今日は市営のゴミ捨て場の話題です。
上の息子が一人暮らしをしていたフラット(マンション)を引き上げました。
残った大量の粗大ゴミを私たちが車で運び出したのです。
車でうちから10分の、比較的たて込んだ住宅街の中にある、公営のティップ tip(ゴミ捨て場)に捨てにいきました。
ティップは一般的な公営ゴミ捨て場の通称。正式名はリサイクリング・センターです。ゴミの再生を目的としているのです。
住宅街の中といっても、交通量の多いバス道にある入り口をいったん入ると中は とてつもなく広いのです。
家の並ぶ道路からは 細長い雑木林(グリーンベルト)で完全に遮蔽されています。
(一定の場所でしか車をとめて降りることができないので、写真がちょっと不十分かもしれません)
広大な「再資源化可能ゴミ」捨て場で車をとめて写真を撮ります。
以前にもストックポート日報に通常のごみ収集日について書きました。記事のリンクを張ります☟
ストックポートを中心に、昨今のイギリス一般ゴミ出し事情
ゴミ収集の時に回収しきれなかった(指定の回収用ゴミ箱に入りきれなかった)「再資源化可能ゴミ」を各自で持っていって捨ててくることができます。
(徒歩では入れません。自家用車が必要です)
大きな青いゴミ箱の背後に見える とんがり帽子は巨大なゴミ焼却炉。
ゴミ焼却炉は 青い鉄柵の左側、トラックやトラクターが整然と列を作って稼働するだだっ広いコンクリート敷きの空き地の真ん中にあります。
上の写真に写っている急な坂を上がって.....
開いているところに車をとめて、種類ごとに仕分けされたベイに設置されたスキップ(ゴミ捨て用のコンテナ)に粗大ごみを投げ込みます。
紙(段ボール箱など)、金属、木材(家具など)燃えない布(カーテンなど)などなどに分かれていて、ものによってはリサイクルされているらしいです。
前述の「再資源化可能ゴミ」置き場の専用の捨て場に置いて行かれた家電、コンピューターは修理をして売る業者に払い下げられたり、まだ使用可能な部品が発展途上国に送られたり、それなりに再生されているそうです。
このスキップは一般ごみ用。収集日に回収してくれる指定のゴミ箱に入りきれない大型ごみを落とし込むためのものですが.....
回収を待てない小さめのゴミをまとめ 投げ込んでもよいのです。
クリスマスとイースター以外、年中開いています。
市営の施設ですが業者が代行して運営しているようです。
大量消費、大量投棄時代の現代社会になくてはならない設備なのは確かです。
といっても疑問が残ります。
ゴミを減らす工夫はどうなったのでしょうか。
...とか言っておいて、息子が買い込んで不要になった一所帯分のごみを大量に捨てに来た私たちですが.....(息子は日本旅行中です。イギリスに帰国した後はバルセロナに移住する予定なのです)
イギリス中、ごみ焼却施設が2000年以降急増しているそうです。
焼却処分にするとゴミ処分場や埋め立て地に投棄するのと違って 消えてなくなるのでスッキリ。
いらなくなったものが目の前から消えてなくなる!
また新しい物が買える!
消費活動が促進されて経済活動が活性化する!雇用も促進、生活水準も向上!....そんなにうまくいくのか?!
いいことづくめのような気がするのですが、いくらでもゴミが出し放題。
EUが定めた2030年までにゴミの70%をリサイクル可能な体制に、という目標からどんどん遠ざかっていく.....
息子が小学校で習っていたことを思い出して、改めてちょっと調べてみました。
ごみ処分の理想は望ましい順に:
1、ごみを出さない、減らす
2、再利用
3、完全に分解して土壌に返す
4、資源として再利用する(リサイクリング)
5、エネルギー源に使う
6、焼却
7、ごみ処分場に投棄
焼却は2番目にわるい方法らしいのです。
ゴミ処分場にどんどん捨てていくよりは確かにずっとマシですが。
焼却炉はどこもフル稼働で、近頃は屋外のゴミ捨て場への永久投棄は減ってきているということです。
ところで、近頃の世界的なプラスチックごみ問題でかなりのイギリス人がやる気をなくしています。
せっかくイギリスでもリサイクル用にゴミ分別の習慣がねづいてきたというのに!
せっかく仕分けされてもリサイクルが国内では追い付かず中国に引き取られ、中国でも手に負えずフィリピンやインドネシアに押し付けられ、かなりの量が海洋に投げ捨てられているプラスチック!
テレビやソーシャルメディアで拡散されている海洋汚染のイメージ、ショッキングです!
仕分けなんてやめて、どこの町にもある地元の焼却炉にぶち込んで焼却してしまった方が海を汚すよりはいいのではないか、という気がしてきます!!
いいえ、やっぱり駄目です。
資源には限りがあるのですから、作っては捨てる、買っては捨てる、という習慣を断ち切らなければ地球はだめになる!
大量にスキップに投げ込まれる家財ゴミを見るたびにそんな気にさせられます。
捨てられるモノを生産 輸送するために環境が侵され温暖化がすすむ。海の水位があがり可住地域が狭められ、自然破壊がすすみ 日本の夏がもっと暑くなる!
都合のいい 焼却処理は問題を見えなくしているだけです!
息子のフラット引き上げの直後、一月の初めの週末に夫が一人でゴミ処理に来たそうですが その時は入り口から奥まで続く車の長蛇の列!
案内の係の人に「この地点から約30分 お待ちいただきます」とディズニーランドのアトラクションの行列みたいなことをいわれ、引き返してきたそうです。
ジャヌアリー・セール(クリスマス後の大セール)で家具を買い込み インテリアを新装したり、台所のユニットを買い替えたり、あるいはクリスマスに新しい家財や服をプレゼントされたりといったこともあるのでしょうね、新年を迎えて心機一転、大量の家財ゴミを出す人がものすごくたくさんいる1月なのです。
平日、比較的すいたこの日にまた行って、今度は目的を果たしました。私も同行しました。
チャリティショップに不用品を寄付する、というイギリスではおなじみの習慣は モノを処分する罪悪感をかなり和らげてくれます。
でも チャリティショップもキズものや ほつけや擦り切れ、色あせなどのある衣類は(まだ使えるものでも)売れないと判断して受け取った後、独自に処分しています。
私がボランティアとしてお手伝いしているオックスファムではイギリス国内では売れない くたびれた衣類をそのまま 国外の難民援助物資として、裁断して発展途上国で機械を磨くウェスなどとして再利用しています。
木などの庭ゴミ、生ごみ、紙のリサイクルはうまくいっているらしいです。
リサイクルセンターの上にはほぼひっきりなしに飛行機が飛んでいます。
とんがり帽子の巨大な焼却場はマンチェスター空港着陸寸前の飛行機からもはっきり見えます。
↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。
上の息子が一人暮らしをしていたフラット(マンション)を引き上げました。
残った大量の粗大ゴミを私たちが車で運び出したのです。
車でうちから10分の、比較的たて込んだ住宅街の中にある、公営のティップ tip(ゴミ捨て場)に捨てにいきました。
ティップは一般的な公営ゴミ捨て場の通称。正式名はリサイクリング・センターです。ゴミの再生を目的としているのです。
住宅街の中といっても、交通量の多いバス道にある入り口をいったん入ると中は とてつもなく広いのです。
家の並ぶ道路からは 細長い雑木林(グリーンベルト)で完全に遮蔽されています。
(一定の場所でしか車をとめて降りることができないので、写真がちょっと不十分かもしれません)
広大な「再資源化可能ゴミ」捨て場で車をとめて写真を撮ります。
以前にもストックポート日報に通常のごみ収集日について書きました。記事のリンクを張ります☟
ストックポートを中心に、昨今のイギリス一般ゴミ出し事情
ゴミ収集の時に回収しきれなかった(指定の回収用ゴミ箱に入りきれなかった)「再資源化可能ゴミ」を各自で持っていって捨ててくることができます。
(徒歩では入れません。自家用車が必要です)
大きな青いゴミ箱の背後に見える とんがり帽子は巨大なゴミ焼却炉。
ゴミ焼却炉は 青い鉄柵の左側、トラックやトラクターが整然と列を作って稼働するだだっ広いコンクリート敷きの空き地の真ん中にあります。
上の写真に写っている急な坂を上がって.....
開いているところに車をとめて、種類ごとに仕分けされたベイに設置されたスキップ(ゴミ捨て用のコンテナ)に粗大ごみを投げ込みます。
紙(段ボール箱など)、金属、木材(家具など)燃えない布(カーテンなど)などなどに分かれていて、ものによってはリサイクルされているらしいです。
前述の「再資源化可能ゴミ」置き場の専用の捨て場に置いて行かれた家電、コンピューターは修理をして売る業者に払い下げられたり、まだ使用可能な部品が発展途上国に送られたり、それなりに再生されているそうです。
このスキップは一般ごみ用。収集日に回収してくれる指定のゴミ箱に入りきれない大型ごみを落とし込むためのものですが.....
回収を待てない小さめのゴミをまとめ 投げ込んでもよいのです。
クリスマスとイースター以外、年中開いています。
市営の施設ですが業者が代行して運営しているようです。
大量消費、大量投棄時代の現代社会になくてはならない設備なのは確かです。
といっても疑問が残ります。
ゴミを減らす工夫はどうなったのでしょうか。
...とか言っておいて、息子が買い込んで不要になった一所帯分のごみを大量に捨てに来た私たちですが.....(息子は日本旅行中です。イギリスに帰国した後はバルセロナに移住する予定なのです)
イギリス中、ごみ焼却施設が2000年以降急増しているそうです。
焼却処分にするとゴミ処分場や埋め立て地に投棄するのと違って 消えてなくなるのでスッキリ。
いらなくなったものが目の前から消えてなくなる!
また新しい物が買える!
消費活動が促進されて経済活動が活性化する!雇用も促進、生活水準も向上!....そんなにうまくいくのか?!
いいことづくめのような気がするのですが、いくらでもゴミが出し放題。
EUが定めた2030年までにゴミの70%をリサイクル可能な体制に、という目標からどんどん遠ざかっていく.....
息子が小学校で習っていたことを思い出して、改めてちょっと調べてみました。
ごみ処分の理想は望ましい順に:
1、ごみを出さない、減らす
2、再利用
3、完全に分解して土壌に返す
4、資源として再利用する(リサイクリング)
5、エネルギー源に使う
6、焼却
7、ごみ処分場に投棄
焼却は2番目にわるい方法らしいのです。
ゴミ処分場にどんどん捨てていくよりは確かにずっとマシですが。
焼却炉はどこもフル稼働で、近頃は屋外のゴミ捨て場への永久投棄は減ってきているということです。
ところで、近頃の世界的なプラスチックごみ問題でかなりのイギリス人がやる気をなくしています。
せっかくイギリスでもリサイクル用にゴミ分別の習慣がねづいてきたというのに!
せっかく仕分けされてもリサイクルが国内では追い付かず中国に引き取られ、中国でも手に負えずフィリピンやインドネシアに押し付けられ、かなりの量が海洋に投げ捨てられているプラスチック!
テレビやソーシャルメディアで拡散されている海洋汚染のイメージ、ショッキングです!
仕分けなんてやめて、どこの町にもある地元の焼却炉にぶち込んで焼却してしまった方が海を汚すよりはいいのではないか、という気がしてきます!!
いいえ、やっぱり駄目です。
資源には限りがあるのですから、作っては捨てる、買っては捨てる、という習慣を断ち切らなければ地球はだめになる!
大量にスキップに投げ込まれる家財ゴミを見るたびにそんな気にさせられます。
捨てられるモノを生産 輸送するために環境が侵され温暖化がすすむ。海の水位があがり可住地域が狭められ、自然破壊がすすみ 日本の夏がもっと暑くなる!
都合のいい 焼却処理は問題を見えなくしているだけです!
息子のフラット引き上げの直後、一月の初めの週末に夫が一人でゴミ処理に来たそうですが その時は入り口から奥まで続く車の長蛇の列!
案内の係の人に「この地点から約30分 お待ちいただきます」とディズニーランドのアトラクションの行列みたいなことをいわれ、引き返してきたそうです。
ジャヌアリー・セール(クリスマス後の大セール)で家具を買い込み インテリアを新装したり、台所のユニットを買い替えたり、あるいはクリスマスに新しい家財や服をプレゼントされたりといったこともあるのでしょうね、新年を迎えて心機一転、大量の家財ゴミを出す人がものすごくたくさんいる1月なのです。
平日、比較的すいたこの日にまた行って、今度は目的を果たしました。私も同行しました。
チャリティショップに不用品を寄付する、というイギリスではおなじみの習慣は モノを処分する罪悪感をかなり和らげてくれます。
でも チャリティショップもキズものや ほつけや擦り切れ、色あせなどのある衣類は(まだ使えるものでも)売れないと判断して受け取った後、独自に処分しています。
私がボランティアとしてお手伝いしているオックスファムではイギリス国内では売れない くたびれた衣類をそのまま 国外の難民援助物資として、裁断して発展途上国で機械を磨くウェスなどとして再利用しています。
木などの庭ゴミ、生ごみ、紙のリサイクルはうまくいっているらしいです。
リサイクルセンターの上にはほぼひっきりなしに飛行機が飛んでいます。
とんがり帽子の巨大な焼却場はマンチェスター空港着陸寸前の飛行機からもはっきり見えます。
↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。
日本では、そのうち、プラスチックストローがなくなるのかも。
海洋汚染を減らすため、というが、他にもゴミはいっぱいあるに、なぜ、ストローなのか…
息子ちゃん、
バルセロナ!
ですか!
イギリスではもともとストローはほとんど使いません。一般家庭で使わないのはもちろん、飲食店でも子供にしか出しません。ずっと前からそうですよ。子供にも「ストローいりますか」と親が聞かれます。
日本は黙ってても入れてくれるあのお店のプラスチック袋をなんとかすべきでは?
ストローよりそっちが先だろう?!