯金運動に参加してもらうえることは非常にありがたい。全道の関係者に感謝申し上げる。秋サケ漁終了後に戸別訪問を行い、運動を本格化させる組合もあるので、一層の進捗を期待したい」と語った。

 また、三河康則専務は「コロナ感染防止のため、ふれあい訪問ができず、活動が制約されたが、そんな中で漁協系統の組織力を活かし、コロナに負けない推進ができた。我々の組織力の強さを実感し、頼もしく感じた」と関係者の協力に感謝した。


水産庁がスケソウ、ホッケなどの資源評価結果を公表 最新データに更新、2031年に基準値を上回る確率示す

2020-10-20 09:51:39 | ニュース

 水産庁は14日、スケソウ、ズワイガニの資源管理方針の検討会で指摘された事項に対し試算結果を公表した。ホッケも最新の情報に基づく資源評価が行われ、資源状況などの評価結果が更新された。

 改正漁業法における新たな資源管理では、持続的に採捕可能な最大の漁獲量(最大持続生産量=MSY)を達成できる資源水準に水産資源を維持・回復させることを管理の目標にしており、スケソウ太平洋系群・日本海北部系群、ズワイガニ日本海系群A海域、ホッケ道北系群の最新情報による資源評価が今年9月末に行われた。資源状況、毎年の資源量や漁獲量の推進などが更新され、その結果が公表された。また、スケソウとズワイガニは前回の資源管理方針の検討会で出された指摘事項に最新データに基づく試算を行い①当面の間、漁獲量を固定した場合のMSYレベルの資源量達成確率②2031年漁期に親魚量が目標管理基準を上回る確率が50%となる安全係数βなどが公表された。

 それによると、スケソウ太平洋系群は、2019年の親魚量が30.2万㌧、目標管理基準値22.8万㌧、限界管理基準値15.1万㌧、禁漁水準値6.0万㌧、MSY17.1万㌧。安全係数βを0.8とした場合、2021年漁期の平均漁獲量は18.9万㌧、2031年漁期に親魚量が目標管理基準値を上回る確率は72%と予測される。

 スケソウ日本海北部系群は、2019年の親魚量が5.6万㌧、目標管理基準値38.0万㌧、限界管理基準値17.1万㌧、禁漁水準2.5万㌧、MSY4.4万㌧。安全係数βを0.8とした場合、2021年漁期の平均漁獲量は7.1千㌧、2031年漁期に親魚量が目標管理基準値を上回る確率は3%、限界管理基準値を上回る確率は57%と予測される。

 ホッケは、2019年の親魚量が2.4万㌧、目標管理基準値11.2万㌧、限界管理基準値3.4万㌧、禁漁水準0.5万㌧、MSY12万㌧。安全係数βを0.8とした場合、2021年漁期の平均漁獲量は4.6万㌧、2031年漁期に親魚量が目標管理基準値を上回る確率は70%と予測される。