絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

狭山のKさん 金属のデッサン

2013-01-28 | 通信指導
狭山のKさんが、金属のデッサンに挑戦しています。



あれっと思ったのは、随分右に描いたなあということでした。
影を全部入れようと思ったのか、金属の入れ物をかなり極端に端にしました。

金属は、周りの物が写るので、その面白さを描く勉強です。
歪んで写るところが面白いのです。

今は、まだ、ギュッとした黒さが少ないので、写った感じがやや弱いです。
描こうとする姿勢はこのままで良いと思います。
鈍いテカテカではなく、しっかり綺麗に写っている金属にしてほしいです。

しかし鉛筆の色がきれいです。やさしく掴む空間も良いと思います。

もう少し、形に厳しくなると良いでしょう。
上の円と下の円の関係を見た時、上は左下に傾いていて、下の面は左上に傾いているように感じます。
また、取っ手は、上と下で本体との接触の位置が違うように思います。
上に合せるなら、したの着いている部分はもう少し左でしょうか。

床の影も容器の近くは少し強めにする。反射する者の影響も床の影に出るかもしれません。
その辺も見てほしいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FNさんのモデル組み2

2013-01-27 | 絵画指導
FNさんのモデル組みの続きです。

50号のモデルにするには、前回の終わりでは人形が大きすぎる気がするという所まででした。

少し、世界を広げたらどうなるか?


右下に植木鉢を置いてみました。左上に植物を足してみました。


下の植木鉢を少し上に持ち上げてみました。


左側が物足りないので、ウイスキーの瓶を置いてみました。


黒さが人形の服の色と同じなので、他のビンはありませんかと聞き、取り替えてみました。

透明なビンだと、物足りない感じがします。

とりあえず、縦構図になったかなと思います。縦に描くには縦構図ということを教えます。
それは、菅野流では、縦の流れです。

ただ、この場合は、置いてある物が問題です。
このような位置に配置することを前提にして、他のものと置き換えて研究してみてくださいと言いました。

構成力も付けてほしいので、ダメな例も含めていろいろ研究することを勧めました。
何十枚写真を撮ってもいいので、入れ替わり立ち替わり取り換えっこをしていい感じになるまでやり直すことです。
さしあたって、やることは、右の布の色を変えることです。人形と同じ色ではいけません。
左のビンも透明ではなく、何か色を付けた方が良いでしょう。そのときに、人形の服の色とダブらないように気を付けることです。右上の人形は他の物に取り替えてみること、右下の植木鉢も他の物と取り替えてみることです。
下のチェックの布も取り替えてみたり、少しまくって、下の台が見えたらどうなるかも検討してみることです。

ビンを後ろへ下げて、手前にボールのような丸いものが置かれたらどうかなども研究すると良いでしょう。
Uさんが描いた人形では、桃が置かれていました。

ただ、あの時は、全体が青っぽかったので、ピンク色の桃が効果がありましたが、この場合は、人形の服の色がピンクですから、
桃ではダメかもしれません。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MNさんの県展制作

2013-01-26 | 絵画指導
MNさんが、県展制作をしています。
昨年に引き続いてランプをメインにして静物画を描いています。



まだ、下塗り段階ですが、こんな感じで描き進めて行きます。
今日は、寝ているビンとコーヒーカップのデッサンが狂っているので、アドバイスをしてきました。

 
ビンは、寝ていると難しいのですが、やはり中心に一本線があると思って、その直線を引き、それに対して左右対称に形を作ってくださいと話しました。また、ラベルの線はビンの丸みの形に沿うことを意識してくださいと言いました。
コーヒーカップの、基本の十字の線を引いて、それを崩さないように描いてくださいと話しました。

ついでに、時計の描き方もアドバイスしました。布に隠れて少しだけ見えている時計です。
特に数字の位置の問題が大切です。



本当に基本的なことですが、こういう部分で力を見抜かれてしまいますので、最も大切に考えるべきところです。
MNさんは、色味が良いので全体的な世界を統一することや色の深みを出すのは得意です。問題は形を正確に描くというデッサン力です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FNさんのモデル組み

2013-01-26 | 絵画指導
FNさんの県展制作モデル組みが始まりました。

まず、行ってみたら、このようにモデル組みがされていました。



このモデルは、メインは何でしょうか?今までの取り組みからすると、メインは人形です。
画面の中央に真っすぐこちらを向いた人形がありますので、これがメインにはなっています。
しかし、メインに負けないくらい強いものが上にありますね。時計がものすごく強いです。
時計は丸くて外枠と白い丸と、数字などの配置が同心円を作ります。それが正面を向いていると
大変強いものになります。人形の顔よりも大きいので、画面の上の方なのに、中心にある人形の顔よりも強いくらいに感じます。
これは、メインを引き立てると言うより、逆に邪魔をしているように感じないでしょうか?

全体はどうでしょうか。時計と人形の位置はど真ん中のラインにあります。
また、同じくらいの高さに小さな人形があって、左右対称です。人形の両脇にも何かがあって、やはり左右対称です。
全体の形は、二等辺三角形で、東京タワーのような形になっています。これは、安定した三角形構図ですが、安定し過ぎて動きがありません。

また、メインの人形を良く見ると、下の台からはみ出して前に出っ張っています。
一番見せたいものとしての主張はわかりますが、やや出過ぎている感じがしませんか。
私はこういう場合は、水戸黄門の印籠だねと言います。
この紋どころが目に入らぬかと言っているような気がして、どうも見る人に失礼な感じがするのです。

それで、少しづつ動かしてみましょうかということになりました。

ーーーーーーーーーーーーーー
それで、やってくれたのが、次の二つです。

 

メインの人形の左にあった小さい人形を動かしてくれました。
これでどうでしょうかと言われました。
この人形まで構図の中に入れると、画面をかなり広くしなければなりません。
それは、画面に対して、メインの物が小さくなるので、インパクトが弱くなります。
これでは、人形が貧弱に感じないでしょうか?
どちらも相変わらず、東京タワーのままですね。

それで、根本から考え直して、メインの人形の位置を変えてみましょうということになりました。
それで、置いてみたのが、これです。



左下の部分に人形を下してみました。
この位置に来ると、構図的には左右対称ではなく、変化があっていい感じがします。
しかし、県展に出品するのは50号ということですから、この構図は30号が限界かなと思います。
もう少し広く捕えないと大作としては適さないかなと思います。

ちょっと写真が赤っぽくなってしまいました。

つづく
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 誰も知らない

2013-01-25 | ドラマ
図書館で、「誰も知らない」という映画を借りて来ました。

DVDです。

母親が子供4人を置き去りにして、家を出てしまい、子供たちだけで生活している姿です。
元々は、父親が家族を捨てて出て行って、母子家庭だったのが、その母親も出て行ってしまったのです。
12歳の男の子が一番上で、その次は一つか二つ違いの女の子、5歳の男の子、それより小さい女の子の4人です。
上の二人は、小学校にも行っていません。

料理は12歳の男の子が作り、洗濯はその下の女の子がしています。

母親は、誰かと結婚するということになったようですが、子供がいることは隠しているようです。
だから、置き去りにして出て行ったのでしょう。

コンビニのバイトのお姉ちゃんとお兄ちゃんが応援してくれますが、きちんと面倒をみてくれるわけもなく、
警察や児童福祉施設に相談することを勧めますが、そうすると兄弟が別れ別れになるので、一度懲りているということでした。

しかし、食べ物はインスタントのカップ麺ばかり、栄養のバランスなどはとても考えられていません。
部屋代も払えず、電気、ガス、など停められ、飲み水は公園の水道からバケツで汲んで来る。
洗濯も、体を洗うのも、とにかく浮浪者みたいになりますね。

とうとう、一番下の女の子は死んでしまいました。

羽田空港へ、死体を運び、埋めてきます。

どうして、誰も気づかないのでしょうか。コンビニの賞味期限切れのおにぎりをくれるお兄ちゃんも、もっとやることがあるだろうと思いますが。パチンコ店に勤めている母親と関係があるという人にも相談するとか、タクシーの運転手も4人の内の誰かの父親らしい感じでしたが。大家さんも気づかないのでしょうか。隣近所の人たちも。

火垂るの墓だったかな?野坂昭如原作の小説を思い出しました。
かわいそうで見ていられません。これから先、どうなるんだろうと思ってしまいます。
12歳の男の子が、やけを起こしても当然だと思うのに、泣きもしない。
凄いことだなあと思います。

私なら、どうだろう。とにかくなんとかしなければと思いました。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする