絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

美学

2013-01-19 | 美術
大学生のAさんが、冬休みの宿題で、美学について何か本を読むようにという課題を出された。

そして、私にどんな本を読んだらいいでしょうかと質問した。

私は美術史の勉強ならしてきたが、美学については学んでいないので、わからないと答え、
じゃあ、私も探してみるよと言った。
すると、Aさんは、美学と言うと、佐々木健一さんですかね?と言った。
私はその佐々木健一さんという人さえ知らない。

それで、図書館で、「佐々木健一さんという人の本はありますか」と聞いてみた。
児玉の図書館にはなかった。しかし、調べてくれて、本館にはあるということで取り寄せてもらうことにした。

それが、「日本的感性」という本だった。
読み始めると、感性とは何かということから書いてある。
さすがに哲学書だと思った。その言葉から定義しないと言っていることが伝わらないと言うか、
曖昧になるのだろう。
書いている側と読んでいる側が勝手にその言葉を自分なりの定義で解釈しているのでは、言おうとすることが伝わらない。
誤解をされてしまう。ということなのだ。

全く哲学の本は大変だなと思う。しかし、それは当たり前のことなのだ。むしろ、哲学者にしてみれば、お互いに言葉の定義をしないまま普段の会話をしている我々の方がおかしいということになるのだろう。

「感性」という言葉を定義するとき、国語辞典を引いてみたと書いてある。
この国語辞典の説明は、哲学者のアドバイスを受けているのだろうかと書いてある。
かなり、よく考えて書いてあるとも言っていた。しかし、と言って、この説明ではダメだとも言っていた。

難しい物だなと思った。

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私は難しいことは嫌だから、「難しいことを易しく分かりやすく」ということをモットーにしている。
むしろ分かりやすく言えないなら言わないくらいの感じである。

それが教師の仕事だと思っている。
それで、美学をやらないかったのかもしれない。
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しかし、絵を教えるにしても、自分の絵を描くにしても、自分なりの美学に基づいていることは確かである。
それに基づいて、展覧会の審査などもする。

だから、美学を持っているには違いない。

この本を読み始めて思ったのは、自分なりの美学に付いて、まとめてみようかということであった。

これまでも、このブログでいろいろと話していることは、私の美学に基づいて語っているはずである。
それらをまとめることでも私なりの美学が完成するのではないかと思ったりする。
絵画指導をする限り、そういう美学がなければならないだろう。







コメント
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