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イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

子育て世代のカラスの団地

2023年02月03日 07時08分19秒 | 英国の動物

2週間前に、夫の姪の結婚式に出席するため、3泊4日滞在したケントのロチェスター行きの途中で...

お弁当休憩した高速道路のサービスエリアで撮った写真です。ウォーィック Warwick という中西部の歴史ある町...のはずれです。

中間地点よりちょっと手前ぐらいでしょうか、往路は雪の後の凍結した道路や渋滞などで7時間かかりました。

駐車場に植えられた同じ種類の、すっかり落葉したハゲ坊主の複数の木の上で同時多発的な活発なアクティビティが展開されていました。

カラスの巣作り!

カラスと言っても、日本の住宅街のゴミ捨て場で生ごみを食い散らかしたり時々イヌやネコをおそうという大型で賢くて夕方にあ~あ~と鳴きながら飛んでいくカラスとは種類が違います。

あら、日本のカラスは「ハシブトガラス」というそうですね。英名は意外にワイルドな jungle crow 、今調べて判明しました。(日本の住宅街とジャングルのイメージの相関性がないのですが)

イングランドで見かけるのはこのジャックドウ jackdow という小ぶりで可愛らしい、(それでも全身真っ黒でカラスの濡れ羽色の)カラスばかりです。

ちなみに、ロンドン塔に古くから住みついてヌシのように大きな顔をしている巨大なカラスの一族はレイヴァン Ravanという種類です。(和名はワタリガラス)

とにかく、ほとんどの木に1軒ずつあるいは2軒、カラス家族の新居ができかかっていました。

ほぼ完成したように見えるのもありましたが、下から見るかぎり親鳥が中に座っているものは見当たりませんでした。

団地状態でした。

子育て世代の家族が集って情報交換や助け合いなど共同体組織の機能があるのかもしれません。

夫婦で協力し合って、枯れ枝を木の枝のまたのところにジョウゴの形に重ねていく丁寧な仕事ぶりを見せてくれました。代わりばんこにどこかへ飛んで行って建材の枯れ枝をくわえて戻ってきます。

私が下に来て見上げると、不安になるのか作業を中止して2羽別々に飛び去ってしまいました。他の木にとまって私が立ち去るのを待っているようでした。

「おじゃましてごめんね、かわいい赤ちゃんを産んでね~」と声をかけてから目的地に向けて出発しました。

私たちのクルマのすぐそばの地面から長い枯れ枝を拾うところも目撃しました。

クルマには気をつけてほしい。

巣の位置はそれほど高くありません。低いもので地上3mぐらいかな? 

しかも葉が落ちた真冬の立木...これから産むであろう卵が丸見えになるではありませんか。カラスの危機管理能力に問題はないのか...。

春になって産んだ卵が孵るころには若葉が茂り安全性とプライバシーの保護性がぐっとアップするでしょう。

暖かくなればサービスエリアの屋外席でピクニックをするたくさんのモータリストたちが落とすクリスプス(ポテトチップ)やチップス(ポテトフライ)がたやすく手に入るでしょうし、サンドイッチのミミなどをもらえることもあるかもしれません。

カラスはサカナが好きだそうです。サービスエリアにはフィッシュ&チップス屋もありました。

もう一度機会があれば戻ってみて、大きな口を開けてエサをねだるピンクのズル剥けヒナを見たいです。

 

ジャックドウは巣の中に光るもの(瓶の蓋やドリンク缶のプルトップやコイン、時には指輪やイヤリングなども)をため込むことで知られています。

 

コメント (3)
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