久しぶりに、タットン・パーク Tatton Park を訪れました。
ストックポートの南西、チェシャーのナッツフォード Knutsford の町はずれにあるナショナルトラスト所有の大公園 です。
今までに何回かストックポート日報 でも取り上げています。2016年6月1日の記事リンクを貼りました☞ タットン・パークの庭園総集編、イギリスといえば、やっぱり樫の木・・・他
上の記事に、それ以前に載せたタットンパークに関する記事すべてのリンクも貼ってありますので、ぜひ開けてみてください。
今回訪れたのは、ホーム・ファーム Home Farm 。
1930年代の典型的なイギリスの農場を再現している、生活史博物館のような「アトラクション」です。
呼び物は 動物!!!
子供たちが小さかった時には動物を見に、さわりに、匂いをかぎに、1年に1度は訪れていた私たちですが、ここ3年ほどご無沙汰でした。
今回はもう小さくない上の息子とそのガールフレンドを連れて、雨もようのどんより曇った週末に 久しぶりの再訪です。
動物とのふれあいを提供するだけでなく、1930年代から50年代のイギリスの比較的規模の大きい農場の機能を再現する、生きた歴史博物館としての設備も充実しています。
入場料は大人が 7ポンド(1,075円)。高い?いえいえ、その価値は十分にあります!
イギリス固有の羊毛用のヒツジ各種を飼育しています。
コヒツジの生まれる季節、ラミング・シーズンです!
イギリス中、ちょっと町の外に出ると どこもかしこもコヒツジでいっぱいです!
ふつうの放牧場のヒツジたちは、皆とっても怖がりです。
中には好奇心旺盛な、おちゃめなコヒツジが寄ってくることもあるのですが、警戒心の強い母ヒツジがすぐに呼び寄せてしまい、そばによるチャンスはめったにありません。
その点、ここは 観光(教育?)農園ですから 母ヒツジもコヒツジも仕事と割り切っているのか、完全にリラックス。
おさわりし放題。
農耕馬、シャイヤ・ホースが 散歩から帰ってきました。
馬房に帰ります。
建物の左側が、農場の管理人(邸宅の雇人です)ー家が住んだ家、そして右側は農園管理事務所、どちらも当時の内装が再現されています。
1930年代の、イギリスの典型的な雇われ農家の住む家(コテージ cottege )内部です。
入ったところ。
入口の左。
かなり広めのパントリー兼スカラリー(洗濯や食器洗いをする場所です)。物置や、洗い物、洗濯をする部屋だったようです。
二階の子供部屋。
かなり狭い、夫婦の寝室。
階段の踊り場から、入り口を見下ろしたところです。
左に見えているのは、大きな調理用暖炉のある、台所兼居間。
ヒツジの囲いに戻ります。
かわいい!かわいい!
タットンパークの広大な敷地内にはものすごい数のヒツジ各種が放牧されています。
ここにー時的に集められたのは、ごくー部。
イギリス各地のいなかでよく見る改良種の畜肉用ヒツジではなく、すべて、純血種のイギリス固有のヒツジだそうです。
農業のあり方が採算重視に傾きがちだった戦後のー時は絶滅しかかった種もあるらしいのですが、ー部の篤農家や、ナショナル・トラストの努力によって着実に頭数を増やしているそうです。
ヒツジだけではなく、ニワトリとブタの現在稀少なイギリス伝統種の飼育繁殖にもたいへん力をいれています。
ニワトリも、ブタも(そしてウシも)短期間で効率よく育ち、卵をたくさん産む改良種の飼育が主流になり、古くからの品種が長い間忘れ去られていたのですが、ご心配なく!絶滅を逃れた古来種のいくつかはこのタットン・ファームで元気に子供を産み続けています。
子の牝牛は、red pollという、絶滅を免れた貴重な品種だそうです。
脚の付け根に手術の後の毛ぞりあととくっきり縫い目がありました。
この囲いにはレッド・ポルがもう1頭いました。
農場の入り口近くのヒツジの放牧場にいたのはメスのシカ!
親シカに見捨てられ、ヒツジに育てられたことで一躍有名になった人気者のシカです。
10年以上前、テレビで取り上げられ有名になりました。
乳兄弟のコヒツジと切っても切れない仲になり、乳離れしてからもシカの群れに戻るのを拒み ヒツジたちといっしょに農場の囲いの中に住むことを選んだ、自分をヒツジだと思っているシカ!
その後、親友のヒツジは死んでしまったということですが、まだヒツジの放牧場にいました!!
ナショナル・トラストが運営する、広大な敷地を持つ多くの庭園、邸宅には多くの半野生のシカが放し飼いにされています。
かつて邸宅の持ち主だった貴族の一家がシーズン中たくさんの宿泊客と狩猟パーティを開くための獲物として確保されていたシカたちの子孫です。
現在でも昔ながらの景観の一部としてシカが飼育され続けているのです。(数のバランスを保つためにスポーツとしての狩猟の習慣が廃れた現在、増えすぎたシカは定期的に射殺されているそうです)
次回に続く。
こんなに撮ってどうする!?というぐらい写真をたくさん撮ってしまいました!
農場の動物となるとみさかいがなくなります。
えりちゃん、ひつじおさわり自由!!
子ひつじ、かわいい!!
よかったね~!!
(ちょっとくさそう・・・)
くさいです。特にヤギと、豚小屋が。(くさいのはブタではない)
触れ合い慣れていないシティボーイのぼくは、むしろドキドキしてしまってダメかもしれません、
あ、魚なら癒されますねぇ。そんな感じなんでしょうか…。
ストックポートは子育てにとても適しているように見えますね~
はい。魚が水槽の中をスイスイ泳ぐのを見ると本当に癒されますね。でも、ふれあい?うーん、お料理する時以外、魚にはさわりたくないです。動物とのふれあいがもたらす癒しはおもに体温とかふわふわした毛並みとか体感できる温かさと密接な関係があるのだと思うのです。魚とのふれあいに癒しを感じる(?)八幡君、さすがに釣りをする人ですね~。
このシャイア・ホースは実はストックポートのタウンセンターにも2頭いるのです。パブのところでチョコっと触れた、ロビンソンズの醸造所で飼われている、樽運び馬車用の馬。裏に馬房があって、時々顔をのぞかせています。早朝、調教師に連れられてまちなかを散歩しているそうですが、見たことはありません。会社のマスコットですね。PRに新開店のパブやお祭りにロビンソンの樽をのせた赤い馬車を引いてストックポート中に配達しています。有料の工場見学ツアーに参加すると最後に一緒に記念写真に写ってくれます。名前は、一頭はトゥルーパー、もう一頭は、忘れました。いつも同社の人気エールの名前から付けられます。
日本の木曽馬や道産子も今では観光資源かお祭り用ですよね。産地に行かないとみられませんね。
今 定年して(71歳)で暇なので Geoge Orwell の Animal Farm を (大学の1年の時に 読まされたのですが いい加減に 読んでたので)
今ごろ 50年経って 読んでたら scullery が出て来て 貴女の blogに 写真が 有って たすかりました
スカラリーは湯沸かし施設のある台所に付属した一室なのですが「動物農場」に出てきましたか?農場のスカラリーだったらちょうどこの写真のような規模だったと思います。年代もどんぴしゃり!
図書館で借りて、英語で読んでみようと思います。
イギリスの時代ものドラマを見ていると大きなお屋敷にはかなり大きいスカラリーがかならず出てきます。食器洗いの部屋ですが(特に台所には洗えるサイズのシンクがない鍋、釜の)洗濯もしたようです。
召使の中で一番ランクの低いスカラリー・メイドというのは皿洗いメイドと和訳されることが多いのですが召使の中で一番早く起きてスカラリーでお湯を沸かさなければいけない役割なのでそう呼ばれるようです。仕事は洗い物に限らず雑役一般。日本にいた時大量に読んだ英文学(和訳ですが!)ではなく、イギリスにきて大量に見たテレビドラマで得た知識です。