すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

アリスのうた(おとくにすぎな)

2006-05-07 23:03:41 | 短歌
ひきつづき、小軌みつきさん宅のキャラクター短歌募集に参加です。
つぎは、アリスのうたです


 たまご・たべる・わたし・こわい・アリスです 樹海の底につまさきがある

 左目でのぞけるけれどさわれない女王の庭のかけらきらきら

 姉さんが(柳が)指をのばしてる入れなかったアリスのゆめに


 アリスは……ムーミン同様の理由により(笑)、沁みこんでるのは、
☆カラー名作少年少女世界の文学 イギリス編3」(小学館 昭和40年代)☆

 これは現物がないんです~実家に置いてたら知らない間に処分されてた……。
 訳はだれだったのかな。挿絵はテニエルじゃなかったのは確か。
 よくも悪くも、わたしに沁みついてる外国物の多くはこの小学館のシリーズ30巻です。
 悪くも、っていうのは、完訳じゃなくてはしょってるのがけっこうあったこと。子どものときはそんなのわかんないから、あとで読み直したのがかなりあります。でも挿絵も含めて沁みついてるのはやっぱり小学生までに読んだほうです。
 これは「不思議の国」でした。「鏡」はかなり大きくなってから読んだので、どうしても印象が薄いです。

 英語力がなくて読めないけど、アリスの「おもしろさ」はたぶん翻訳しきれないんだろうな……(ベースになってるマザーグースとか当時の教訓詩とかの素養がないとわからないところもあるんだろうし。)
 なんだか「おもしろさ」より「せつなさ」がくっきりと残ってる物語です。
 すてきなお庭にいけるサイズのときは鍵に手が届かなくて、とどくサイズになるとドアを通れない、とかね。
 そして最後の、目覚めて走り去るアリスをお姉さんが見送るシーン。これがたまらなくせつないです。目をつぶると、アリスの夢に出てきた物音や人物の声が聞こえるんだけど、目を開けるとそれは牧場の牛の声とか、風や水のたてる音だったのね。
 今手持ちの偕成社文庫で確認したら、どこにも柳なんて出てなかったけど、走っていくアリスの後を追うように、川べりの柳の枝が風に吹かれてひらりん、っていうイメージが出てきたので勝手に採用しました。
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4 コメント

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文学少女♪ (みつき)
2006-05-07 23:36:53
すぎなさんの中にあるアリスの世界に、ぐいぃと引き込んでくれるお話ですねー。



私はちゃんと読んだこともない不束者なのですが、どうやらそのラストのアリスの後姿には、同じく思い入れがあり、おおっと思いました。



一首目から、言葉遊びっぽくてワクワク。ご参加、感謝です。
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「元」がつく文学少女~ (すぎな)
2006-05-08 23:02:16
みつきさんの「スカート」のお歌も後姿なのかな。うむうむ、すてきでした!



うちの親は「国民学校」の時代の人だったから、読みたくても本がほとんどなかったみたい。だから子どもには~みたいな感じで全集を買ってくれてたのだと思います。でも偉いなと思うのは、せっかく買ったんだから読みなさいとか、どれから読めとか全然言われなかったこと。

ただ置いてあったので、私はもう直感を頼りにおもしろそうなところから鼻を突っ込んでめちゃくちゃな順序で読みました。それがたのしかった。ほかに娯楽もなかったしな~ある意味幸せな時代でした。
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鼻をつっこむ! (みつき)
2006-05-09 15:21:58
ふんふん。ほかに娯楽がないシアワセ~♪強制されたら反発して読むもんか!になってたのかな。



あ、そうだったんです。スカートは木洩れ日に消える後姿のつもりでした。

柳のイメージはなかったのですが、倉敷に行った時、柳がなびいていてこういう感じかな?って思いました。さわやかー♪
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意外と (すぎな)
2006-05-10 23:17:08
メインじゃない場面が心に残ったりしますよね。

 

作品展示また見に行きますね♪
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