すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

キマダラカメムシ

2017-01-27 00:29:42 | 短歌
親に似ていないキマダラカメムシのこどもはひんやりと苔を踏む

    キマダラカメムシの幼体は黄色を持っていない

ビロードのやわらかい脚さようなら石榴の粒を埋めた背中も

あっさりと親に似てゆく虫を見るワタシハソンナフウニナラナイ

Amazonの箱にかすかな波音を響かせて着くオーシャンドラム

海の切れ端をさがした 歌碑よりも子猫の多い歌碑公園で

秋に追いつけ マルバルコウソウの縷をおおきく書いて覚えなおして


(「未来」768号 2016.1月)


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