イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

パリその3; パリ市民の憩いの場、明るい公園、ブローニュの森の暗いかげ

2017年09月03日 20時46分13秒 | ヨーロッパ
ブローニュの森 Bois de Boulogne 、パリの観光名所ではないかもしれませんが、名前は日本人にもよく知られているはずです。。



凱旋門から歩いて20分ぐらいの町はずれに、広大な森の東の端が位置します。

いくつもの小さな公園、子供遊園地、バラ園、有名なロンシャン競馬場、レストラン、カフェ、劇場、ボート池、スポーツ施設を有する、846キロ㎡の、広大な植林地の集合体です。

ルイ・ヴィトン財団現代美術館 Foundation Louis Vuitton も、この公園内にあります。

Bois (ボワ)は林のことです。木の密度が低く、多くが植林だということなので、「ブローニュの林」と呼んだ方が正しいのかもしれません。

でも日本人には、「森」のほうがロマンチックに響きますね。

公園内を道路と バスの路線が通っています。

街歩きを一休みの日曜に、子供たちをアパルトマンにおいて、散策してみました。




イギリスでは見かけない、屋外のバナナの木、しかもかわいいバナナがなっています!




私たちが滞在した、夫の妹の家から徒歩約10分。

妹は ほぼ毎週末、公園をジョギングするそうです。


子供たちを乗せる、異常なほどおとなしいポニーたち。


ポニーを貸し出している持ち主ではなく、親が、子供を乗せたポニーを引いて歩いてました。


ブローニュの森に関する、ダークな話題です。

その1;
ブローニュの森は、昔から男娼が跋扈するエリアとして非常に有名なのだそうです!英語のガイドブックにも ちゃんとそう書いてあります。
近年は東欧から出稼ぎの若い女性やとんでもなく太った女性やものすごい厚化粧のおばさん娼婦もかなりたくさんいるそうで、いろいろな需要にこたえているようです。

街なかで営業するには仲間と仕事場であるアパートを借りたり、いろいろ、物入りなのだそうです。
その点、森での営業は身一つで始められて気軽そうですが、巡回しているピンプ(元締め)にボディーガードを頼まなくてはならずピンハネがあるのだそうです。

妹も、朝のジョギング中にそれほど深くない森の中での接客を森の外からなんどか目撃しているそうです。

フランスでは、売春は違法ではなく、買春が違法なのだとか。よくわかりません。取り締まりは難しいそうです。

さすがに日中、しかも天気の良い日曜日にそれらの人たちを見かけることはありませんでしたが、道に迷って(!)公園エリアを外れた場所をうろうろしている時、道路沿いにずらっと並んで座っている、超ミニスカートの若い女性を数人見かけました。

あ、あれが?と興奮したのですが、夫に言わせれば、客引き中の売春婦は絶対に座らない、とのこと・・・

休憩中だったのかもしれません。


その2;
パリ人肉(食)事件、おぼえていますか。(年がばれますね)ブローニュの森に関する情報を日本語でグーグル検索していたら、見つけました。

1981年、パリに留学中の日本人学生がオランダ人女子学生を殺害し、死体の肉を食べたというおぞましい事件です。
犯人は解体した死体をどこかの公園に捨てたところを逮捕された、というおぼろげな事件についての記憶がありました。

その公園というのが「ブローニュの森」だそうです!

死体の詰まったトランク2個を池に捨てようとしていたところ、地元の人に見とがめられ、トランクを置いて立ち去ったそうです。

不審に思った人たちがあけてみて、ばらばら死体を発見。

まだ明るい真夏の夜8時、トランク2個を重そうに下げた小柄な東洋人の姿は散策中のたくさんの人に目撃されていて、翌日逮捕されたそうです。


とにかく、広くて、天気の良い(暑い!気温は30℃)日曜の午前中、2時間ほど散歩したのはパリの町よりの、森の東端のみ。
人口の小川沿いに東端部に点在する小さな公園いくつかを回りました。


よく手入れされた花壇がとてもきれい。


ジョギングする人がとてもたくさんいました。
グループで走る人を多く見かけたのは、仲良し同士、励ましあってモチベーションを上げるとともに安全のため、でもあると思います。

人がいっぱいの天気の良い日曜の午後の、森の外側、公園部分にはもちろん何の危険もありませんが、ウィークディの朝、夕、出勤前、帰宅後の一人ジョギングはこわそうです。

普段から誘い合って走りに来る仲間かもしれません。

妹は、ピンプらしい人に鉢合わせして怖い思いをすること数回、木の濃く茂る場所は避けて走っているようです。
でも、道路に出てしまってはせっかくの膝の衝撃を和らげる、小枝や木の葉の散るやわらかい土の林道ランニングの意味がなくなります。

暴行、強奪などの危険があるというわけではありませんが、この市民の憩いの公園、市民ランナーお気に入りのフィールド・ランニングコースが、ドラッグ、売春、変態セックスなど退廃、無法行為の牙城であることを忘れてはなりません!




パリ人肉事件の日本人元留学生は不起訴、無罪になって、フランスの精神病院に入院、2年後、人知れず強制送還され、日本の精神病院に移送され、数年で退院したらしいというのは、日本にいたころからきいていました。

その後、すっかり忘れていましたが、ついでにグーグルして、ショッキングな事実を知りました。

退院後、小説や犯罪学の論文や、人肉食を扱った漫画まで書いたりワイドショーや、生活に困ってアダルトビデオに出演したり、絵を描いて展覧会を開いたり、ちょっとした有名人になっていたのですね。

人知れずひっそり生活しているのだろうと思っていたのに。

普通、殺人行為がマスコミで面白おかしく取り上げられることは絶対ないはずなのに、事件の猟奇性のために、必要以上の注目を浴びていたようです。

生活苦、「無罪」になったというものの、世間の注目から逃れられなかったという本人の事情等を考慮しても、人肉食というおぞましい過去を売り物にしてマスコミに登場し続けていた行為に納得できません。

殺人者本人の、人肉食をテーマにした漫画の執筆、出版が実現するなど、国際的に問題になってもおかしくないかもしれません。
若い女性、それも外国人留学生が殺されるという、国際的にも衝撃的な事件だったはずです。

遺族が彼の動向を身近に目にすることができる日本の人が被害者だったなら、こんな現象は起きていないはずです。

この事件の被害者の家族がまだオランダにいるでしょう?!

パリともブローニュの森とも全然関係ないことですが、気になったので書かせてもらいました。


↓↓↓画像をクリックしてください。はい、ありがとう。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする