イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

ドイツ資本の格安スーパーマーケットで時々見かけるおかしな商品

2023年02月20日 07時00分30秒 | 気になる製品、気になるデザイン

近年、急速に売り上げを伸ばしているというドイツ資本の安売りスーパーマーケット、リドル Lidle で先週見つけた変わった商品です。

Tode Abode (ガマの住居)、ガマ小屋ですね。

リドル御用達(あるいはリドルの自社製品)のペット用品製造メーカーの製品です!

 

庭に棲みつくガマに安全なすみかを提供するための珍品(自然愛護派の人たちの間では一定のニーズのある商品だったりして)です。ドームのてっぺんに半分溶けるように顔を出すガマがかわいいです!

買いたいといったら、ガマが大好きな夫に却下されました。

何年も見ていませんが、うちの庭にはガマがいるはずです。となりの家に10年ほど前まであった池で産卵していたのでしょう。池を潰してからも数年間ガマの姿を見かけました。

石の下や板張りのデッキの下などに穴を掘って住んでいるはずです。要するに、こんな「プレハブ(建てて現場に運び込む)」住居なんて必要ないですし、第一入居してくれるかもわかりません。

ちなみに私たち夫婦の間ではクリスマスプレゼントに必ず1品、「ガーデン・ガマ Garden Gama」からの小さな物を贈り合う今では意味不明の習慣があります。

 

リドルの人気の秘密のひとつは、「ミドル・オブ・リドル Middle of Lidle 」と呼ばれる、週替わりのお買い得オリジナル生活雑貨品売り場です。店の中央に3列の売り場で展開されます。

今週の週替わりテーマの一つは「庭」。ガマ小屋は野鳥のエサ台、巣箱などと一緒におかれていました。

箱の裏側です!

多国展開のリドルらしい数か国語の製品説明です。読めないほど小さな字で10か国語がプリントされている格安オリジナル食品の箱もよくみかけます。

 

「ミドル・オブ・リドル」、見ていて楽しいです!

「ミドル・オブ・リドル」のお買い得品を物色するためにわざわざリドルに来る人も多いらしく、集客効果はバツグンです。

見るのが楽しくても、じっさい買う気になるものはあまりありません。

それでもここ数年間でいくつか物を買いました。ヘアブラシ、エプロン、下着、ヘアドライヤー、アルミの鍋などいずれも衝動買いですがお値打ちものでした。ずっと使っています。

聞きなれないブランド名の小型電化製品や大工用品やインテリア雑貨に定評があり、製品によっては木曜日の発売開始と同時に売り切れるそうです。(ポスターやチラシで2か月先まで販売予定品が告知されます)

 

去年の冬に撮った「ミドル・オブ・リドル」商品の商品写真です。ウケると思ってスペインに住む息子に送りました。

 

クルマのライトが当たると全体が蛍光発色する、安全スポーツジャケットそのものはよくある製品です。

写真のモデルが真っ黒な肌の黒人ばかり!というのが注目するポイントです。

たしかに黒人ランナーの顔と手は夜の闇に同化して、クルマのライトにあたって光るジャケットの安全性が抜群に協調できています!効果的な人選なのですが!


2020年の、アメリカ合衆国で黒人男性が警官に暴行を受けて死亡した事件に端を発する Black Lives Matter 運動以来、英国でも黒人のメディアへの露出が圧倒的に増えています。

テレビのコマーシャルや雑誌のファッションページなどに登場する黒人の比率は現在、人口の圧倒的多数派である白人より確実に多くなっています。東洋系や南アジア系の登用も増えています。

 

今までは、別にどの人種でもかまわなかった設定で「多数派だから読者や視聴者の共感(自己投影)が得られるんじゃないか」という惰性で白人を選んでいたのだと思います。

現在はわざわざ非白人を使うことで「人々の意識を変えてより公正な社会を築く姿勢」あるいは「今っぽい」アッピールができるようになったのでしょう。社会は一般に歓迎していますし、私も喜んでいます。

実際、白人だって夜のランニングは危ないのですから、光るスポーツジャケットのモデルも どの人種でもかまわなかったはずですが!このデザイン担当者は「光るジャケットからにゅっと出る、夜の闇に同化する黒い顔」にこだわったようですね。

これ、「黒人(あるいは非白人)をどんどん登用して社会の意識をかえよう!」というコンセプトに適合していると思いますか?(思いません)

移民受け入れの歴史が長く、それこそ奴隷制の時代から一定数の黒人が定住し白人社会との融合もすすんでいる英国ではここまで肌の色の濃い黒人はめったに見かけません。いたら「難民かな」と思うぐらいです。

この光るジャケットは、1月(新年の抱負月間)のミドル・オブ・リドルでは毎年恒例の数週間つづくキャンペーン「フィットネス」の一環商品でした。他のスポーツウェアやフィットネス商品の写真に登場したのは全て白人の男女モデルでした。

 

食品が格安で買え、たまにヨーロッパ各国の本国でしか手に入らない変わった商品も手に入るリドルでは1か月に1~2回の割合で買い物をしています。

「ミドル・オブ・リドル」、他に何か変わったものを見かけたら写真を撮っておきます。

 

 

 

コメント (2)
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