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イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

クリスマス・マーケット、ファンフェア、氷のアートの祭典、帰ってきたカエル...質は今一つでも楽しければそれでよし

2019年12月13日 22時25分05秒 | ストックポートとその周辺
先週の日曜日、ストックポートのタウンセンターは人でいっぱいでした。

例のあまり見栄えがしない「ストックポート・クリスマス・マーケット」も繁盛しているようでした。

氷の彫刻が華を添えて...とまでは言いませんが人目を引いていました。


冬らしい題材のスキーをする少年。

背景はもう20年近く常駐のカルーセルです。


他にもキッチュなキッチュなファン・フェアイベント用の「ライド」がいくつか設置されていました。


「ヨーロッパ伝統の」「ロマンチック」なクリスマス・マーケットを追求するのはやめたのか、最初からそんな意図などはなからなかったのか、ともかく「ウィンター・ワンダーランド的な」雰囲気が少しはあったとしても見事にぶち壊し、朗らかで楽しく騒々しく通俗なムード満載のストックポートです。


法律の規制があるため店の開店が少し遅く、閉店がかなり早いためでしょうか、イギリスの日曜日はいつもは比較的静かなのです。
閉めている店もけっこうありますし。

スーパーマーケットの 生鮮食品や焼きたてを売るパンやケーキなどの売り場は日曜日の午後は たいてい ほぼカラッポ状態です。

12月とはいえ、この日はクリスマスの3週間前、まだ余裕で買い物ができる時期なのですが...日曜午後のこの盛況はどうでしょう!
クリスマスの買い物もオンラインで済ませる人が多いらしい今、これだけの家族連れを日曜の午後に動員するとは、ストックポートの商工会、ただものではない!

とにかく子供連れを引き付ける工夫がいっぱいでした。

Totally Stockport というストックポートの産業振興会のような団体が企画しているようです。

前に立たせた自分の子供が氷の翼を持つエンジェルに早替わり。


親はとにかくスマートフォンで子供の写真を撮る機会を逃したくないんですよね!
良い点を突いている企画です。


ストックポート・タウンセンターを中心に展開された観光/ビジネス/パブリックアート・イベント、ストックポーツ・ジャイアント・リープ STOCKPORT'S GIANT LEAP をご記憶でしょうか。

氷の彫刻バージョンが登場です!


同じ場所にあった、オリジナルのカエル。


(上の写真は7月に撮った、同じ場所に設置された 作品番号13;Midas)

オリジナルよりは幾分ほっそり...?
気温は8度前後、凍えるほどではなく中途半端に寒かった日です。
設置された時刻は不明ですが1時半を過ぎたこの時、氷の彫刻はどれもすでに表面が溶け始めて輪郭が滑らかになっていたようです。



他の「彫刻作品」よりこの「カエル」が一番溶け方が進んでいたように思えるのは、さわる子供が多かったからでしょうか。

カエルというより「カネゴン」のように見えます。

やっぱり子供連れの人は必ずと言っていいほど子供を横に立たせて一緒に写真を撮っていました。
もしかしたら夏にストックポーツ・ジャイアント・リープに参加してオリジナルのカエル群とも記念写真をいっしょに撮った子供たちかもしれませんね。

設置してから時間がたっているようなのでよくはわからないのですが、雪まつりの出品作のような「彫刻」では実際なく、型に水を流し込んで凍らせたのだと思います。


氷の表現はは、なかなか良かったのですが...
全く芸のない、キャプションも作者名も作品番号もない、アート・イベント用カエルのクリスマス・プディング版がさりげなく、そのわりには大きなスペースを割いて登場です。


氷の翼と並んで 歴史遺産、ランカシャー・ブリッジ Lancashire Bridge にありました。

イベント開催中にランカシャー・ブリッジにあったオリジナルのカエルです。やはり撮影は7月。



ストックポートは子供たちはじめ、市民におおウケだったらしいカエルイベントがよっぽど誇らしかったのでしょう!


そのランカシャー・ブリッジの上を汽車「北極号 Poler Express」が走り抜けていきました。






一般の人らしい乗っている子供たちと保護者がスタッフのリードで「♪ジングル・ベール、ジングル・ベール...♪」と力いっぱいうたいながら(しかも輪唱でした)道行く人に手を振っていました。

....もしかしてストックポートって子供たちが幸せに暮らせる街として売り出している...とか?
そして、しょぼいクリスマス・マーケットはじめこのストックポートの一連の町おこしクリスマスイベント大成功を収めているのでは?と思った一瞬です。

先週の写真で恐縮ですが、明日に続きます。

ひどい風邪の後、外出を控えているのでまだあるストックポートのクリスマス・イベントの記事でつなぎます。

カエルを使ったパブリック・アートイベントについて書いた記事のリンクです。↓

まだあった!撮り残したカエルの写真。市民に真に愛されるアートイベント,夏休みが終わってもおばさまたちに大人気


参考までに、クリスマスの人気モチーフ、クリスマス・プディング Christmas Pudding 。

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イギリスの運命を決定する重大な総選挙の投票日、病み上がりの散歩に同行した投票所、平日に全校休校の公立小学校

2019年12月13日 09時00分00秒 | 英国の、生活のひとコマ

月曜日から水曜日まで風邪で寝込んでいました。インフルエンザだったかもしれません。
昨日、木曜日(12日)は暖かく着込んで散歩がてら投票所に行きました。



息子二人が通った地元の公立小学校です。

ちなみに、イギリス国籍を持たない私には選挙権がありません。
投票に行く夫について行っただけなのです。





だれにも止められませんでしたが、さすがに投票所になっている講堂には遠慮して足を踏み入れませんでした。
外からこっそり写真を撮りました。

投票券などは不要です。住所を言えば投票用紙 poll card を手渡されます。


かつて、留学時代一度だけ私宛の投票券が手違いで寄宿先に配布されたことがあり、投票したことがあります!!

政府の広報ウェッブから勝手に借りた投票用紙の見本です。


投票する候補者名の右の四角に大きくを書き入れます。

ゴミ箱のようなショボい黒いプラスチックの投票箱に清き一票を投じているのがうちの夫です。


投票日は平日で、投票所は朝7時から夜10時まであいています。
ところでこの地区は地元の「合同小学校 Primary Schools」を投票所として長年使用しています。

合同小学校は保育学校 Nursery School(3歳)、幼年学校 Infant School(4歳から6歳まで)、中等小学校 Junior School(7歳から11歳まで)の3校からなるけっこう規模の大きい学校なのです。

ちなみにイギリスでは3歳のみから18歳まで授業料が無料です

で、会場として使われるのは中等小学校の講堂一室のみ。

でも、学期中の平日に全校が休校になるのです。
イギリスの教職員は出勤する義務が全くない(長い夏休みの登校日など一切ありません)、年に10週間もの有給休暇があるのに どうしたことか!と多くの父兄がコソコソ言い合っています。

年のいかない児童生徒の保護者は有給休暇をとって休まざるを得ないことが多いらしく、ちょっとした混乱をきたしているようです。

2時ごろ、投票所はガラガラでした。
子供連れの投票者が何人かいました。

5時を過ぎれば仕事帰りの人たちでドドッと混みあうそうです。


隠し撮りしました。


クリスマスツリーのそばで仲良く歓談するこの2人は、この選挙区を2分する2大候補政党、保守党( Tory 現 与党)とリブデム党( Riberal Democrat=自由民主党 現 第二野党;自民党と略すのがイヤなのでこう呼びます!)の、お互い敵対するボランティアの選挙運動員なのです!

じゃあ、第ー野党の労働党の運動員はどこにいるのか(トイレか)?
第ーこの人たちは投票所の外で何をしているのか。

サンタクロースのような白ひげの男性はリブデム党の黄色いロゼットをつけた運動員です。
ロイヤル・ブルー(保守党のシンボルカラー)のロゼットをつけた保守党の運動員の女性は、ご丁寧にクリップボードまでロイヤルブルーで揃えています。

この人たちは投票所前に陣どって、応援する候補に投票すると約束した支持者がちゃんと投票所に来たかどうか出席をとっているのです。開票結果まえに勝敗の予測を立てるのに役に立つのでしょう。
投票すると約束した支持者たちはそれぞれ自分の名前と住所を言ってから投票所に入っていましたよ。

現(12月12日午後10時30分現在)第ー野党の労働党の運動員がなぜ出席とりをしていないのかというと、「自分たちの党にはほんとうは投票してもらいたくないから」らしいのです!!!
以前にも少し書きましたが、(中産階級家庭が多いらしい)この地区では勝ち目がない労働党は、選挙運動を極力控え、与党、保守党の国会での議席を何とか減らすためにライバル党のー党であるリブデム党に票が行くようにこっそり画策しているというもっぱらのうわさなのです。

そういうわけで、この選挙区では労働党支持者の多くは、「保守党の議席を増やすよりはまだマシ」という理由でリブデム党に投票するらしいのです。

どうやら本当らしい、ということになんとなく納得させられたクリスマスツリー横での出席とり....




ところで、風邪だか、インフルエンザだかからは、薬も飲まずにほとんど回復しました。

インフルエンザにしては回復が早かったようですが、症状(高熱と嘔吐)は似ていました。

日本のインフルエンザとイギリスのインフルエンザはタイプが違うと聞きました。
本当でしょうか?

3日外出しなかった後の投票所への行きかえりは冷たい空気がとても新鮮で気持ちよく感じられました。

家では高齢ネコのホレイシオがこれは本当にネコか、と思われるほど長く伸びてラジエーター前でぬくぬく寝ていました。


この記事が投稿される時刻には選挙の結果が明らかになっていることでしょう。
お察しの通り、前日夜に予約投稿しています。


コメント (2)
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