水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

2024秋サケ来遊予測(道総研さけます・内水面水試)  平成以降最低の1,703万尾、前年比25%減

2024-06-23 11:23:41 | ニュース


 道総研さけます・内水面水試は、2024年の本道沿岸における秋サケ来遊を前年比25%減の1,703万尾と予測し、2年連続の大幅な減少が予想される。21日に開かれた道連合海区漁業調整委員会で卜部浩一道総研さけます・内水面水試研究主幹が「平成以降最低、1970年代後半の水準」と説明した。
 令和5(2023)年の全道への秋サケ来遊数(沿岸での漁獲数と河川での捕獲数の合計)は 2,257万尾、前年比67%と大幅に減少し、3千万尾を大きく割り込んだ。予測に対する実績の値も 65%と予測を大きく下回った。道総研の予想が当たれば、今シーズンはさらにそれを25%も下回る大不漁となり、各地の親魚捕獲にも大きな影響が出る。(詳しくは道総研さけます・内水面水試のホームページへ。(https://www.hro.or.jp/fisheries/research/hatch/index.html)

漁業経済学会の第71回山口大会シンポジウム 「水産業の世代交代の論理と将来漁業の展望〜漁船漁業を対象に〜」 山口県の先進事例を報告し、今後の漁業就業対策の方向を考える

2024-06-23 11:15:30 | ニュース
 

 漁業の担い手不足が深刻化する中で、漁業経済学会(坂本雅昭会長)は6月15日午後から山口県の水産大学校で「水産業の世代交代の論理と将来漁業の展望〜漁船漁業を対象に〜」をテーマにシンポジウムを開催し、オンライン参加を含め70人が出席し活発に議論を交わした。開催地の山口県は新規漁業就業者対策の先進地として知られ、国に先駆けて支援措置を行い、漁家師弟にも対象を広げ、現在は国の対策と合わせ県の事業を推進し大きな成果をあげている。シンポでは研究者と県の担当者が四半世紀にわたる経過と成果、課題をレビューした。

ラピダス半導体製造工場の取排水をめぐり情報交換会 道漁連、漁協、道増協ら水産関係者に概要説明

2024-06-09 10:51:53 | ニュース

 千歳市に建設中のラピダス社の半導体製造工場の取排水に関し、水産関係団体に概要を説明する情報交換会が5月31日午後から札幌市内の会議場で開かれ、道漁連や漁協、増協、水産研究・教育機構、道総研、ラピダス社、千歳市、道の関係者ら50人が出席した。
 会議では、半導体製造工場の取水および排水の概要、PFAS(有機フッ素化合物の一種)を取り巻く情勢、排水処理について道、千歳市、ラピダス社の説明を受け、意見交換会を行った。
  意見交換の中では、漁業サイドから「こうした会議はもう少し早く開いてほしかった」との注文が出たほか、最大2万8千㎥/日という大規模な取水と排水について環境への影響を懸念する声が出た。
 道として水産関係者、地元漁協の意見を受け止め、調査の必要などを検討する。また、道、千歳市、ラピダス社では、個別(漁協単位)の情報交換会の開催にも応じる意向だ。

日本海沿岸ニシン 北部海域での6千㌧超え 留萌管内は羽幌・苫前で水揚げ続く

2024-06-09 09:55:58 | ニュース

 道水産林務部成長産業課普及指導員のまとめによると、日本海沿岸のニシン刺し網漁は5月20日現在、留萌管内で操業が続いており、5月11日からの10日間で北るもい漁協羽幌本所が128㌧、苫前支所が52㌧を水揚げし、期中漁獲量は198㌧と未だ好調を維持している。また、同日までの留萌管内のニシン総漁獲量が1,715㌧となり、平成8年のニシンプロジェクト開始以降の最高記録を更新。日本海北部海域全体の漁獲量は6,053㌧で、ニシンプロジェクト開始から初めて数量が6千㌧を超えた。
 前旬(5月1〜10日)は大型連休を挟んだことなどから、管内の期中水揚げ数量は144㌧に留まったが、漁期終盤にさしかかった11日以降も漁獲のペースが落ちていない。特に羽幌本所は前旬を除き。4月上旬から各旬100㌧を超える水揚が続いており、5月20日までの累計漁獲量は642㌧。既に前年実績を102㌧上回っている。

令和6年度「お魚殖やす植樹運動」植樹行事 ミズナラ300本、ニレ200本を「水源の森」に植樹 百年かけ百年前の豊かな浜を 36年間で123万本超

2024-05-30 22:28:57 | ニュース
 

 

 JF道女性連、道漁連ら漁協系統各連が主催する「お魚殖やす植樹運動」の植樹行事が、5月28日午前10時30分から当別町道民の森・神居尻地区内の「水源の森」で開催された。道女性連をはじめ、地区組合長会、専務参事会、系統・水産団体のほか、コープさっぽろ、ホクレン、JA北海道中央会、道森連、農林中金、開発局、林野庁、水産庁、道、振興局の関係者ら70人が参集し植樹に汗を流した。
 開会に当たり、岩田廣美道漁連副会長(胆振地区漁協組合長会会長)が「この植樹運動は昭和63年から始まり、36周年を迎えた。これまで植えた苗木は累計123万本を超え、まさに継続は力なりで、これからも皆さんとともに続けていきたい。お魚殖やす植樹が皆さんの協力で継続でき、深く感謝する」と挨拶した。
 次いで高松美津江道女性連会長が「私たち漁業者は先人が守り育てた豊かな海を孫子の代まで引き継いでいかなければならない。女性部は豊かな森が豊かな海を育むことを合い言葉に、百年かけて百年前の豊かな浜をめざし、地道に植樹活動を続けることが大切。全道の女性部員、多くの関係者の賛同、連携のもと、たゆまぬ努力を続けていく」と述べ支援、協力を呼びかけた。
 続いて道水産林務部の生田泰森と海の未来づくり推進監が「北海道は全国にさきがけ植樹・育樹の日条例を制定し、道民と協働しながら植樹を進めてきた。条例から5年を迎えた昨年の10月から道民ひとり一本植樹・育樹運動を展開している。さあ、北海道の未来を植えようをキャッチフレーズに全道で500万本の植樹・育樹をめざす。植樹によって海がより豊かになるようお魚殖やす植樹運動に期待する」と挨拶した。当日配付した手袋は道民ひとり植樹・育樹運動の標語がプリントされ、普及の一環として道庁が提供した。
 当別町森林組合の尾形俊和業務係長から広葉樹の優れた効用に関する説明を聞き、植樹指導を受けた参加者はさっそく手袋、長靴姿で、スコップを使い、苗木500本(ミズナラ300本、ハルニレ200本)の植樹に汗を流し、記念撮影を行って植樹を終えた。